はじめに
- 指定がない限り全てのポケモンを6vとします。
- HP、攻撃、防御、特攻、特防、素早さをH、A、B、C、D、Sの略称で表記します。
- リージョンフォルムのポケモンをR〇〇と表記します。
- ダメージ計算は、トレーナー天国さまのツールをお借りしました。
- 間違い、改善点、ご意見、ご感想などがあればコメントいただけると幸いです。
こんにちは。4回目の投稿となりますムーラン堂と申します。
砂かきドリュウズの対策を考えていたところ、ゴルダックというポケモンに可能性を感じたので考察していこうと思います。
ゴルダックについて
ゴルダックの種族値は、H80 A82 B78 C95 D80 S85 です。アタッカーとして扱うにも数値が微妙で、耐久も凡といったところでしょう。すいすいを活かした雨エースで扱おうにも、ほぼ上位互換のキングドラがいるので差別化は難しそうです。
ノー天気ゴルダック採用までの経緯
砂かきドリュウズの増加から、砂かきドリュウズ入りのパーティへの対策ポケモンを考えていました。ペリッパーやコータスなどの天候要員が真っ先に思いついたのですが、相手のバンギラスやカバルドンの後出しで天候を変えられてしまうことから、サイクル戦に持ち込まれると結局五分五分の戦いになってしまうと感じました。
そこで、対天候要員への安定性を求めたところ、天候効果を全て排除できるノー天気という特性がそれなりに有用であると考えました。ノー天気持ちのポケモンは、ゴルダック系統、ベロベルト系統、チルタリス系統、ジジーロンのみであり、この中でもバンドリ・カバドリに仕事ができそうなゴルダックを採用して、型を考えてみました。
→ノー天気ゴルダックの採用確定
特性
上記の理由から、ノー天気で確定。ノー天気という特性は、敵・味方問わずフィールド・特性・技にかかる天候効果の全てを場にいるだけで無効化します。
具体的には、晴れ・雨による炎・水技の補正。砂嵐による岩タイプのD補正。砂・霰ダメージ。雨・霰による雷・吹雪等の必中効果。晴れ下の溜めなしソーラービーム。霰下のオーロラベール。すいすい・すなかき等の天候下限定特性などを無効にできます。
努力値振りの経緯
はじめは砂かきドリュウズの対策として、砂かき補正のなくなった準速ドリュウズをドヤ顔で抜きたかったので、臆病のCSタスキ持ちを育ててみました。
準速ドリュウズを抜き、D4ドリュウズをドロポンで確1、気合玉でH252バンギラスを確1、H4メガボーマンダの攻撃をタスキで耐え、冷凍ビームで確1とバンドリマンダの全てを見られるのですが、カバルドンを1発で落とせないためカバドリに対応できなくなり、仮に出せても命中不安技を当てなければならないことから、パーティを圧縮するだけのように感じたので、より広い相手を確実に見られるように改良しました。
まず、ミズZを採用して慎重カバルドンを対策。タスキを持たせられなくなったので、耐久に厚めに努力値を振るように検討しました。
また、パーティに入れてみると、オーロラベールを封じられる展開が多々あり、Rキュウコンを視野に入れることで、起点作りのカバ・バンギ・Rキュウコン+裏に確実にいるであろう積みエースポケモンを役割対象にできるようになれば、選出率の幅の増加に繋がると考えました。
コメントによる追記(ご指摘ありがとうございますm(_ _)m)
役割対象を広げようとすると、臆病タスキ型で見れていた砂かきドリュウズへの遂行能力はどうしても落ちてしまいます。
火力的にはD4ドリュウズに対して、ドロポンで確定1発を取れるのですが、S振りから耐久振りになったため準速ドリュウズに抜かれてしまい、砂パに多く見られるA特化ドリュウズの地震Zで、耐久にかなり割いたこの型でも87.5%の乱数1発になってしまいます。
また、タスキ型のドリュウズを見るためには気合玉を外してアクアジェットを採用しなければならなくなります。
これによってミズZを透かされたりして消費してしまうと、次のバンギラスとの対面で気合玉が打てないため、ステロを撒かれたり攻撃技でドリュウズの地震圏内に入れられたりする可能性もあるので、砂かきドリュウズのみを見るのなら臆病タスキ型に軍配が上がります。
以上の点を踏まえて、ノー天気ゴルダックの役割を砂かきドリュウズの対策ポケモンから、天候要員入り積みサイクルパーティの対策ポケモンとして、見直してみました。
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・持ち物をミズZで確定。
・努力値効率を考えて性格をひかえめで確定。
・総合耐久を意識してH252振り確定。
・水Zで慎重カバを見つつ、積みサイクルに多いH4メガボーマンダを冷凍ビームで倒すためC84振りまで確定。
・メガボーマンダの特化捨て身と、カバと組まれやすい特化メガリザXの逆鱗を耐えるため、H252、B108振りまで確定。
・Sは、同族にクレセ・スイクン・レヒレとメジャーなポケモンがいるため、4振り85族抜きのS12振りまで確定。
・余りをDに振ってまで耐えたい相手もいなかったので、火力を無振りガブリアスを冷凍ビームで確定1発にできるC108振り。
・耐久を特化バシャーモの珠とびひざげりを最高乱数以外耐えられるH252 B124振り。
・4振り85族抜き抜きにできるS20振り。
- Sについて
実際には地面Z採用の準速ドリュウズは抜いていないので苦手なのですが、ノー天気は画面に特性表示が出るので、相手が砂をまいた後でもS振りを意識せざるを得ず、ドリュウズに対する圧力自体は変わらない点。バシャーモには守られた後の加速で最速でも抜かれる点。マンムーはタスキ持ちが多い点から、Sを落としても大きく気にはなることは無かったです。よって、上記を踏まえた以下の確定欄をノー天気ゴルダックの最良の努力値振りとしました。
性格と努力値振り
- 性格
・ひかえめ
- 努力値
・H252 B124 C108 D4 S20
H252→総合耐久意識のぶっぱ。
B124→特化バシャーモの珠とびひざげりを最高乱数切り耐え。
C108→無振りガブリアスを冷凍ビームで確定1発にできる最低ライン。
補正込みH252 D204カバルドンをドロポンZで、砂嵐補正なしH252バンギラスをドロポンZ、又は気合玉で確定1発。
S20→4振り85族抜き抜き。
D4→余り。
- 実数値
・H187 Ax B114 C141 D101 S108
(A個体値0の場合→78 アクジェ採用でA個体値31の場合→91)
ちなみに
H252 B140→特化バシャーモの珠とびひざげりを確定耐えできるライン。
持ち物
- ミズZ
カバやバンギに起点を作らせず、ドロポンZで倒すためにミズZで確定です。
Z枠が勿体無いと思う方もいるかもしれませんが、選出機会が限られるポケモンなので、不特定多数のポケモンを見るためのZ持ちエースポケモンと異なり、必要な場面でしかドロポンZは撃たないため、Zクリスタル被りが困る場面は少なかったです。
技構成
- 確定技
- ハイドロポンプ
メインウェポンです。バシャーモやドリュウズへの打点となり、これまで述べた通りドロポンZでバンギラスやカバルドンを倒せる可能性が高いので確定。命中不安技ですが、波乗りでは火力が足りません。
- れいとうビーム
積みポケモンの多い氷4倍勢に刺さり、水技との補完も考えると確定で良いでしょう。
- 積みエースに対する以下の解答1〜3のいずれか1つ。又は2つ。ちなみに全て卵技。
・1.あくび
メリット→電磁波の弱体化とそれに伴う化身ボルトロスの減少や、Zクリスタルの登場により、ラム持ちが減ったので多くの積みエースに刺さる。相手の交換によって3体目がみれたり、スカーフテテフなどの積まない相手にも刺さる。
デメリット→ラム持ち、みがわり持ちに透かされる。エレキフィールド・ミストフィールド下で浮いてない相手に無効化される。(正確にはミストフィールド下では、眠気状態にはできます。こちらが次のターンにフィールドを書き換えれば眠り状態にできますが、手間がかかり現実的ではないです。)
・2.アンコール
メリット→ラム持ち、みがわり持ちにも通る。補助技ならこちらは次ターンに無償交換でき、攻撃技でもゴルダックを捨てて相手の攻撃技を見てから後続を死に出しできる。
デメリット→Rキュウコンと組まれやすいポリゴンZのZテクスチャーや、イーブイのナインエボルブーストなどのZ補助技をアンコールできない。Sに振っていないため後攻アンコになりやすく、若干相手依存。
・3.クリアスモッグ
メリット→挑発で無効化されず、タスキ・マルスケ潰しも同時に可能になる。マジックミラー持ちのエーフィにも通る。
デメリット→メガルカリオやギルガルド等鋼に無効化される。スカーフテテフなどの積まないポケモンを流せない。みがわりを壊せるほどの火力はでない。
どれも一長一短といった感じです。私のパーティはテテフが重いのでテテフを流せるあくびを採用しています。他の技だったら、という場面も今のところないので、今回はあくびを確定技とさせていただきました。
- 選択技
- きあいだま
水Zを透かされた後でもH252バンギラスを確定で持っていけます。また、積みエースであるパルシェンも確定で持っていけますが、命中不安のため基本は補助技を打つことをお勧めします。けたぐりも覚えますが、火力不足です。確定欄にはこの技を入れさせていただきました。
- アクアジェット
タスキ持ちの、ドリュウズ、マンムー、バシャーモ、ウツロイド等に刺さります。ただ思ったより打ちたい機会が少なかったです。
立ち回り
- 起点を作ってきそうなカバやバンギ、Rキュウコンが相手パーティにいたら初手に投げます。Rキュウコンの場合はオーロラベール読みで後出ししても良いですが、こちらの選出を2体見せることになる点と、ムーンフォースは3耐えできないのでそこには注意してください。
- ゴルダックのやることは大きく分けて2つになります。「起点を作らせないこと」と、「積みエースに積ませないこと」です。具体例を挙げてみます。
1.「起点を作らせないこと」
・起点作り要員として採用されがちなテンプレの慎重カバルドン、バンギラス(砂によるD補正なし)をドロポンZで持っていく。
・Rキュウコンのオーロラベールを場にいるだけで無効化できるので、後出しでもいいから場に出してオーロラベールを貼らせない。フリドラが無ければ、対面で勝てるので倒しにいく。
2.「抜きエースに積ませないこと」
・抜きエースであるドリュウズやメガボーマンダ、バシャーモ等を倒す。メガルカリオ、パルシェン、ウルガモス等にあくび、アンコールなどの補助技で、相手の動きを制限する。
・リザYのソラビに溜めが必要になることと、特化メガリザXの逆鱗を確定耐え調整したことから、抜きエース候補であるリザードン対面でXYに関わらず、1ターンは居座れるので、あくびなどの補助技が安定になる。
あくまで積みエースの動きを制限することまではゴルダック1体でもできますが、相手を倒せないこともあるので、積んでいない状態の積みエースになら勝てるであろうポケモンを裏で用意しておいてください。ガブリアスやランドロス、砂嵐や霰が収まるまであくびを連打可能なら襷フェローチェ等。
役割対象
- 天候特性持ち起点作り要員
カバルドン、バンギラス、ギガイアス、フリドラの無いRキュウコン等
- エース(倒せる可能性のある相手)
ガブリアス、メガボーマンダ、ドリュウズ、バシャーモ、パルシェン、ウルガモス等
- エース(攻撃を耐え、補助技を打てる可能性のある相手)
リザードン、ギャラドス、ルカリオ等
ダメージ計算
- ご指摘があれば、修正・追記致します。
- 天候補正は全て無効にして計算しています。
- 与ダメ
- Zハイドロポンプ
H252 バンギラス
118.8%〜140% 確定1発
HD特化 ギガイアス
106.2%〜126% 確定1発
補正込みH252 D204 カバルドン
106%〜125.5% 確定1発
H4 Rキュウコン
82.5%〜97.3%
H4 ウルガモス D1↑
98.1%〜116.7% 乱数1発(93.8%)
無振り メガルカリオ
112.4%〜133.1% 確定1発
無振り メガリザードンX
92.1%〜108.4% 乱数1発(56.3%)
→微妙な乱数のため、リザードン対面であくび等補助技の方が安定になる指針。アクジェ込みなら確定で持っていけます。
(コメントによる追記になります。ご指摘ありがとうございましたm(_ _)m)
- ハイドロポンプ
D4 ドリュウズ
110.2%〜130.8% 確定1発
H252マンムー
100.4%〜119.8% 確定1発
H252 バシャーモ
103.7%〜122.9% 確定1発
無振り メガリザードンX
54.9%〜64.7% 確定2発
無振り メガリザードンY
86.2%〜101.9% 乱数1発(6.3%)
無振り メガルカリオ D1↓
100%〜118.6% 確定1発
H4 ウルガモス
86.9%〜104.3% 乱数1発(25%)
H4 ウルガモス D1↑
59.6%〜70.8%
H4 ウルガモス D2↑
44.7%〜53.4%
補正込みH212 D164 ヒードラン
56.4%〜68.3% 確定2発
H252 Rガラガラ
105.3%〜125.7% 確定1発
H252 バンギラス
70.5%〜84% 確定2発
- れいとうビーム
無振り ガブリアス
100.5%〜120.2% 確定1発
H244 メガボーマンダ
87.5%〜103.4% 乱数1発(12.5%)
H212 D4 霊獣ランドロス
100.5%〜119.3% 確定1発
H4 カイリュー (マルスケ込み)
47.9%〜57.4%
無振り キノガッサ
88.8%〜105.1% 乱数1発(31.3%)
H244 ジャローダ
46.4%〜55.2% 乱数2発(66.8%)
- きあいだま
H252 バンギラス
104.3%〜123.6%確定1発
無振り パルシェン
156.8%〜185.6% 確定1発
H4 メガギャラドス
50.2%〜59.6% 確定2発
- アクアジェット
A個体値31の場合で計算
無振り バシャーモ
30.9%〜36.1%
無振りドリュウズ
29.1〜35.6%
無振り マンムー
23.7%〜29.1%
H4 Rキュウコン
14.7%〜18.1%
無振り メガリザードンX
10.4%〜13.7%
無振り メガリザードンY
28.7%〜35.7%
- 物理被ダメ
A特化 メガボーマンダのすてみタックル(スカイスキン補正込み)
82.3%〜97.8% 確定2発
A特化 メガリザードンXの逆鱗(硬い爪補正込み)
82.3%〜97.8% 確定2発
A特化 メガリザードンXのニトロチャージ(硬い爪補正込み)
17.6%〜20.8%
A252 メガルカリオのインファイト(適応力補正込み)
84.4%〜99.4% 確定2発
A特化 命の珠持ちバシャーモの飛び膝蹴り
83.9%〜100% 乱数1発(6.3%)
A特化 パルシェンのA2↑ロックブラスト
14.9%〜17.6% (1発分)
A特化 ミミッキュのA2↑じゃれつく
74.3%〜88.2%
A特化 メガギャラドスの地震
40.1%〜47.5% 確定3発
A特化 霊獣ランドロスの地震
57.7%〜67.9% 確定2発
A特化 ドリュウズのZ地震
97.8%〜115.5% 乱数1発(87.5%)
- 特殊被ダメ
C252 Rキュウコンのムーンフォース
38.5%〜45.4% 確定3発
C252 Rキュウコンのフリーズドライ
55.6%〜67.3% 確定2発
C特化 カプ・テテフのサイコキネシス(サイコフィールド補正込み)
80.7%〜95.1% 確定2発
C252 カプ・コケコのボルトチェンジ(エレキフィールド補正込み)
93%〜110.1% 乱数1発(56.3%)
C特化 ウルガモスのC1↑むしのさざめき
82.3%〜97.8% 確定2発
無振り ジャローダのリーフストーム
73.7%〜87.7% 確定2発
C252 メガリザードンYのオーバーヒート
40.6%〜48.1%
C252 メガルカリオの気合玉(適応力補正込み)
91.9%〜101.9% 乱数1発(50%)
C特化 キングドラのりゅうせいぐん
63.1%〜74.3%
- おまけ
A特化 ドリュウズの地震
54.5%〜64.7% 確定2発
ダメージ量:102〜121
C4 バンギラスのあくのはどう
27.8%〜33.6% 乱数3発(0.17%)
ダメージ量:52〜63
偶然にもA特化ドリュウズの地震+C4バンギラスのあくのはどう確定耐え。
物理・特殊共にそれなりの耐久力を示せているのではないかと思います。Z技を耐えられるほどの耐久力はないですが、マイナーポケモンであり、凡耐久のゴルダックに1回限りのZ技は、相手視点からすると非常に撃ちにくいと思われます。
相性の良い味方
- ガブリアスや、ランドロス等積んでいない積みエースに強いポケモン。
このゴルダックは、相手の積みエースを流したりする力はあるものの、倒しきるための火力が不足しているので、相手のメガリザードン等をきっちり倒しきるために、相手の積みポケモンに対する解答は裏に置いておきたいですね。
- カプ・ブルルや、メガフシギバナ等コケコやレヒレに強いポケモン。
ゴルダックに加えガブ等を採用すると、コケコやレヒレ、特にレヒレが重くなるので、チョッキブルルや、メガフシギバナ等がいると、サイクルがよく回ります。また、ステロ入りのナットレイを採用すると、ステロ込みでゴルダックがリザードンを倒せる可能性も出てきます。
まとめ
ノー天気ゴルダックいかがでしたでしょうか?選出機会は限られますが、刺さると場に出すだけでも活躍機会を感じられるので、中々面白い動きが見られると思います。マイナーポケモンにしては独自性があるので、興味がありましたら是非使ってみてください。