はじめに
こんにちは。
かなり前(XY時代)に一度だけ育成論を投稿したことがあるのですが、アカウント忘れたので実質初投稿です。
需要はあまり無さそうですが、今回はオンバーンというポケモンを考察していきます。ただし、ガチ環境についていけるほどの圧倒的な強さを持つポケモンではないので、あくまで選択肢の一つとして見ていただければ幸いです。
- 更新履歴
6/3 初版公開
6/4 調整例2.3を追加
6/5 それに基づくダメージ計算を追加
6/7 調整の記述形式を変更、火力指数を削除、立ち回りの解説を追記
長所
- 先発性能
特性おみとおしにより、先発で対面した相手ポケモンの型をある程度推測できます。
さらにSは123と高めで、上から削りを入れたり、補助型相手なら挑発でアドを取ったりできます。
- 対ドラゴン性能
メガジュカインに次ぐ速さを持つドラゴンタイプのポケモンなので、相手ドラゴンが襷やスカーフを持っていなければほぼ処理できます。ただ、C97という悲しい火力なのでヌメルゴンやドラミドロなどDが高い連中は落とせません。
- 削り要員
上の記述と被りますが、怒りの前歯+レッドカードにより、「うまくいけば」相手のポケモン2体のHPを半分まで削ることができます。
短所
- 種族値が足りない
Cは三桁を切ります。耐久力も滅茶苦茶あるわけではありません。種族値上はS以外に秀でている点がないポケモンです。とはいえ補助・妨害役としてはSの高さやそれなりの耐久は活きやすく、十分な数値があると言えるでしょう。
- 読まれやすい
というわけで、できることの幅はそこまで広くありません。レッドカード怒りの前歯型はオンバーンを知っている人なら100%知ってます。私が使っている時も、前歯持ってる前提で動かれたことが少なくありませんでした。しかし、覚える技は多く非常に器用なので、技を変えて環境の変化についていくことが可能です。
- フェアリーに弱い
今作で増えたフェアリーに打点がありません。特に、同じく先発で出されるカプ・コケコに弱いのが痛いです。暴風を採用したところで火力と命中率の不足がネックでしょうか。
役割
オンバーンの見所は先発性能の高さと多岐にわたる技によるカスタマイズ性にあります。
中でもS123からの竜星群による削り性能、怒りの前歯や拘りすりかえによる妨害性能を評価し、先発で出して後続のエースが無双する手助けをすることを役割とします。
今回はこの役割に基づき、努力値配分や持ち物・技の組み合わせをいくつか挙げて考察していきます。
差別化
まず前提として、同じタイプであるボーマンダやカイリューと比べますと、アタッカーとしてはオンバーンは彼らの劣化です。
そもそもドラゴンタイプ自体エースアタッカーとしての起用が多いタイプですので、ドラゴンとの差別化はいらないと思っています。
そのため今回は飛行タイプで似通った補助ができるこいつとの差別化にとどめておきます。
- クロバット
オンバーンよりSが高いです。両者とも怒りの前歯・挑発・蜻蛉返りなど優秀な技を多く覚え、特性すりぬけを持ちます。さらに耐久数値は全く同じ、メインウェポンの火力指数もだいたい同じ(A252クロバットのブレバとC116オンバーンの竜星群どちらも25500程度)です。ニドキングとニドクインより似ている2体です。
差別化点としては特性おみとおしの存在が一番大きいでしょう。
あとは竜に対抗できる点でしょうか。向こうは向こうでフェアリーに対抗できる長所がありますが。
調整例1(確定欄)
確定欄はH116 B4 C116 D20 S252です。最低限の火力と最速を確保し、残りを耐久へ回した形となります。
特性はおみとおしで確定です。すりぬけも強力ですがメリットはあまりありません。
- H
116振りで実数値175となりスリップダメージに強くなります。
- B
H116B4振りで、メガルカリオのインファイト→神速を確定耐えです。
アイアンテールも丁度耐えますが先制技でやられます。
メガルカリオクラスの火力でも、等倍一致くらいなら1発耐えるくらいの指数と理解しておいてください。
- C
C116振りの竜星群でD4ガブが確定1になりますから、Cをこのラインから下げるのはお勧めしません。勿論怒りの前歯をメインウェポンにする方はHSベースでもよいと思います。
- D
H116D20振りで、4振りスイクンの冷凍ビームを最高乱数切り耐えです。
DL調整もかねています。
先ほどアタッカーの等倍一致を耐えると書きましたが、相手がアタッカーで無ければ不一致4倍でも耐えることができます。この耐久力は、レッカ前歯の使用者としては上々です。
- S
ゲッコウガやジャローダ、メガボーマンダなどの高速アタッカー・高速サポーターより速い絶妙なSを持っていますので最速は確定でいいでしょう。
調整例2(CSベース)
C196 S252 余り60です。
対ドラゴン性能を高め、攻撃技による削りを重視するならこれでしょうか。
特性はおみとおし推奨ですが、すり抜けにして身代わり持ちへ高火力を叩き込むのもなしではないです。
余りは火力でも耐久でもいいですが、HP奇数調整は忘れずに。
- S
Sはどの調整にしようと最速でいいと思います。環境からゲッコウガが激減するなどあればメガマンダ抜きとかまで落としてもいいでしょうが、今のところその兆しはないですかね。
- Cと耐久
CSベースでは眼鏡かZを持たせることになるので、それに沿った火力調整を施します。
C196振り眼鏡orZ竜星群でH4霊獣ボルトロスやD特化メガボーマンダなどが確定なので、このラインは確保したいのですが、残りを耐久に振ってもアタッカーの不一致抜群技を耐えるほどにはなりませんので、いっそCSぶっぱにして少しでも不特定多数への負担を増やすのもよいかもしれませんし、あるいは逆に耐久に振って不特定多数からの攻撃を緩和するのもありです。
調整例3(HSベース)
H244 B4 C4 D4 S252がオススメです。
対ドラゴン性能を捨て、前歯による削りを少しでも多く入れたいならこちらです。
ただ、対ドラゴン性能を捨てるならオンバーンよりずっとはやいクロバットでやればいい気もします。特性はおみとおしで確定です。
また、Sも最速で確定となります。
- 耐久
オンバーンはH>B=Dなので、どちらかに特化しないのであればH244B4D4が最大耐久指数となります。H実数値191で定数ダメージにも強いです。
H228B4C4D20と振ると、C125族からの不一致めざ氷耐えも兼ねられます。化身ボルトも無補正252サンダーもいないとは思いますが。
持ち物
- レッドカード(推奨)
先制怒りの前歯→相手の攻撃を一発耐えてレッドカード発動、別の相手をベンチから引きずり出す→怒りの前歯、という流れに持ち込むためのキーパーツです。
持ち物被りが起きにくい点も優れています。欠点は持っていることをプレイヤーが忘れやすい点でしょうか。
調整例1・3での推奨アイテムです。
- こだわりメガネ
すりかえと合わせて調整例2でどうぞ。調整例1でも使えなくはないですが眼鏡を持っても半端な火力になりがちというのはよくないのでお勧めしません。
- ドラゴンZ
これなら怒りの前歯を採用しつつ調整例2で火力を出すことができます。調整例1でもBDに割いてあるぶんをCに回せば75%で霊獣ボルトロスを落とせます。
- 他Z、持ち物
Z追い風は急所率を上げますが、クロバットやドンカラスでやった方が強いです。
Z怒りの前歯は威力100のウルトラダッシュアタックになってしまいます。
Z暴風は1発目は優秀ですが、2発目以降のリスクを考えると遂行技として使うには難ありです。
ゴツメや珠などは先発で出して削るor後続のサポートをするという今回の趣旨から大きく外れますので不採用とします。
技
調整の追加に伴い、C実数値が一つではなくなったので、火力指数を削除しました。
りゅうせいぐん
メインウェポンです。命中90ですが暴風よりマシでしょう。何度も言いますが火力はありません。
調整例1.2では確定です。3でも一致高火力技として入れて損はないと思います。
(確定欄の場合)
D4ガブリアス 101.6%〜119.1%/確定1
H252メガリザードンX 100.5%〜117.8%/確定1
H4霊獣ボルトロス 61.9%〜73.5%/確定2
無振りバシャーモ 69.6%〜81.9%/確定2
無振りゲッコウガ 72.1%〜85.7%/確定2
※霊獣ボルトロス、バシャーモ、ゲッコウガはC196振り1.5倍竜星群で確定。
(C196振り、1.5倍竜星群の場合)
D特化メガボーマンダ 103.9%〜122.7%/確定1発
いかりのまえば
命中90ですが相手のHPを半分削ります。調整例1.3で確定です。2でドラゴンZを持つ場合も入れておくといいと思います。レベル技です。
とんぼがえり(5670)
ゲッコウガの上から打ち込めます。それ以外にも頻繁に出てくるミミッキュの皮を剥ぎつつ交代できる優れ技です。使うなら攻撃Vにしておきましょう。
調整例1.2.3どれでも難なく採用できます。技マシンで習得できます。
無振りゲッコウガ 34%〜40.8%/確定3
ちょうはつ
先発で出てくるカバルドンのステロ欠伸に合わせる、あるいは交代で出てくるテッカグヤ、ナットレイなどに撃ちます。ほぼ全ての耐久ポケモンに上から刺せるので本当に便利。
ただ後述の立ち回りでも触れましたが、カバルドン相手に打つときは注意が必要です。
調整例1.3で推奨します。技マシンで習得できます。
ぼうふう
もう一つのタイプ一致技ですが命中率が悪すぎます。こんなボケモンには必然力も働きません。主にフェアリーへ刺していく技になります。何度も言いますが火力(以下略)。
調整例2で眼鏡を持つ場合は候補になるでしょうか。レベル技です。
(確定欄の場合)
無振りカプ・テテフ 42%〜50.3%/乱数2(2%)
D特化メガフシギバナ 45.9%〜55.6%/乱数2(69.1%)
(C196振り、眼鏡暴風の場合)
無振りカプ・テテフ 66.8%〜79.3%/確定2
D特化メガフシギバナ 74.8%〜89.8%/確定2
ねっぷう
きあいだま
鋼への打点ですが無効化・半減してくる連中が多い上、ギルガルド以外には怒りの前歯を撃った方が効果的な場面が多いです。
調整例2ではどちらか入れたいです。熱風はORAS教え技、気合球は技マシンです。
(確定欄の場合)
(熱風)
H252ギルガルド盾 33.5%〜40.7%/確定3
H252テッカグヤ 38.2%〜46%/確定3
(気合球)
H252ヒードラン 48.4%〜57.5%/乱数2(94.9%)
(C196振り眼鏡の場合)
(熱風)
H252ギルガルド盾 53.8%〜64.6%/確定2
H252テッカグヤ 61.7%〜73.5%/確定2
(気合球)
H252ヒードラン 77.7%〜91.9%/確定2
H252チョッキジバコイル 65.5%〜77.9%/確定2
※眼鏡熱風でも確定2
どろぼう
レッドカード消費後に相手の持ち物を奪って妨害します。ほぼ補助技ですのでダメージ計算は割愛します。
調整例1.3で候補入りします。技マシンで習得できます。
すりかえ
おみとおしとの相性が最高な技で、調整例2の眼鏡持ちなら確定です。相手のカバルドンあたりをこだわらせてやりましょう。
マーイーカ→ヘイガニ→アーケン→オンバットと遺伝します。トップクラスに面倒な遺伝ではないでしょうか。
おいかぜ
怒りの前歯で相手を削った後、役割がなくなった時に後続のサポートとして使えますが、これを使うなら竜星群で削るか挑発するかした方がいいと思います。調整例3では竜星群の火力が出ないので候補になり得るでしょうか。レベル技です。
他に有用そうな技としては、身代わり対策のばくおんぱ、上から怯みを狙えるエアスラッシュ、積み技対策としてふきとばし、このあたりになるでしょうか。いい技をたくさん覚えるので皆さんの方でカスタマイズしてみてください。
被ダメージ計算
上段は確定欄の調整、中段は調整欄2でC196振りした場合の余りの60をH56D4と振った調整、下段は調整例3でH244B4D4振りした場合の調整で計算しています。
A252ガブリアス/ストーンエッジ
1.77.7%〜92.5%
2.82.6%〜98.2% ※H4振りのみだと12.5%の乱数1
3.71.2%〜84.8%
A252↑メガボーマンダ/すてみタックル
1.99.4%〜117.1%/乱数1(93.8%)
2.104.7%〜123.9%
3.91%〜107.3%/乱数1(43.8%)
C252霊獣ボルトロス/10まんボルト
1.55.4%〜65.7%
2.59.8%〜70.6%
3.52.3%〜61.7% ※めざ氷は62.5%の乱数1、Z10万で丁度確1()
C4スイクン/れいとうビーム
1.84.5%〜100.5%
2.91%〜107.7%/乱数1(43.8%)
3.79.5%〜94.2%
A252↑ミミッキュ/じゃれつく
1.90.2%〜107.4%/乱数1(43.8%)
2.94.6%〜112.5%/乱数1(75%)
3.82.7%〜98.4%/確定2
H振りのメリットの1つがこれになるでしょうか。レッドカードなら影撃ちを許さず退場させられます。
A252↑マンムー/こおりのつぶて
1.102.8%〜123.4%
2.110.1%〜131.7%
3.94.2%〜113%/乱数1(75%)
A252↑ランドロス/ストーンエッジ
1.92.5%〜109.7%
2.98.2%〜116.1%/乱数1(87.5%)
3.84.8%〜100.5%/乱数1(6.3%)
H振りならスカーフランドと鉢合わせてもエッジを最高乱数切って耐えるので蜻蛉返りから有利対面に持ち込めます。
C252カプ・コケコ/マジカルシャイン
1.75.4%〜89.1%
2.80.2%〜94.6%
3.70.1%〜82.7%
H振りなら大抵の攻撃を1発耐えます。レッカをメインに据えるならH振り、削り性能と両立するなら確定欄、削りに重点を置くならC振りと使い分けてみてください。
立ち回り解説
先攻・後攻問わず、一撃で倒される相手でなければ居座りましょう。
竜星群一発で倒せる相手なら竜星群で突破してしまって大丈夫です。怒りの前歯がありますので、起点にされてもある程度の削りは入ります。
耐久・起点作りポケモン(カバルドンなど)と対面した場合は怒りの前歯から入ります。挑発から入らないのは、読まれて岩石封じをもらうとレッドカードが発動し、S-1オンバーンと相手エースの対面になってしまうからです。
眼鏡型ならすりかえから入って大丈夫です。そこまで多く試験運転していませんが、すりかえをご存じでないのかステロだけは撒きたかったのか、居座ってくるカバルドンが多かったので。
Z持ちやメガ持ちのエースとこのオンバーンが対面してしまうと爆アドなので、襷持ちのポケモンが裏にいるといいかもしれません。個人的にはガブリアスがドリュにもリザにもマンダにもそれなりに強くてオススメです。
テッカグヤなどは型が豊富ですが、おみとおしで推測できます。食べ残しとかを持ってたらすりかえてやるもよし、挑発するもよしです。
オンバーンより遅く、オンバーンの攻撃を耐えて返り討ちにしてくる相手(ゲッコウガ、襷ガブリアスなど)に対してはとんぼ返りから入りましょう。ゲッコウガはほぼ冷凍ビーム、ガブリアスは岩石封じ(or他の岩技)からくるので鋼の後だしが有効です。冷凍ビーム後のゲッコウガを上からワンパンできるハッサムかいいでしょうか。
コケコやスカガブは無理です。素直に交代してください。
相性のいい味方
- メガクチート
怒りの前歯で相手を削り、挑発などを絡めて剣舞不意打ちで抜いていきます。
追い風でSをサポートするのも面白いでしょう。
- メガハッサム
こちらも前歯の削りからバレットパンチで抜いていけます。オンバーンととんぼ返りでくるくる回すこともできますし、相性補完もかなり優れています。
- 襷ガブリアス
こいつは相性というよりも、起点妨害後に出てきた相手エースを確実に倒すために使います。
ステロが撒かれるのを防げれば、相手エースを倒した上でこちらのクチートやハッサムを通せるため、非常に使いやすかったです。
以上でこの論を終わります。
育成論を欠いた経験に乏しいもので、稚拙な論であるかもしれませんが、何かありましたらコメントください。
低評価をいただくことは一向に構いませんが、低評価の理由だけは明記していただけると嬉しいです。