序言
イカれてるのか? と思ったかもしれませんがHC冷静特殊ミミッキュの育成論です。
注意
本論では、ステータスに関してはHP、攻撃、防御、特攻、特防、素早さの順に、HABCDSの略称を使用します。
ダメージ計算に関してはトレーナー天国様のツールを使用させていただきました。
また本論のポケモンは特に注意がない限りすべて理想個体を想定しています。
背景
これまでは、せっかくミミッキュで剣の舞をしてステータスを上げても、先制技(バレットパンチ、かげうち)で弱点を突いてくる相手に手も足も出ずつらい思いをすることが多かったです。
そこでミミッキュに弱点保険を持たせて、舞→弱保発動→A+4シャドークローでメガハッサムやテッカグヤを倒せるような調整にすれば、後続にA+4かげうちを当てて、あわよくば3タテも可能ではないかと疑いました。
しかし弱点保険はばけのかわがはがれてからでないと発動しないうえ、A+4シャドークローではメガメタグロス以外のメジャーな鋼ポケモンを確1にすることはぜんぜんできないのでした。
ここで構想は頓挫したかに見えました。
しかしながら、そこで、弱点保険でCも2段階上がるということに着目し、むしろ特殊技を主として戦うミミッキュを構想しました。
皆様ご存知の通り、ミミッキュの特攻の種族値は50です。
むしろ好都合です。
ハピナスを育成するときに防御に努力値を振るように、種族値の低い所に努力値を振るのが効率的だというのは古くから知られていることです。
重ねて、注意
このポケモンは、ゴーストタイプのアタッカーや、他にハッサム、メタグロスなどを起点にするポケモンです。
それらのポケモンが相手から選出されそうにない時は選出しません。
通常の型のミミッキュの役割対象の多くに対しては十分な仕事はできませんのでご注意ください。
特にドラゴンタイプと悪タイプに対しては何もできません。
奇襲に属する型ですが、ガチでの使用を前提としています。
採用理由
特殊ミミッキュの限界に挑戦したかったという事と、鋼を呼び、かつ鋼を倒せるポケモンが欲しかったという事です。。
通常、ミミッキュが苦手とする相手をメタることで相手の目論見を崩し、試合展開を有利にするためにピンポイントで使用します。
抜き性能は高くないながらもゴーストタイプへの対応力も残しています。
ミミッキュは弱点が少ないので、弱点保険が発動する機会はかえって少ないです。かなりポイントを絞って使用しなければなりません。
運用
先に運用を書きます。
基本的には、通常のミミッキュが剣の舞をするところを、ふるいたてる(A+1,C+1)で積みます。
相手は攻撃をしてきて、皮がはがれます。
この時弱点保険は発動しませんが、情報を得ることができます。情報とはすなわち相手の素早さと、相手の持っている技です。
おそらく相手は多くの場合、次も同じ技を打ってくるでしょう。そして行動順序は今のリハーサルと同じになるでしょう。
その情報とは、たとえば目の前のガブリアスがアイアンヘッドを持っているか、目の前の特殊アタッカーはシャドーボールを持っているか、などです。
次のターン、耐久に振ってあるこのミミッキュは相手の先制の、効果抜群の攻撃を耐えることができます。
そして弱点保険を発動させてC+3 の目覚めるパワー炎またはシャドーボールを打ち込むのです。
一撃で相手を落として、後続にA+3のかげうちを打って退場します。
ふるいたてるのA+1も無駄になりません。
上記を基本戦術とします。
性格、努力値
H252、C252で特攻に補正をかけます。ダメージ計算を見ればこの種族値振りが絶妙だとわかってもらえると思います。
単にHAミミッキュにめざめるパワー炎と弱点保険を持たせただけでは実現できない火力を得ました。
余りの4はAかBかDかSにお好みで振ります。これで確定値が変わるということはなさそうです。確定欄ではD4にしてあります。
耐久も妥協はできませんので下降補正にするのはSになります。
Sが低い方がかえって、弱点保険発動後に攻撃しやすいです。
ただ想定する相手に合わせて、特殊か物理に少し寄せるのもアリだとは思います。
Sの実数値は最低でも97以上でなくてはなりません。
冷静無振り個体値31で素早さの実数値は104ですから、S4メガハッサム実数値96と先制技の打ち合いになったとき、先にかげうちを当てることができます。
同族抜きなどもありますが個体値31下降補正無振りならばほぼ問題なく抜けるといっていいと思います。
一方で準速ギルガルド素早さ112などとも先制技の打ち合いになる可能性がありますからそこを抜くような調整もあり得ると思います。
ダメージ計算
C252補正ありで計算。
- C+2シャドーボール
H252無補正メガゲンガー 105.3%-125.7%確1
- C+3シャドーボール
H252無補正メガメタグロス 103.7%-122.9%確1
H252無補正メガゲンガー 130.5%-155.6%確1
H252無補正ギルガルドシールドフォルム 89.8%-105.3%乱1 (37.5%)→かげうち圏内 ブレードフォルムは当然確1です
無振りメガルカリオ 97.2%-114.4%乱1 (81.3%)
H252無補正ジバコイル 64.9%-76.8%確2
D4ガブリアス 64.4%-77% 確2
A+3かげうちがB0ガブリアスに30%-36% 乱3(34.9%)ですからほぼかげうち圏内です
このことから、発動させさえできればシャドーボールが抜群でなくても、多くのアタッカーをシャドーボール+かげうちで落とせます。
- C+3めざめるパワー炎
H252D252補正有メガハッサム 88.1%-103.9% 乱1 (18.8%)
極振りでも許しません。耐えられてもA+3かげうちの圏内です。S調整が生きてきます。
- 耐久
補正なしC252ゲンガー シャドーボール 81.4%-96.2%確2
補正なしC0メガゲンガー シャドーボール 85.1%-101.2%乱1 (12.5%)
補正なしA252メガハッサム バレットパンチ 85.1%-101.2%乱1(12.5%)
補正ありA252メガメタグロス バレットパンチ 79%-93.8%確2
補正ありA252メガルカリオ バレットパンチ 83.9%-98.7%確2
補正なしC252メガルカリオ ラスターカノン 116%-138.2%確1
補正なしC252ジバコイル ラスターカノン 82.7%-97.5%確2
補正ありA252ガブリアス アイアンヘッド 62.9%-74%確2
基本戦術以外の具体的な展開の例
- 対ミミッキュ
ミミッキュには最初のターンにかげうちをうちあってばけのかわをはがします。
次のターンに弱点保険発動させてのシャドーボールです。ふるいたてるをしている暇がありませんのでC+2で打つことになります。
C+2シャドーボール H252無補正ミミッキュに対して 101.2%-119.7%確1
これで仮に耐久振り相手でも大丈夫です。
A252補正ありミミッキュシャドークロー 77.7%-92.5%確2 耐え
耐久は、相手が命の珠でない限り大丈夫です。(最初のかげうちで命の珠かどうかはわかります。)
上記より同族には基本的に有利です。
- 対ゲンガー
Cに振っていないメガゲンガーとC252補正なしまでのゲンガーについては、高乱数でシャドーボールを耐えることができますから有利です。
それ以下の特殊アタッカーも同じ対応でほぼ問題ありません。
型バレの危険を少なくし、タスキもはがせるため1ターン目はふるいたてるではなくかげうちから入ります。
もしそのターンに身代わりを張られたら2ターン目もかげうちをします。
みがわりを壊せるのでばけのかわをはがされても3ターン目のかげうちで倒せます。
1ターン目に相手が攻撃してきた場合は次のターンに弱保シャドーボールで倒すことができます。
補助技は鬼火はほぼ問題なく、催眠術をされた場合のみ不利です。
また繰り出し性能は相手を選ぶものの健在です。
つまりばけのかわと弱点保険の力で、敵のシャドーボールに対する後出しからゲンガーを起点にできます。
その場合はシャドーボールを打ちます。
- 対メガハッサム
HD252補正ありでも上述の基本戦術で問題なく倒せます。
バレットパンチを当てられ、ふるいたてるをすることになりますが、2ターン目に相手が突然弱点保険を警戒して剣の舞を積んできた場合のみ、相手の耐久振りによっては厳しいです。
HD252補正ありまで見ないのであれば、H252メガハッサムにめざめるパワー炎素打ちで49.7%-58.7%乱2(93.8%)ですからめざめるパワー炎2回でもよい計算ですが、退かれてしまいハッサムに逃げられたり、弱点保険の発動を逃す危険が大きいです。
相手が最後の一匹である場合のみめざめるパワー2回がよいでしょう。
技候補
- シャドーボール
- ふるいたてる
- かげうち
上述の基本戦術に必須です。
- めざめるパワー炎
ハッサムを許さないために必要です。
ちなみに2倍だとシャドーボールと威力は変わりません。
地面にするとジバコイルの相手ができるようになります。
検討したが入らなかった技
- かみなり
テッカグヤに打つことを想定しましたがヘビーボンバーを耐えれませんのでなくなりました。
ヘビーボンバーに最も固く振ったとしてH36 B220 C252(補正)だとA0補正なしヘビーボンバーを62.5%乱1で、耐えることができ、C+3のかみなりでH252補正なしテッカグヤが68.6%乱1でした。
ロマンはあります。
他に一応、じゃれつく警戒でメガシンカせずのH252ギャラドスがふるいたてる1積みで114.8%-136.6%確1です。
ミミッキュに電気技をうたせてあげたかったのですが。困難です。
相性のいい相手
全体として普通のミミッキュに比べて、メガハッサムを倒せるようになりました。また鬼火をされても弱体化しません。
鋼タイプはバレットパンチで来てくれた場合はなんとかなります。
結語
ここまでお読みいただきありがとうございました。
一見して無理な育成論ですがばけのかわが優秀なため果敢に戦ってくれます。
弱点保険はすごく楽しい道具です。
ダメージ計算は、他に載せるべきもの、載せてほしいもの、不要だというものありましたら、コメントにてお伝えください。