カプ・ブルル- ポケモン育成論サンムーン

ご無沙汰しております。
受けループ視点で記載していきます。初心者向けに記載しますので、中級者以上の方々はご配慮をお願い致します。
尚、この両刀ブルルは私原案の発想では全くなく、ブログか何かで見かけたものをベースに弄っただけです。ただし、他のどこよりも詳細な考察を目指します。

• 特に指定しない限りは理想個体を想定します。
• HP/攻撃/防御/特攻/特防/素早を略称としてH/A/B/C/D/Sと表記します。
• ノーマル/電気/地面/格闘/エスパー/ゴースト/飛行/ドラゴン/フェアリーの各タイプは無/電/地/格/超/霊/飛/竜/妖と表記します。
• 性格補正をかけて努力値を252振ったものを特化と表記します。
• 各ステータスのランク変化を+1~6/-1~6と表記します。
• 本論の作成にあたり、主観での偏りが過度にならないよう当サイトの育成論や他サイト、ブログ、PGLデータを参考にさせて頂いております。
• 荒れる原因となるようなコメントは述べられている内容が正論でも削除致します。

序文

受けループと呼ばれる構築がある。
これは、耐久や耐性に優れたポケモンでパーティを構成し、回復技を使用して相手の攻撃を凌ぎつつ、毒や地球投げなどの定数ダメージを武器に戦うものである。よく採用されるポケモンとしては、ラッキー、ハピナス、ヤドラン、ドヒドイデ、エアームド、グライオンなどが挙げられる。
ポケモン対戦における読み合いや択ゲーが発生しづらく安定した戦術をとることができるが、現環境は高性能な積み技やメガシンカ、Z技により火力がインフレしており、受けきれずに崩されることも多い。

さて、受けループには草ポケモンの採用枠、いわゆる草枠が存在する。もとはXY、ORAS環境にてメガフシギバナが頻回に採用されていた経緯がある。高い耐久数値と火力、特性の厚い脂肪も含めた優秀な耐性を用いて、キノガッサ、マリルリ、ニンフィア、ロトム等を主なターゲットとしていた。

7世代ではドヒドイデの受けループ新規参入、多くのフェアリーポケモンの追加といった環境の推移により、草枠に求められる役割対象が変化してきている。また、アシレーヌ、カプレヒレなど氷技をサブウエポンに持たない水ポケモンが出現し、メガフシギバナである必要性は薄れてきた。現在、草枠として候補に挙がるのはフシギバナ、モロバレル、カプブルル、ナットレイあたりである。

カプブルルはサンムーンにて登場したアローラの守り神の一角で、場に出るだけでグラスフィールドを展開できる特性を持つ。これを生かした高火力草技が最大の魅力であり、特定のポケモンのメタ、崩し、グラスフィールドによる補助を目的に採用される。

筆者はカプレヒレ対策としてブルルを採用したのを皮切りに、色々な型や調整で使用してきた。以前、育成論に起こした残飯型もそのうちの一つである。
本論はチョッキにて特殊耐久を強化しつつ、妖技を採用して役割範囲を広げたカプブルルである。若干の考察を加え、以下に紹介する。

採用理由

まずは一般的なカプブルルの採用理由から記す。
1 特定のポケモンのメタ
まず、一般的なカプブルルの役割対象を列挙する。もちろん型や技構成によっては受けられないものも含まれる。

カプコケコ、カプレヒレ、カプテテフ、アシレーヌ、マリルリ、キノガッサ、ランドロス、ガブリアス、水ロトム

2 後続のサポート
グラスフィールドを展開することで後続の受けだしの負担を軽減する。ドヒドイデとカプブルルは相性補完に優れた並びとして知られているが、これは受けループにおいても然りである。フィールドの効果で地震の火力が半減し、これはグライオンの足枷となりうるが、このポケモンは守る・身代わり・羽休めなどでターン稼ぎをすることに長けているためそれほど気にならない。

3 崩し
草技がとにかく強力なカプブルルは相手の交換を誘うため、これを読むことで崩しを狙える。ルカリオ・ナットレイ・ヒードラン読みの闘技、アーゴヨン・ゲンガー読みの超技、カミツルギ・ハッサム読みのめざパ炎などが該当する。カプブルルの誘うポケモンには上記のような積みアタッカーが多く、受けループ相手に選出されやすい。これらを崩すことはイージーウィンにも繋がる。

以下は本論のカプブルルの強みである。
4 追加の役割対象
今回、ブルルにチョッキを持たせ、さらにHDに多くの努力値を割いた。メガサーナイト、カプテテフ、ラティ兄妹など高火力特殊アタッカーへの安定性は増しているが、眼鏡サイコショックは受け切れない。役割破壊のめざパや火炎放射へも強くなっている。
また、岩石封じ、マジカルシャインを採用することでジャラランガ、ビビヨン、サザンドラを役割対象に含めた。

変幻自在ゲッコウガの冷凍ビーム、ウルガモスの炎技といったタイプ一致弱点技も比較的余裕を持って耐えられるため、状況によっては居座る選択肢をとることができる。

5 対雨パ
ペリッパーの暴風のダメージを低く抑えることができるため、ウッドホーンやグラスフィールドの回復と合わせてHPを保ちつつ突破できる。ニョロトノに強いのは言わずもがな。
HPが6割程度残ればメガラグラージの冷凍パンチを耐えられる。フィールド効果で地震が半減されるためメガラグラージへの受け回しにドヒドイデを絡めやすい。
尚、雨パは受けループにあたると裏選出を選択してくることが多い。ペリラグではヤドラン、ラッキー、エアームド、草枠を崩せないと判断されるからだろうか。雨パの裏は様々だが、カプコケコ、ライボルト、カプテテフ、ランドロス、ガブリアスあたりには役割を持てるため腐らない。ボーマンダ、ナットレイには弱いので注意。

調整

なまいき
努力値　H252/A4/B12/C44/D196
実数値　177-151-137-111-154-85
技　ウッドホーン/岩石封じ/マジカルシャイン/選択
もちもの　とつげきチョッキ

カプブルルは物理にも特殊にも受け出すため総合耐久を意識してHPに振り切る。ちょうど16n+1となるため回復効率が良い。
HDは臆病C252ビビヨンの暴風をグラスフィールド込みで2耐え調整。ちょうど11nとなり、重症効率厨患者の筆者は歓喜である。
残りの努力値でなるべくキノガッサに強くしたい。岩石封じ＋マジカルシャインでキノガッサを仕留められるようC44とし、AとBに端数を振って終了。環境に最速キノガッサが増えた場合、岩石封じ後に素早さで上を取れるようS36(実数値90)と振るのも良いかもしれない。

技は役割遂行と回復を両立するウッドホーンは確定。対キノガッサ、ビビヨン性能を満たすために岩石封じも確定。リザードンやウルガモスへの交換読みでも刺さりやすい。岩雪崩、エッジでも構わないが、ビビヨンに身代わりを貼られると命中不安が裏目に出る。マジカルシャインが本論の隠し球で、タイトルの通りジャラランガやサザンドラへ意表を突く一撃となる。
残り1枠には等倍最高火力のウッドハンマー、交換読みで刺す馬鹿力、思念の頭突き、自然の怒り、目覚めるパワー炎などが候補となる。

突撃チョッキありきの耐久調整であり、持ち物は確定。

各論

役割対象を供覧する。
ダメージ計算は与ダメ、被ダメの順。
1 控えめジャラランガ
数多くの教え技に加えて、龍星群Zに迫る火力・身代わり貫通・ABCDS上昇と訳の分からない性能のZ技を与えられた600属。
努力値 H4/C252/S252
実数値 151-117-145-167-125-150

マジカルシャイン 111〜130%
(相手がH252の場合は92〜108%)

火炎放射 28〜34%

毒突きがなく、腹だいことかしてこなければ安定して受けられる。本来はこちらからの打点もないはずだが、マジカルシャインを持っているのが本論のミソ。意表がつけます。

2 臆病ビビヨン
ラッキーでも起点になった上で受け切れるかは微妙で、多くの受けループを悩ませているのではないかと思われる相手。
努力値 C252/D4/S252
実数値 155-64-70-142-71-155

岩石封じ 126〜150%

暴風 44〜52%

「うわぁやっべービビヨン受けられねえよーとりあえず眠り粉を草ポケで透かすわ」と悩んだテイストでブルルを出す。
1サイクル目では大抵眠り粉が飛んでくる。しかし暴風2耐えはたまげた。

3 控えめペリッパー
雨パのメジャーな調整が今ひとつ分からなかったため、シンプルにHCで考察する。ウッドホーンの回復も関わるため実数も表記する。フィールドの回復量は11。
努力値 H252/C252/S4
実数値 167-63-120-161-90-86

ウッドホーン 79〜94 (47〜56%)

暴風 86〜104 (49〜59%)

H252までならウッドホーン2発で処理可能。暴風の混乱など運が絡むため、ドヒドイデやラッキーなど他を選出できているなら勿論ブルルだけで対応する必要はない。
素早さは相手の調整次第。特性の発動順などで判断する。

4 いじっぱりメガラグラージ
努力値 A252/D4/S252
実数値 175-222-130-103-131-122

ウッドホーン 167%〜

冷凍パンチ 52〜62%
地震 13〜15%

冷凍パンチ読みでドヒドなげてフィールドを盾に毒入れたりと、あまり困った記憶がない。

5 いじっぱりキノガッサ
草枠の役割対象筆頭。ダメ計はグラスフィールド下を想定。
努力値 A252/D4/S252
実数値 135-200-100-72-81-122

岩石封じ 13〜15%
マジカルシャイン 93〜111%
ウッドホーン 36〜42%

タネマシンガン 13〜15%
+2タネマシンガン 25〜31%
マッハパンチ 14〜17%
+2マッハパンチ 28〜33%

グラスフィールドが乗るせいでタネマシンガンの火力がおかしなことになる。相手が剣舞を持っているとだいぶ厳しい。
岩石封じからのマジカルシャインで処理する。裏のリザードンが草技読みで出てくるのが美味しかった印象。

6 控えめカプテテフ
努力値 B4/C252/S252
実数値 145-94-96-200-135-147

ウッドホーン 69〜81%

サイキネ 23〜31% (眼鏡38〜45%)
ショック 38〜45% (眼鏡56〜67%)

フィールドを張り替えるので、サイキネのDダウンや急所を考慮しても比較的受けやすい。眼鏡ショックの受けだしはさすがに無理。

その他

ここからは雑多にダメ計まわしていく。

1 控えめウルガモス
努力値 H4/C252/S252
実数値 161-72-85-205-125-152

岩石封じ 99〜119%
大文字 62〜75%

2 臆病変幻自在ゲッコウガ
努力値 C252/D4/S252
実数値 147-103-87-155-91-191

ウッドホーン等倍 75〜90%
冷凍ビーム 38〜47% (珠50〜62%)

3 のんきナットレイ
努力値 H252/B252/D4
実数値 181-114-201-66-137-22

めざパ炎 42〜51%
ジャイロ(威力97) 52〜62%

4 陽気カミツルギ
努力値 H4/A252/S252
実数値 135-233-151-71-51-177

めざパ炎 150%〜
スマートホーン 76〜92%

良いお年を。
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