はじめに
ダメージ計算はトレーナー天国様より、ステータス表記はHABCDS、個体値は全て理想個体を想定しています。
なお、この育成論では先発ステルスロック推奨となっています。
ウルガモス
- 種族値:H85 A60 B65 C135 D105 S100
むし・ほのお
神々しく燃えるモフモフの蛾ポケモン。
固有タイプを持ち、弱点は岩が4倍なものの、水・飛行2倍の3つと少なく、耐性は草1/4、妖・鋼・格闘・氷・虫半減の6つと多い。
耐性が多い=起点にできる相手が多いということであり、環境に鋼が湧いていることも相まってちょうのまいを積みやすい。
ねむカゴ・タスキ蝶舞型といった単純な積みエースだけでなく、耐性と特性を生かしたHB鬼火ゴツメ耐久などもできたり色々と頼りになるポケモン。
採用理由
- 炎タイプのゴリ押し特殊積みエース
竜羽マンダやリザXのように火力と素早さを同時に上げ、全抜きを狙うバトル中盤以降の積みアタッカーとして採用します。ただしマンダやメガリザほどの高い種族値と受け出し性能はないため、起点にする相手やウルガモスの強み弱みをしっかりと把握する必要があります。
- ウルガモスの強い点
- CDSを1段階UPさせる積み技ちょうのまいを習得する唯一の炎タイプ。
- 通常特性ほのおのからだで受動的に火傷を狙い、物理を起点にできる場合もある。
- 元のCDSが高く、蝶舞でランクUPできるため、HBに努力値を回す余裕がある。
- ウルガモスの弱い点
- 4倍弱点があり、物理耐久が低い
- ステルスロックでHPが半分削れる
- アクアジェットやアクセルロックといった弱点を突かれる先制技の存在
- 一致技両方に耐性を持つメジャーなポケモンがいる
ウルガモスを使う中で最大の隙となる弱い点4をどう克服するかが重要です。
一致技両方に耐性を持つメジャーなポケモン
ヒードラン/ウツロイド/テラキオン/エンニュート/ブルンゲル/ヒートロトム/ギャラドス(水+飛)/バシャーモ(闘+炎)/メガボーマンダ(竜+飛)/プテラ(岩+飛)/マリルリ(水+妖)/ドヒドイデ(水+毒)/Rガラガラ(炎+霊)/リザードン(炎+飛)/ウインディ(炎全般)
ウルガモスをパーティに入れていると「ガルドアローのアローさえ突破できれば…サザンガルドマリルリのマリルリさえ突破できれば…」といったように止まる相手を倒せばかなり有利に動けると感じたことのある方も多いかと思われます。
そこで役割破壊としてドラゴン対策のめざ氷、ヒードラン対策のめざ地、マリルリ対策のギガドレイン(草)などがピンポイントで採用されるのですが、上記の呼ぶポケモンを見てみると炎+虫+氷or地面or草の範囲の一貫性が低いことが分かります。
サブ技の一貫性(△等倍、〇抜群以上、×半減以下)
- 草=マリルリ〇、Rガラガラ×、プテラ△、ドヒドイデ△、ボーマンダ×
- 地=マリルリ△、Rガラガラ〇、プテラ×、ドヒドイデ〇、ボーマンダ×
- 氷=マリルリ×、Rガラガラ×、プテラ〇、ドヒドイデ×、ボーマンダ〇
一方、ヒードラン以外にはエスパー技の一貫性があることが見えてきます。
- 超=マリルリ△、Rガラガラ△、プテラ△、ドヒドイデ〇、ボーマンダ△
ゴリ押しアタッカーとして範囲を広げることを考慮すると、弱点を突かない限り低威力で腐りがちなめざパやギガドレよりも等倍で入りやすいサイコキネシスの採用優先度が高いと考えられます。
持ち物
- エスパーZ
1度だけサイコキネシスをマキシマムサイブレイカーとして『威力175』で撃てます。
抜群めざパ『威力120』や抜群ギガドレ『威力150』より高い瞬間火力を出せ、タイプ相性的に鋼・悪・超タイプを呼ばないウルガモスにとって使い勝手の良い大技となります。
また、サイコキネシスはZクリスタルを消費した後でも命中安定の威力90が確保されており、上で述べた呼ぶポケモンへの通りも良いため腐りにくいのが嬉しい。
Zクリスタルの利点
- こだわりトリック無効
ロトムやシャンデラから先制スカーフトリックをされた経験のある人も少なくないと思いますがZクリスタルはメガ石と同じくすりかえトリック無効のアイテムなので気にせず舞うことができます。
- はたきおとす対策
大々的に利点と言えるほどではないですが、叩き落とすしか有効打のないマニューラやキリキザン対面で舞いやすくなり、羽休めを絡めることで火傷を狙い起点にできることもあります。
性格・努力値
- 調整例A(CSベース)
控えめ:H20 B44 C188 D4 S252
- 実数値:H163 A× B91 C196 D126 S152
S:準速。すぐ下に準速テテフやサザンドラがいるため。
C:1舞Zキネシスでステロ込HD調整メガマンダ(※)確1
(※tired様の育成論より育成論サンムーン/202)
H:2n+1
B:特化マリルリ@帯アクアジェット確定耐え
D:余り
▼技構成:蝶舞/火炎放射/さざめき/キネシス
- 調整例B(HBベース)
控えめ:H180 B212 S116
- 実数値:H183 A× B112 C170 D125 S135
S:最速70族抜き(1舞で130族抜き抜き)
H:2n+1&定数ダメ最少
B:ここまでHBに振れば調整例Aでは耐える事の出来ないメガグロスの思念+バレパンを確定で耐えるので対面で起点にすることができるようになります。さらにルカリオやギルガルド対面での蝶舞→羽休めが安定するため、物理・特殊耐久を確保しつつ岩技のないATを起点に積んでいきたい場合にはこちらがオススメです。
▼技構成:炎舞/キネシス/蝶舞/羽休め
※虫のさざめきを抜くことで本来の役割対象であるエスパーと悪タイプへの遂行技がなくなりますが、サザンドラには蝶舞羽休めからの炎技でゴリ押しが可能で、ヤドラン以外のエスパーには炎技で十分対応できるので、耐えながら積んでゴリ押し全抜きを狙う場合には炎+超の範囲で十分なことが多いです。
立ち回りとしては、竜舞/羽休め/捨て身/地震のようなメガマンダをイメージしていただければ分かりやすいかと思います。
※AもBもあくまで例なので調整例BのDとSを偶数にして蝶舞の上昇効率を上げたい、という方等は各自調整をお願いします。
特性
- ほのおのからだ
接触技を使ってきた相手を3割で火傷にする。
ハッサムのバレパン等への受け出し際に火傷を入れたり、接触技しか打点のない相手に対して羽休めで火傷を引くまで粘ることなどができる優秀な特性です。
調整例Bで羽休めを搭載している場合には非常に重宝する特性です。
技構成
- ちょうのまい
CDSを1段階UPさせる。
ウルガモスを採用する理由となる技なので確定です。
- サイコキネシス
エスパータイプ威力90/1割で相手のD↓
この型の趣旨となる技なので確定。
Rガラガラやウツロイド、ドヒドイデ等に通る一貫性の高い技。
********選択*******
- はねやすめ
最大HPの半分を回復
蝶舞+羽休めで居座るギルガルドやルカリオ等を起点にします。
その他、不意打ちや道連れ回避などにも使えます。
- ほのおのまい
一致威力120/5割でC1段階UP
威力は低いものの追加効果が優秀で、ヤミラミ等からの挑発で蝶舞ができない状況でも炎舞連打で積んで行けたりします。
また、炎を半減する相手でもトドメの一撃に使うことでC上昇を狙っていけるのが嬉しい。
- かえんほうしゃ
一致威力135/1割で火傷付与
炎の舞よりも高威力で安定した炎技。
- だいもんじ
一致威力165/命中85/1割で火傷付与
命中不安なのでオススメしませんが当たれば強い。
- むしのさざめき
一致威力135/1割で相手のD↓/身代わり貫通
炎を半減する水や竜に等倍で通りやすいものの、7つものタイプに半減されるため通りが悪い。
ウルガモスは炎枠として採用されるため、範囲を狭める&半減以下にされやすい虫技の採用価値は低いです。
相性の良い味方
- マンムー
ステロ要因にオススメです。苦手なガブマンダを牽制でき、後出しは出来ないもののウルガモスが呼ぶポケモンの多くを対面から処理できます。以前投稿させていただいたステロマンムーです。→(育成論サンムーン/270)
先発様子見でS操作をしてもらうとウルガモスが動きやすくなります。
- カプ・レヒレ
ミストフィールド展開により状態異常無効&水タイプで毒守ヒードランに強い。
毒ポリ2にも対応できる瞑想身代わり型がおすすめです。
- カミツルギorナットレイ
ウルガモスの苦手な物理水や岩ポケモンに強い。
ちなみにカミツルギは「きりばらい」でステルスロック解除も可能です。
- エンペルト
岩・飛行・水半減でウルガモスの弱点を全てカバーしてくれますが、2匹の等倍で入ってしまう範囲がかぶり気味なのが辛い。
- テッカグヤ
苦手な物理ドラゴンに強い。
その他、トリトドン等
苦手なポケモン
- ヒードラン
毒守型以外で岩技がなければゴリ押しできますが基本無理。
ヒードランを突破したい方はめざ地型を使いましょう。
- ハピナス&ラッキー(カビゴン)
どくどく持ちの特防お化けには勝てません。
メガゲンガーやギルガルドで牽制しましょう。
- 特性天然のポケモン
ピクシー、ヌオー等。どちらにもカミツルギが刺さります。
- スカーフガブリアス
〜ストーンエッジは当たらない〜
- メガカイロス、マリルリ、昼ルガルガン
先制技で弱点を突いてくる。
与ダメージ
(※)はステロ込み確定1発
C196の場合
- ↑かえんほうしゃ
H252D4盾ガルド:105.3%〜
D4コケコ:107.5%〜
- ↑むしのさざめき
H252バンギラス@砂嵐:81.1〜95.6%
H244輝石ポリ2:45.5〜53.9%
D4テテフ:71.5〜89.6%
- ↑サイコキネシス
H252ファイアロー:60.5〜71.3%(※)
H252Rガラガラ:59.8〜70.6%
HD特化ドヒドイデ:59.8〜71.3%
- ↑Zサイコキネシス
H4ウツロイド:138.1%〜
H196D172メガマンダ:75.3〜88.7%(※)
H252マリルリ:93.2〜110.1%(※)
H252火ロトム:97.4〜114.6%(※)
C170の場合
- ↑Zサイコキネシス
H252マリルリ:81.1〜95.6%
H4ウツロイド:121%〜
H4メガマンダ:89.4〜105.2%(※)
D4ガブリアス:86.3〜102.1%
- ↑↑ほのおのまい
H252D4盾ガルド:107.7%〜
D4サザンドラ:41.3〜48.5%
被ダメージ
▼調整例A
A特化マリルリ帯アクジェ:84〜98.7%
A252ガブリアス逆鱗:82.8〜98.1%
A252メガグロス思念:77.9〜92.6%
C特化テテフPFキネシス:74.2〜88.3%
C特化サザンドラZ悪波:85.2〜101.2%
C252珠コケコEF10万:71.7〜84.6%
C特化ガルドZシャドボ:65〜77.3%(D↑の状態)
無補正無振り〃かげうち:33.7〜40.4%
▼調整例B
特化サザンドラZ悪の波動:77〜90.7%
〃悪波:38.2〜45.9%
特化マリルリ帯アクジェ:60.1〜72.1%
特化バシャ珠フレドラ:81.4〜96.7%
特化メガグロス思念:62.2〜73.7%
〃バレパン:14.2〜16.9%
A252メガルカリオのインファ:43.1〜51.3%
〃神速:28.9〜34.4%
特化メガガル猫騙し:21.8〜26.2%
〃捨て身:64.4〜75.9%
A252ガブリアス岩封:80.8〜96.1%
特化ミミッキュ珠シャドクロ:38.7〜46.9%
エスパーZウルガモスは相手PTにウツロイドやドヒドイデ等がいても選出を渋る必要がなく非常に使いやすいです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
説明不足、計算ミス等がありましたらお手数ですがご指摘いただけると助かります。
メラルバ可愛い。