- 指定がない限りお互いに6Vであるとします。
- HP/攻撃/防御/特攻/特防/素早はH/A/B/C/D/Sという略称を用います。また、タイプのノーマル/電気/地面/格闘/エスパー/ゴースト/飛行/ドラゴン/フェアリーは無/電/地/格/超/霊/飛/竜/精という略称を用います。
- 努力値の後の±は性格補正を指します。
- 技名の前の↑↓はランク補正を指します。
前置き
どうも、はかばと申します。投稿は4回目ですね、お前いつも補完案ばっかだな系のコメントは全部スルーさせていただきます(真顔)。今回はかなり使用率の高いデンキZレボの育成論が低評価だったのが気になり、投稿に踏み切りました。フォークは初めてなので内容等問題ありましたらご指摘お願いします。
ボルトロスとは
第5世代で初登場の準伝説ポケ。前作ではいろんな意味で化身フォルムが目立っていましたが、化身の弱体化、Z技や環境による霊獣フォルムの相対的な強化が相まって、今となってはボルトロスといえば霊獣というイメージが強くなりました。レボルトといえば積み技と広い技範囲を用いた崩し・全抜きが一般的ですね。
採用理由
まずレボルトの個性、独自の強みを明らかにしていきます。冗長になりますがお付き合いください。
霊獣ボルトロスの強み
1.高いC種族値
レボルトのC種族値145は伝説、メガシンカポケを除いた中ではデンジュモク、ギルガルドに次ぐ第3位で相当高い数値です。覚える技の威力も悪くなく、相手に大きな負担をかけていけます。
2.積み技+広い技範囲による崩し・抜き性能
高速移動/悪巧みという2つの優秀な積み技を習得でき、さらに電気+めざ氷に加え草結び、気合い玉、ヘドウェ、サイキネといった広い技範囲を持つため、技次第で崩しに秀でた型と抜きに秀でた型どちらにもなることができます。かなりカスタマイズ性の高いポケモンとも言えますね。
3.良耐性による受け出し・積みやすさ
レボルトの耐性は抜群2、半減5、無効2となっており、数を見れば大したことないように見えますが一人で地と電の一貫を切れるのは大きな強みです。これにより後出しから起点にできる相手も多く、積む機会の作りやすさにつながります。
以上より、レボルトに高い抜きエース性能があるということがわかります。よって今回は積み技を採用した抜きエースとしてレボルトを考察していきます。
高速移動か悪巧みか
ここまでの採用理由なら正直どちらの積み技を採用しても満たせます。違いとしては
- 高速移動
Sは積み技でカバーできるため耐久や火力に努力値を割くことができる。一度積めればほぼ抜かれることがないため、持ち前の火力と合わせ抜き性能を重視する場合に採用される。等倍での突破力を上げるためデンキZを持つことが多い。
- 悪巧み
火力は積み技でカバーできるため耐久とSに努力値を割くことができる。一度積めれば受けループをはじめとした低速サイクルを崩壊させることができるため、崩し性能を重視する場合に採用される。バンギナットポリ2ハピ等の受けを強引に突破するため格闘Zを持つことが多い。
といったところでしょうか。どちらを採用するかで調整や役割が大きく変わり、それぞれに強みがありますが、今回は高速移動型で話を進めていきます。
なぜ耐久に振るか
抜きエースとしてならまずCSベースで考えるのが基本ですが、高速移動を採用するとなるとSが過剰になりがちです。よってSを削り耐久に回すことでより無駄の少ない構成を目指します。耐久に振ることで生まれるメリットは主に以下2つ。
- 扱いやすさの向上
積みやすさについては上述の通りですが、ボルトロスは元の耐久がそこまで高い方ではないため等倍技で押し込まれる可能性もあります。できる限り対面で積める相手を広げるための耐久振りですね。具体的には火力アップアイテム無しのテテフ、ガブ等を起点にできるようになります。
- タイマン性能の向上
あまりこちらが本筋ではありませんが、大体の等倍技は耐えられるようになるため殴り合い的なことが可能になります。1の扱いやすさと合わせて腐りにくいというのも強みになるかもしれません。
総括
1.〜3.を全て満たすポケモンはレボルト以外に存在しないため差別化は必要ありません。また、その強みを最大限活かすための型として高速移動デンキZレボルト(耐久振り)を考察していきます。
持ち物
採用理由から持ち物は抜きを意識したデンキZで確定とします。高速移動+格闘Zも無しではありませんが、高速移動後に中耐久のポケモンに止められる恐れがあり、役割が中途半端になりがちです。
ちなみにその他の技にZをかけても打つ相手がまずいない、もしくはあまりにピンポすぎるため候補外です。
特性
ちくでんしかないため確定です。電気技を受けると最大HPの4分の1回復する強特性で、これにより対電気がかなり安定します。たまに「相手のデンキZで半分くらい回復させて…」みたいに考える自分がいますが回復量は一定です、はい。まだいませんがメガデンリュウに繰り出したりしないように。
努力値、性格
性格 ひかえめ
努力値 H164 B4 C220 D12 S108
実数値 175-×-91-212-102-135
調整意図
H 16n-1
HB メガボーマンダの1舞意地捨て身確定耐え
HD 控えめテテフのPFサイキネ最高乱数以外耐え
C 余り
S 最速70族抜き
欲を言えばもっと耐久やSに振りたかったのですが、火力との兼ね合いを考えこの調整に落ち着きました。Cは余りですが、一応ここまで降っておけば10万+デンキZ10万でポリ2やクレセをいい乱数で持っていけたりギルガルドに強くなったりといった利点があります。以下Sの調整ライン。
108振り 最速70族抜き ガッサ、パル
196振り 最速81族抜き バシャ、ゴーリ、カイリュー、ギャラ
220振り 準速96族抜き ミミッキュ
技
確定技
- 高速移動
コンセプト上確定。Sランクを2段階上昇、単純に言えば倍速にする積み技です。この型の調整だと高速移動後は最速スカガブよりは速くなりますね。レベル技。
- 10万ボルト
安定したメインウェポンで、さすがに抜く理由がありません。最近の水タイプが特殊に厚いせいで普通に耐えてきますが、雷の外しにビビるくらいなら素直にデンキZを打つかステロを撒くかした方が賢明です。技マシン。
- めざめるパワー氷
電気との補完に優れるサブウェポン。1番打つ機会が多いため確定です。デンキZをガブやランドで透かしてくるならず者がいるようですので殺せヤりましょう。技マシン。
選択技
- ヘドロウェーブ
コケコ、ブルル、ジャロピンポ。特にコケコを起点にした後打点が無い、では格好がつかないため優先度は高め。技マシン。
- 草結び
カバ、マンムーピンポ。こいつらで止まらなくなるのは偉いですが、やや範囲が狭いか。技マシン。
- 気合い玉
ポリ2、ナットレイ、マンムーピンポ。Zをかけない場合は本当に当たらない上にポリ2、ナットレイを突破するなら2連で当てないといけません。祈りましょう。技マシン。
- サイコキネシス
メガバナピンポ。メガバナに止められることはわりと多いため価値はありますが、あまりにピンポ。素直に後ろに任せた方がいい気がしなくもない。技マシン。
基本的には使用率の高いコケコ、ブルルに刺さるヘドウェ推奨ですが、実際に打つことが驚くほど少なかったため他の技と優先度は大差ないかもしれません。パーティで重いポケモンを考えて変えてみてください。
ダメ計
- 与ダメ
10万ボルト
H252アシレーヌ 84.4%〜100.5%
H252テッカグヤ 88.2%〜103.9%
H252クレセリア 31.7%〜37.4%
H244ポリゴン2 32.9%〜39.2%
D4メガバシャ 69.6%〜81.9%
Z10万ボルト
H244ポリゴン2 63.3%〜75.3%
H252クレセリア 61.2%〜72.6%
D4メガメタグロス 103.2%〜121.9%
H252メガゲンガー 108.3%〜128.1%
D4カプ・テテフ 106.2%〜126.2%
H212D164+ヒードラン 67.3%〜79.7%
H252メガフシギバナ 40.1%〜47%
H252守ギルガルド 74.2%〜88%
めざめるパワー氷
D4メガボーマンダ 102.9%〜121.6%
H196D172同上 75.8%〜90.2%
D4ガブリアス 98.3%〜118%
D4キノガッサ 88.8%〜105.1%
H4ランドロス(霊) 116.3%〜138.1%
H212D220チョッキランドロス(霊) 54.4%〜64.9%
H164D12ボルトロス(霊) 53.7%〜64%
ヘドロウェーブ
D4カプ・コケコ 108.9%〜129.6%
H252カプ・ブルル 151.4%〜178.5%
D4カプ・テテフ 77.2%〜92.4%
H252ジャローダ 73.6%〜86.8%
くさむすび
D4マンムー 128.6%〜151.3%
H252D252カバルドン 72.5%〜85.5%
気合い玉
H244ポリゴン2 58.6%〜70.1%
H252ナットレイ 78.4%〜92.8%
サイコキネシス
H252メガフシギバナ 54.5%〜65.2%
D4メガバシャーモ 92.9%〜109.6%
メガマンダやランドはD振りだと普通にめざ氷を耐えてきます。H振りのみのポリ2、クレセは10万からのZ10万で7割方突破できます。10万のダメで判断してください。参考までに。
- 被ダメ
物理
A252ガブリアス げきりん 77.1%〜91.4%
同上 ストーンエッジ 86.8%〜102.8%
特化メガボーマンダ 捨て身タックル 54.8%〜65.1%
同上 ↑捨て身タックル 82.2%〜97.1%
特化メガバシャーモ フレアドライブ 99.4%〜117.1%
A252メガギャラドス たきのぼり 87.4%〜103.4%
特化ミミッキュ Zシャドークロー 77.1%〜91.4%
同上 Zじゃれつく 96.5%〜114.8%
A252メガメタグロス れいとうパンチ 91.4%〜108.5%
無振り刃ギルガルド かげうち 24%〜29.1%
特殊
特化カプ・テテフ サイコキネシス(PF込み) 85.7%〜101.1%
C252カプ・コケコ マジカルシャイン 37.7%〜44.5%
特化カプ・レヒレ ムーンフォース 48%〜57.1%
同上 Zハイドロポンプ 94.2%〜111.4%
C252メガリザードンY かえんほうしゃ(日照り下) 89.7%〜106.2%
C252ゲッコウガ れいとうビーム 89.1%〜106.2%
特化刃ギルガルド シャドーボール 56.5%〜66.8%
無振りポリゴン2 れいとうビーム 48%〜57.1%
やや極端な被ダメをのせましたが、並みの等倍技は耐えられます。ただ抜群技やZ技は際どいので、耐久振りだからと過信しないように。
相性のいい味方
- (メガ)バシャーモ
バシャ+ボルトを安定して受け切れるポケモンはそういません。バシャで攻め、レヒレマンダギャラ辺りに止められたらバトンでボルトに繋ぐのもいいでしょう。このボルトでも一加速で最速130族は抜けます。
- かたやぶりドリュウズ
ドリュウズ限定、というよりはボルトの起点が作れてミミッキュに余裕を与えないポケモンですね。上述のバシャボルトが完全に止まるのがミミッキュ、頑丈、襷持ちなのでそこに強いポケモンはいた方がいいかもしれません。マンムーなどもあり。
運用
基本的には以下2つ。
1.死に出し、もしくはマンダのようなガン有利な相手に後出しから積みにいく。
2.通常技で倒せそうなら通常技、Zを使わなければならないならZを打っていく。
Z技のせいで本当に安全に積める敵はかなり少ないため、出す前にできるだけ相手の持ち物や型を判別しておくと積みやすいですね。高速移動の次のターンはびっくりするくらいZ技をすかされるので、有利な状況ではありますが相手の裏に電気をすかせそうなポケモンがいるなら積極的に交代読みをしていくべきです。もちろん電や地読みでサイクルに参加させることもできなくはありません。
以下主な起点 ()内は注意事項
メガボーマンダ
メガルカリオ(エッジ、れンチ、しんそくなし)
メガゲンガー(催眠は避けろ)
メガバシャーモ(守ると高速移動の択)
メガギャラドス
ガブリアス(火力アップアイテム、襷以外)
カプ・テテフ(火力アップアイテム、襷以外)
カプ・コケコ
カプ・ブルル(火力アップアイテム以外)
カプ・レヒレ(Z以外)
ランドロス(D振り以外)
テッカグヤ
その他ボルトに打点がないポケモン
苦手な相手
- マンムー、ラティ兄妹等
ボルトが採用する技次第ですが、打点がない、もしくは突破するのに3発以上を要するポケモン。例としてヘドウェ採用ならマンムー、メガバナ等が当たります。
- 襷、頑丈持ち、ミミッキュ
いわゆるストッパー。前者はステロを撒く等で対策できますが、ミミッキュはどうしようもありません。裏にミミッキュに強いポケモン(ドリュ、マンムー、物理受け等)を置いておくくらいでしょうか。
- 相手の先攻展開
相手のバシャ、リザ、ボルト等の抜きエースに先に積まれた場合、切り返せません。また、イーブイバトンや追い風のようなギミック系にも対策がありません。これに関してはパーティ単位で対策をしておいてください。
最後に
いかがだったでしょうか。マンダがブイブイいわせてる中で、後出しからマンダを起点にすらできるレボは環境に刺さっている気がしますね。止まりやすいポケモンでもあるためそこは周りでカバーしてもらえればと思います。
それでは、最後まで閲覧いただきありがとうございました。