- 推測可能な範囲の略称を用いる。
- この育成論はコンセプトが同じ四つの型を含む。
- 各型の技構成はステロと殻を破るは確定とし、残り2枠のみ考察する。
- 論内は全て6Vでの考察。
- コメントありがとうございました。
ダメ計中に93.8の多さでメンタルブレイクしました
総合考察
積みサイクル内で、自身も積みエースとなれるステロ撒き要員として採用する。
積みサイクルの弱い襷頑丈の対策や乱数のずらしとしてステロは効果的に働く。
自身が積みエースとなれるメリットとして、岩の一貫や並耐久揃いのパーティに対して全抜きを自身で決めに行けるというものがある。当然起点作り要員を入れるよりも見せ合い時の不確定要素に縛られにくくなるため、負け筋を作らずに済む事が多い。
同様の役割が期待出来るバンギラスやメタグロス、ガチゴラス等と比べ頑丈による行動保証がある点でイワパレスは優れている。
これは(制圧力は低いものの)非常に広い範囲を起点とすることが出来るという事であり、積みサイクルの先発向きである。
また積みエースとしての性能は全体的に見ればイワパレスの方が上である。
(バンギラスはステロ竜舞で二枠とるために、持ち味である豊富なサブウェポンが活かしにくい。ガチゴラスは地震の火力が下。アバゴーラは積みエースとしてはSが足りな過ぎる)
型はフィラの実、弱点保険、カムラの実、岩Zが挙げられるが、どれも利点が違うためまとめて考察する。
各考察の利点が、前述したポケモンが気合いの襷を持っていた場合における差異にもなる。
積みエースとしての突破力では陽気岩Z、陽気弱点保険が優れ、スカーフ持ちには陽気カムラ、先制技持ちには陽気フィラがその回答となる。
基本的な運用としては、殻を破る→止まったらステルスロックを撒いて捨てるというものになる。
積みサイクル内でストーンエッジという命中不安技を使うことについてだが、他に選択肢がないため仕方がない、という結論に至る。よって採用理由は愛のタグを付けた。
採用理由
- 先発で出しやすい積みエース&ステロ撒き
前述した頑丈による行動保証で相手の行動に縛られず殻を破れ、突破できない敵が来てもステロ撒きという本来の役割を遂行できる。
積みサイクルとは
ルカリオカイリューやパルウルガに代表されるパーティで、選出する3体のうち2〜3体のポケモンが積みエースとなり、それぞれが全抜きを狙うというコンセプトで組まれる。
基本的にあるエースが止まるポケモンに対して他のエースが起点にできるように組むため、プレイング次第ではあるが天候や壁などを使ったギミックパよりも対策が困難。
easywinを決めやすく、交換をしない性質上、普通のサイクルパやスタンパと比べて運や読みの要素を減らせるのが魅力である。一番の魅力は蹂躙の爽快感
基本的にエースは止まったら捨てるという考え方であるため、構築の際にはサイクルを回すパーティのような受けの相性を考えず、前述したように止まるポケモンに対して起点に出来るポケモンを入れていく。構築のコツは採用率の高いポケモンそれぞれに起点に出来るポケモンを用意していくことだろう。
フィラの実考察
- ウイの実以外であればどれを採用しても構わない
フィラの実を持たせることで頑丈発動後=殻を破った後にバレパン及び真空波、アクアジェット以外の先制技で縛られなくなる。
具体的には、頑丈殻を破る→一体撃破→先制技持ちで処理される(ステロを撒けない)という事を回避できる。
頑丈殻を破るはイワパレスの唯一の優れた点と言っても過言ではなく、それを防ぐために先制技持ちがストッパーとして選出されやすい(というより積みサイクル対策として先制技が挙げられる)。
このアイテムはその対策法への回答となり得る。
とは言え等倍相手への火力が不足しているため抜き性能はイマイチ。
- ステータス:陽気H4AS252
回復量や総合耐久意識で残りはHに。
環境に多いコケコやメガゲンガーを抜くため性格は陽気。
殻を破る後、最速140族+1となる。
- 技構成:ストーンエッジ・地震
岩地面の技範囲はとても広く、鋼への打点が消えるシザークロスは採用しにくい為確定。
メガボーマンダに対する安定を取るためロクブラではなくエッジを採用する。ロックブラストでは火力が足りな過ぎるのも一因。
敵に起点化される危険性を考えると岩石砲は積みサイクルと相性が悪い。
カムラの実考察
イワパレスのSは特化させても106。殻破後実質212。
対して環境に多いスカーフカプテテフのSは95+52=147より実質220。
そこでカムラの実を持たせることで、発動後実質265となりスカーフ最速ガブリアスすらも抜く事ができるようになる。
これにより不意のスカーフ=読めない要素で落ちるという事が無くなり、ステロを安定して撒けるようになる。
また、竜舞後の意地マンダ(実質258)に死に出しし、殼破+カムラで上を取って落とせる等、積みエースのストッパーとしての役割も多少期待出来るようになる。
フィラの実と同様に抜き性能はイマイチ。
- ステータス:陽気H4AS252
性格は意地っ張りも候補に入る。
後述のダメージ計算を見ればわかるように乱数が50%ほどずれる。
その代わりに実質242となるためガブリアス入りのパーティで殻を破りにくくなったり、メガマンダへのストッパーとしての役割が期待出来なくなる。
- 技構成:ストーンエッジ・地震
同上。
弱点保険考察
殻破のAS2段階上昇に加え、さらにA2段階アップを狙える。
これが発動すればテッカグヤやマンムーレベルの等倍相手を確定することが出来るようになり、抜き性能が飛躍的に向上する。
現在岩Zイワパレスが多く、イワパレスについて知っていても弱点保険警戒での等倍技を撃ちにくいというのは追い風。
とは言えスカーフ持ちや先制技に弱く、ステロを撒くタイミングや読み(殻を破れるか否か)が比較的シビアになるデメリットがある。
- ステータス:陽気H4AS252
同上。
- 技構成:ストーンエッジ・地震
同上。
ミミッキュ等に強くなるロックブラストも考えられなくはないが、未発動時でもメガボーマンダを倒せるメリットが捨て難く不採用。
ロックブラスト
- H4B4メガボーマンダ:28.1〜32.7(A↑1)
(一応捨て身反動+最低乱数三発で落とせる)
- H4B4ミミッキュ:34.4〜41.2%(A↑2)
(化けの皮込みで四発必要)
- 2〜3回で終わる確率は、それぞれ約35%
- 4〜5回続く確率は、それぞれ約15%
岩Z考察
等倍相手への火力を一度だけ突破可能なレベルに引き上げるアイテム。殻を破る後であれば弱点保険よりも火力の増加幅が大きい。
これによりイワパレスが止まる相手が少なくなり、後投げの等倍受けポケモンであれば突破可能となる。
ストーンエッジの命中不安を消せるのもポイント。ステロ撒きではなく積みエースとして選出した際の、終盤での運負け要素を消せるのは大きい。
積みサイクル内ではZクリスタルというのは競合アイテムになりやすいが、もし余っているのであれば考慮の内に入るだろう。
ただし、もし既に一枠Z枠があるならば推奨しない。
積みサイクルの性質上、どんな選出パターンでも活躍できるように組むのが必要だからである。
- ステータス:陽気H4AS252
同上。
- 技構成:ストーンエッジ・地震
同上。
本来岩Zを使うならば岩石砲に掛けるのが一番良いのだが、攻撃技に二枠しか割けない為この型では不採用。
総合考察で軽く触れたようにステルスロックは基本的に散り際に撒く技なので、Zステルスロック(B↑1)は考察しない。
与ダメージ計算(目安として)
- 無記載の場合A+2とする。
- 弱点保険発動時1.5倍。
- 無記載の場合ステータスは陽気A252。
ストーンエッジ
殼破後火力指数47100
(竜舞後意地バンギのエッジ:45900)
- H4B4メガボーマンダ(A↑1)
103%〜(H252に対しては乱数18.8%)
- H4B4カプ・テテフ
128%〜
- H252テッカグヤ
70.6〜85.5%
- H252パルシェン
103%〜
- H252マンムー
82.5〜96.8%
(意地の場合37.5%)
- H4B4メガギャラドス(A↑3)
98.8〜117.5%(乱数93.8%)
- HB特化カプ・レヒレ
54.8〜64.0%
- HB特化スイクン
46.9〜56.3%
- H252霊獣ランドロス(A↑3)
103%〜
等倍だと少し高耐久な相手で容易に止まってしまう。弱点保険発動後だとしても受けポケモンの突破は困難。
じしん
殼破後火力指数31400
(竜舞後意地メガマンダの地震:32400)
- H252カプ・コケコ
127%〜
- H252盾ギルガルド
83.8〜99.4%
(意地の場合乱数50%)
- H252剣ガルド(A:0)
113%〜
- H252バンギラス
87.9〜104.3%(乱数25%)
(意地の場合75%)
- H4B4ゲッコウガ
99.3%〜(乱数93.8%)
- H4B4メガルカリオ(A:0)
75.9〜85.7%
- H4B4ガブリアス
55.4〜66.8%
Zストーンエッジ
殼破後火力指数84780
(竜舞後メガマンダの捨て身:69984)
- H4B4メガギャラドス(A↑1)
107%〜(H252には50%の乱数)
- H252マンムー
109%〜
- HB特化スイクン
84.1〜99.0%
被ダメージ計算(目安として)
- 特化ギルガルドの影うち(b↓1)
35.9〜43.4%
- 特化珠ギルガルドの影うち(b↓1)
46.9〜55.6%(フィラ発動後32.5%で耐え)
- 特化ギルガルドのアイアンヘッド
95.2%〜
- 特化ギルガルドのシャドーボール
73.1〜86,9%(12%の確率で四分の一木の実発動せず。個体値を下げれば確定で発動するようになります)
先発対面ギルガルドに対しては初手ステロから入るのが良いでしょう。フィラの実であれば択ゲーまで持ち込むことはできます。
- A252ガブリアスの岩石封じ
40.0〜48.3%
(ガブリアス対面ではステロから入りましょう。有効打もありませんし)
- A4テッカグヤのヘビーボンバー
67.6〜80.0%
- A特化マンムーの氷の礫(B↓1)
40.0〜48.3%
- A特化パルシェンのロックブラスト
一発:15.2〜19.8%(B1↓23.4〜27.6%)
- C252メガルカリオの真空波
42.8〜51.0%(乱数2%)
- C252カプコケコの10万ボルト
81.9〜99.4%
後書き
長くなってしまい申し訳ありません。
ここまで読んでいただきありがとうございました。
道具考察としてまとめて書くことも考えたのですが、比較のしやすさからこういった形を取らせていただきました。
積みサイクル使うけれどガチガチの起点作りを入れたくない方がイワパレスを使っていただければ幸いです。
また、イワパレス使いたいって方が積みサイクルを使っていただければそれも幸いです。
意外と現環境は岩(と地面)の一貫が取れるパーティが多いので、全タテ出来ることも少なくありません。