はしがき
・能力値についてHABCDS、個体値についてV等の記号、特性・性格・持ち物・技について、便宜上漢字を使用する場合がございます。また、特に注釈のない限り全てのポケモンは「Lv50」「6Vもしくは理想個体」であるものといたします。
・ダメージ計算については「ポケモントレーナー天国」様よりダメージ計算機SM for ポケモン サン/ムーン を使用しています。Z技の威力計算については手動入力でおこなっています。
・トリプルバトルはなくなったなどという悪質なデマをコメントで書き込むのは絶対におやめください本育成論は半分ネタ、半分真面目な考察として投稿しています。その点ご容赦願います。
アローラ!
サンムーンも発売から1ヶ月が経ち、様々な育成論も投稿されてきています。
しかし、未だにトリプルバトルの育成論投稿が一本もなく、少し寂しく感じたので、今回は私がトリプルバトルで手広く活躍できそうだと感じたポケモン、
ルガルガンについてご紹介したいと思います!
ルガルガン(まひるのすがた)について
第7世代で初登場した単岩タイプのポケモンです。バージョンによって進化後のビジュアル・特性・種族値が変わるという珍しい仕様になっています。
中でもサン限定のまひるのすがたは、初登場となる岩タイプの先制技をもち、対ファイアローに強いポケモンとして注目されていました。
…しかし、サンムーンでファイアローの特性「はやてのつばさ」が大幅弱体化、更に強力な電気タイプであるカプ・コケコの流行によりレート環境から害鳥は姿を消しました。
当然、害鳥駆除を任されるはずだったルガルガンも需要は生まれず、序盤ポケモン特有の低種族値や単タイプであることも相まって、あまり話題に挙がらないポケモンになってしまいました。
しかしながら、私はこのルガルガン(昼)について唯一無二のアイデンティティを見出しました!
そう、なんとこのポケモンは「特性すなかきのポケモンの中で唯一の岩タイプ」なのです!
それが何を意味するのか?それは次の項でご説明いたしましょう。
「すなあらし」と「いわタイプ」と特性「すなかき」
すなあらし、第二世代で天候が実装されて以来変わらず存在する天候です。
その効果は、「いわ、じめん、はがねタイプ以外のポケモンに毎ターンダメージを与える」というもの。地味です。
しかし、この天候にはある隠し効果があります。それは「岩タイプの特防を1.5倍にする」というものです。
一方で特性「すなかき」とは、「天候がすなあらしのとき、すばやさが2倍になる」という特性です。
6世代まではサンドパン系統、ムーランド系統、ドリュウズ系統しか該当するポケモンがいませんでしたが、すなかきドリュウズは結構メジャーだったので認知度は高いかと思います。
さて、聡い方ならここまででルガルガン(昼)の特異性を理解されたかと思います。
そう、なんとこのポケモンは「天候を変えるだけで耐久とすばやさが同時に上昇する唯一のポケモン」なのです。
ここでルガルガン(昼)の種族値と、Lv50時の実数値(無補正努力値無振り)を見てみましょう。
種族値:75-115-65-55-65-112(計487) 実数値:150-135-85-75-85-132 決して高くはない数値です。
しかし、天候がすなあらしになったときの実数値は 150-135-85-75-127-264
種族値に逆換算すると 75-115-65-55-107-244 となり、合計種族値661相当(!!)になります。
なんと天候を変えただけで種族値が154も上昇しました!ほぼ無駄種族値のC55を減算してもその数値606!メガシンカを過去のものにする超絶強化といえますね!!
採用ルール
トリプルバトルで使いたいのですが、なぜかルール選択で選べないので仕方なくダブルバトルで投稿しておきます。
ダブルバトルでも普通に強いですが絶対トリプルのほうが活躍できます。
育成論
性格:Sは十分すぎるので、火力を伸ばすいじっぱりにします。
特性:種族値の大幅上昇を実現できるすなかきで確定です。
努力値:A252は確定とします。Hは16n+1(84)か16n-1(68)かですが、火傷・霰のダメージを抑えるかグラスフィールドの回復量を稼ぐかの選択になります。Sは振らなくても充分(無補正無振り砂嵐でスカーフテラキと同速)ですが、バンク解禁後の対砂ドリュに怯みワンチャンを見出すならSに72振れば準速ドリュ抜きになります。残りはDに振りますが、D実数値が奇数だと1.5倍した際に端数が切り捨てになるので偶数に合わせましょう。
以上を踏まえ、確定欄はブルルと組ますことも念頭に入れてH84A252B4D164S4とします。
持ち物:イワZ or とつげきチョッキ
トリプルだったら隣で威嚇撒いたり高火力で苦手な物理アタッカーをワンパンしたりして絶対死なないチョッキルガルガンを君臨させるのが恐ろしく強いと思いますが、生憎ダブルバトルで使わないといけない場合隣が砂嵐起動役だけになるので、イワZで処理能力を無理やり上げてやるのがいいと思います。
技[確定技]
・いわなだれ:メインウエポンです。トリプルをやったことのある方ならスカーフ霊ランドロスの岩雪崩がどれだけ強いかについては想像に難くないと思いますが、なんと意地ランドロス以上の火力の雪崩がスカーフランドロス以上のすばやさから繰り出されます。計算過程は省きますが、トリプルバトルにおける岩雪崩は相手3匹にあたった場合最低1体は怯む確率が65.7%と脅威の確率であるため、多少不利な相手がいても怯みでゴリ押しが有効だったりします。
・ふいうち:サーフテールを発動したCSアローラライチュウを落とせるほか、メタグロスやギルガルドあたりに一応打点として使えます。7世代で威力こそ下がりましたが、一致アクセルロックは弱点つかないと威力60止まりなのでこっちのほうが有用だと思います。
[選択技]
・まもる:砂ターンを消費してしまうので難しいところですが、あるとやっぱり便利。チョッキの場合使用不可。
・ストーンエッジ:イワZを持たせたときの最大火力(威力180)でZエッジ+砂ダメでH252ヤレユータンが確定で落ちます。ワイガ警戒用にも使えるけど単体では命中不安なので雪崩より汎用性で劣ります。
・ほのおのキバ:鋼タイプへの打点になるが、2倍炎のキバ(130)<半減Zエッジ(135)なのでほぼハッサムピンポ(B4メガハッサムが確2なので怪しい)
・バークアウト:更に相手のCを落としたいときに。打点としては期待できないのでよっぽどじゃない限り岩雪崩撃ったほうが強いと思います。
・からげんき:鬼火、熱湯による火傷を受けても火力を維持できます。
ダメージ計算
バンク未解禁のシーズン1でよく見られる相手に対するダメ計はこんな感じです。
- ワールズエンドフォール(Zストーンエッジ:威力180)
無振りガブリアス 44.2%-52.4% 乱数2発
H4メガボーマンダ 威嚇込98.2%-115.7% 砂込み確定1発
H252ヤレユータン 94.4%-111.1% 砂込み確定1発
H244テッカグヤ 74.3%-87.6% 確定2発
B補正H244B100ギャラドス 威嚇込101.4%&-119.4% 確定1発
テッカグヤレベルの耐久でないと等倍でも受けきるのは不可能、威嚇込でも抜群ならほぼ確実に落とせるのがお分かりいただければと思います。
- いわなだれ(全体攻撃補正)
無振りカプ・コケコ 37.9%-45.5% 確定3発
無振りカプ・テテフ 42%-50.3% 超低乱2発
H252ペリッパー 58.6%-69.4% 確定2発
H252コータス 40.6%-48.5% 確定3発
一方でこちらは火力不足(これでも意地霊ランド以上の火力)ですが、怯み3割を押し付けられるのでどっこいどっこいですね。
- ふいうち
H252メタグロス 35.2%-41.7% 確定3発
B4ライチュウ 100.7%-120% 確定1発
バレパンメタグロスやサーフテールライチュウなどに刺せますがライチュウをギリギリ落とせる程度なので過信はできないです。
- 特殊耐久(チョッキなし砂嵐)
補正なしC252カプ・テテフのサイコF眼鏡サイコキネシス 80.7%-95.6% 確定2発
補正なしC252カプ・コケコのエレキF10万ボルト 43.4%-52.1% 乱数2発(10.9%)
補正なしC252カプ・レヒレの熱湯 52.1%-63.3% 確定2発
補正C252刃ギルガルドのラスターカノン 79.5%-94.4% 確定2発
補正C252ゴルダックのハイドロポンプ 79.5%-94.4% 確定2発
天候とフィールドを常に自分有利に保てれば多くの攻撃を耐えることができるのがお分かりかと思います。
- 物理耐久
補正なしA252ガブリアスの威嚇込地震(全体) 72%-86.9% 確定2発
補正A252メタグロスのバレットパンチ 67%-79.5% 確定2発
補正A252アローラガラガラの骨ホネブーメラン 79.5%-94.4%×2 確定1発
補正A252メガガルーラの親子愛すてみタックル 47.2%-55.9%×5/4 確定2発
物理耐久はかなりギリギリですので、威嚇やグラスフィールド、壁でケアしてあげましょう。
6世代トリプルで猛威を奮った精鋭たちに対するダメ計も参考までに載せておきます。
・HC252D4ニンフィア 被特化眼鏡ハイボ 47.2%-56.5% 与イワZ 106.9%-126.2%
・AS252H4霊ランドロス 被威嚇込特化地震 86.9%-104.3% 与イワZ 102.4%-120.6% (威嚇込67.8%-80.6%)
・CS252B4メガリザードンY 被晴れ熱風 24.8%-29.8% 与いわなだれ 151.6%-183%(全体)
・H244C252S12メガカメックス 被しおふき 101.8%-120.4% 与イワZ 71.8%-84.8%
・H244C252S12ヒードラン 被ラスターカノン 72%-85.7% 与イワZ 75.1%-88.8%
・Lv21H252B252D4のんきA0カポエラー 被バレパン 8-10ダメージ 与いわなだれ 38%-46.4%(威嚇込全体)
いやあ…Lv21カポエラーは強敵でしたね……
相性の良さそうな味方
- ギガイアス:アローラ唯一のすなおこし戦士。ワイガで地震から守れるほか、重力で雪崩エッジの命中不安をカバーできる。
- カプ・ブルル:グラスフィールドで地震の威力軽減と回復、コケコテテフ相手のフィールド書き換えなど。
- メガアブソル:ガブに冷ビ、メタグロスに一致悪技で打点が持て、砂嵐起動もできる
- ウインディ:威嚇&対鋼、てだすけによる火力サポートも。
- バンギラス(S1未解禁):元祖すなおこし戦士。メガれば恐ろしく堅くなり、冷Pやかみくだくでガブグロスに打点を持てる。
- ランドロス(S1未解禁):スカーフランドと並べて高速岩雪崩連打するだけで相手は崩壊しそうな気がしますね。
おわりに
いかがだったでしょうか。少しでもルガルガンの魅力に気付いていただき、さらにトリプルバトルに興味を持っていただければ投稿した甲斐があったと思えます!
ダブルバトルだと少々PTや立ち回りを工夫する必要があるかもしれませんが、それでも十分強さは感じられると思います。
では、2017年もよいトリプルバトルライフを!
トリプルバトルはなくなったって?ハハハ、何を言ってるのかわからないなあ……
ウッ