ペルシアン(アローラ)- ポケモン育成論サンムーン

【高速高耐久(物理)】スカーフアローラペルシアン【起点作り&起点回避】

2018/08/31 18:06 / 更新:2018/09/01 22:33

ペルシアン(アローラ)

HP:HP 65

攻撃:攻撃 60

防御:防御 60

特攻:特攻 75

特防:特防 65

素早:素早 115

ツイート4.864.864.864.864.864.864.864.864.864.86閲覧:19804登録:5件評価:4.86(12人)

ペルシアン(アローラ)  あく  【 ポケモン図鑑 】

性格
おくびょう(素早↑ 攻撃↓)
特性
ファーコート
努力値配分(努力値とは?)
HP:84 / 防御:132 / 特攻:4 / 特防:100 / 素早:188
個体値:31-x-31-31-31-31
実数値:151-x-97-96-98-174(261) (素早さ比較)
覚えさせる技
イカサマ / こごえるかぜ / すてゼリフ / すりかえ
持ち物
こだわりスカーフ

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このポケモンの役割
物理
ルール
シングルバトル
登録タグ

考察

はじめに

初めましての方は初めまして。poke_jinと申します。今回はアローラペルシアンの育成論投稿になります。拙い点も散見されるでしょうが、どうかご容赦願います。

注意事項

  • 努力値は、基本的に個体値がすべて31であることを前提に設定していますが一部例外もあります。ケースに応じて調整してください。
  • ダメージ計算はポケモントレーナー天国様の計算ツールを使用させて頂いております。
  • この育成論ではHPを「H」、攻撃を「A」、防御を「B」、特攻を「C」、特防を「D」、素早さを「S」と表記しております。
  • 非公式の用語を使用している場合がございます。
  • 今回の育成論においては、確定欄に掲載している努力値とは別にもう一つ調整案がありますのでそちらもご参照下さい。
  • 不備や質問等ございましたらコメント欄にてお願いします。リアルの都合もあり返信が遅れる場合もございますがご容赦下さい。

アローラペルシアンとは

アローラペルシアン ペルシアン(アローラ)ペルシアン(アローラ)とは第七世代から登場したあくタイプのポケモンで、第一世代で登場したペルシアンペルシアンペルシアンのリージョンフォームになります。
種族値はH65、A60、B60、C75、D65、S115。原種のペルシアンと比べるとAが10下がりCが10上がった種族値になっています。
Sが高い以外は平均以下の種族値になっていますが、特性ファーコートとあくタイプの攻撃技「イカサマ」の存在がアローラペルシアンの強さに大きく関わってきます。

特性ファーコートと「イカサマ」の存在が意味する二つの特長

アローラペルシアンはトリミアントリミアントリミアンに次ぐ特性ファーコートの持ち主です。ファーコートの効果は「相手からの物理攻撃においてこちらの受けるダメージが半減になる」。
すなわち、物理攻撃に限ってですがアローラペルシアンは実数値換算で無振りでもB160となり、ギルガルドギルガルド(シールド)ギルガルド(シールド)に近い物理耐久を持っています。
また、アローラペルシアンはタイプ一致でイカサマを放つ事ができます。イカサマとは「自分のA実数値ではなく、相手のA実数値(ランク変化の影響有り)でダメージ計算する」という変わった効果を持つ攻撃技です。
つまり、相手のA実数値が高ければ高い程、相手のAランク補正が上昇する程イカサマの威力は跳ね上がるというわけです。
アローラペルシアンはこのイカサマをS115という速さからタイプ一致で放てる他には無い強みを持っています。
仮に相手のAランク補正が一段階程度上昇していても、特性ファーコートの恩恵で耐えて反撃のイカサマを撃って迎撃できるのです。

さて、この特性ファーコートとイカサマの存在が意味するのは何でしょうか。上記で述べたように、相手の物理アタッカーに対する強力な牽制となるのが一つ目の特長。
ですが、アローラペルシアンの調整を考えるに当たってこの二つの存在が重要な意味を持つ要素がもう一つあります。
それは、「各項目に努力値を振り分けるに当たって、AとCに努力値を振り分ける必要がほぼ皆無であり、H・B・D・Sに必要な努力値を注ぎ込める」という点です。

こだわりスカーフ型アローラペルシアンの性質に噛み合った努力値調整

イカサマを主軸にする戦い方の場合、Aに努力値を振る必要性はありません。同時にCが平均以下のアローラペルシアンにおいてCに努力値を振る必要性は殆どありません。
リージョンフォームを得たアローラペルシアンのCは75。この数値は、特殊アタッカーを任せられる程の値では決してありません(わるだくみによる補強を行う場合は別)。
よってCには最低限の努力値を振り、Aには全く努力値を振らない形になります。後述する持ち物こだわりスカーフによってSへ振る努力値も節約可能。
こうする事でアローラペルシアンの努力値調整で最も頭を悩ませる、「仮想敵達からの攻撃に対する耐久指数確保と高いS実数値の両立」を確立する事が可能となります。

以上を踏まえて、こだわりスカーフ型アローラペルシアンの努力値配分を考えていこうと思います。

持ち物

こだわりスカーフを採用します。S実数値を1.5倍化させる効果を持つ持ち物ですね。
今回この持ち物を採用するに当たって想定した代表的な仮想敵は性格いじっぱりの準速メガボーマンダメガボーマンダメガボーマンダ
確定欄の努力値調整案では、一度りゅうのまいを積んだ性格いじっぱりのメガボーマンダの上からイカサマを叩き込む事を想定しています。
具体的にはペルシアンのSを準速メガボーマンダを僅か上回る数値に調整し、こだわりスカーフで1.5倍化しています。
下記の努力値項目でS実数値の意図を更に詳細に述べていますのでそちらもご参照下さい。

特性・性格・努力値

  • 特性

ファーコートで確定します。これ以外の特性を選ぶ理由は、この論でアローラペルシアンが請け負う役割とファーコートの性能を鑑みるに皆無です。

  • 性格

性格はおくびょうで確定。今回採用する技の都合上、C下降補正を掛けるようきは論外。
物理攻撃技である「イカサマ」は相手のA実数値を元にダメージ算出する仕様の為、A下降補正のおくびょうでも全く問題無いです。

  • 努力値

今回は二通りの努力値調整を提案致します。

・調整案A(特性ダウンロード対策を兼ねたHBDS型)

151(84)-×-97(132)-96(4)-98(100)-174(188)

・調整案B(仮想敵からの被ダメージを極力抑えるHB重視型)

159(148)-×-112(252)-96(4)-86(4)-162(100)

括弧内の数値は努力値、括弧の左に記載されている数値がLv.50時点の実数値です。
特性ファーコートの仕様上、実質的なB実数値はA案の場合は194、B案の場合は224となります。
まずは耐久面。A案から見ていきます。

H151-B194による物理耐久指数は29294。この数値は、A216ランドロスランドロス(霊獣)ランドロス(霊獣)のじしんを確定三発に抑え込み、A182キノガッサキノガッサキノガッサの特性テクニシャン補正有りマッハパンチを2.7%の乱数二発に抑制し、A216メガボーマンダのスカイスキン補正+Aランク一段階上昇おんがえしやA112マリルリマリルリマリルリの特性ちからもち補正有りのじゃれつくを確定で耐えられる数値です。

H151-D98による特殊耐久指数は14798。物理耐久指数と比べると大きく下がる数値ですが、C222メガゲンガーメガゲンガーメガゲンガーのヘドロウェーブやC192メガルカリオメガルカリオメガルカリオのしんくうはを確定で耐えられる数値になっています。
これがHD共に無振りだと93.8%の確率で倒されてしまうので、試合展開の都合で特殊型メガルカリオと相対した場合に一糸報いるのを想定しこの指数となっています。

A案における耐久面で意識したのは、「A216霊獣ランドロスの地震を確定三発に抑える物理耐久指数+メガルカリオのしんくうはを確定で耐えられる特殊耐久指数+ポリゴン2ポリゴン2ポリゴン2の特性ダウンロード対策」を実現できるH-B-Dラインでした。
B案のようにポリゴン2のダウンロード対策を無視し、Dに回していた努力値をBに移動させ物理耐久指数を更に引き上げる事は可能です。
しかし、この論のアローラペルシアン単体でポリゴン2を倒す事はまず不可能です。つまり、後続との連携が重要になるわけです。
A案では対策を怠れば交代先に負荷が掛かり、負けに直結しかねないダウンロード対策を重要視しており、このような調整となっています。

続けてB案。

H159-B224による物理耐久指数は35616。この数値は、HB特化のブラッキーブラッキーブラッキーの物理耐久指数35956と殆ど変わらない指数を誇ります。
A200キノガッサキノガッサキノガッサの特性テクニシャン補正有りマッハパンチやA216メガボーマンダのスカイスキン補正有りおんがえしを確定三発に抑え込み、A142ミミッキュミミッキュミミッキュのぽかぼかフレンドタイムを6.3%の乱数一発、A212メガバシャーモメガバシャーモメガバシャーモのとびひざげりも25%の乱数一発まで抑制できます。

H159-D86による特殊耐久指数は13674。A案に比べると指数的に1124下がりますが、Hに努力値を振っているおかげでC222メガゲンガーのヘドロばくだんを確定耐え、C192メガルカリオのしんくうはも18.8%の乱数一発に抑制しています。

A案に比べて明らかに違うのは物理耐久指数です。実に6322もの差があり、被ダメージ(物理面)がA案とB案とでは相当数違ってきます。
A案はさながら準速メガボーマンダより速く動けて、タイプ一致のイカサマと交代しながら相手のACを一段階下降させるすてゼリフを持つHB無振りボスゴドラボスゴドラボスゴドラ(A案の特殊耐久指数はH振りボスゴドラよりも上)でしょうか。
B案はさながら最速カプ・テテフより速く動けて、タイプ一致のイカサマと交代しながら相手のACを一段階下降させるすてゼリフを持つHB特化ブラッキー(物理方面限定)でしょうか。
物理耐久指数的には明らかにB案の方が優れています。努力値の節約という観点からも、B案の方が効率の良い調整であると筆者も少なからず認識しています。
しかしながら、B案の場合一度りゅうのまいを積んだ準速メガボーマンダをアローラペルシアンで倒す事は相当厳しくなる事情を抱えています。

次は速度面。A案から。

S実数値174。最速106族抜き。準速ゲッコウガゲッコウガゲッコウガと同速。
準速メガボーマンダのS実数値172抜き抜き調整。
こだわりスカーフを持つ事による実数値は261雨下準速メガラグラージメガラグラージメガラグラージのS244抜き(=からをやぶるを行使した準速パルシェンパルシェンパルシェン抜き)。

続けてB案。

S実数値162。最速95族抜き。最速カプ・テテフカプ・テテフカプ・テテフ抜き。
こだわりスカーフを持つ事による実数値は243最速フェローチェフェローチェフェローチェのS223抜き。

S実数値を決める中でまず筆者が求めたのは、こだわりスカーフを持つ最速カプ・テテフの速さを上回る事です。
アローラペルシアン側からカプ・テテフを一撃で落とす技が無く、あちらのムーンフォースによって一撃で倒される事を鑑みるに、上からすてゼリフを放ちながら後続に交代する事が最良の選択となります。
その為には最速カプ・テテフ(最速S実数値161)を必ず抜くS実数値が求められ、その数値が162となります。
B案ではHBに厚く努力値を振る為にSを162に留め、こだわりスカーフ補正で243までS実数値を伸ばしています。
つまり、Sを上昇させる持ち物を持たないレート使用可能ポケモンの中で最速のフェローチェ抜き且つ最速95族(スカーフ持ち)まで抜く事を念頭に置いているのがB案となります。

一方、A案では更に上のS帯(スカーフ持ち)だったり特性や積み技でSを上昇させたポケモンに対応する為の調整になっています。
カプ・テテフの次に意識したのは同じくこだわりスカーフ持ちのS102族ガブリアスガブリアスガブリアスやS103族ウツロイドウツロイドウツロイドです。
前者は上から攻撃を叩き込む事で倒す為、後者はすてゼリフで後続に繋げる為に各々の最速実数値(ガブリアスS最速実数値169、ウツロイドS最速実数値170)を上回る事を求めました。
ここまでS実数値を伸ばすと、こだわりスカーフを持つ事で仮想敵であるメガラグラージ(雨下準速)やパルシェン(からをやぶる後)も上から縛れますし、一回まもるを挟んで攻撃してくる最速メガバシャーモの上からすてゼリフを放って控えのポケモンに交代できたりします。
最後に意識したのは準速メガボーマンダのS実数値172を抜く事。最近のメガボーマンダは最速個体を除けば、S実数値をウツロイド抜きの努力値236振り実数値171に留めている場合もある等多様なS調整が存在します。
とはいえ、S補正が無いメガボーマンダなら必ず抜けるという確信が欲しかったのでこのような調整となりました。
本来であればS173でもいいのですが、他の項目に余った努力値8を振ってもH実数値が偶数になったり、ダウンロード対策が崩れたり、仮想敵に対するダメージ数値がほぼ変化しなかった為、準速メガボーマンダ抜き調整のポケモン(こだわりスカーフによるS調整etc)を上から叩けるS174という調整になっています。

A案で最も意識したのは、やはり一度りゅうのまいを積んだ準速メガボーマンダと対面した時に上から殴る事にあります。
B案の場合でも、一度りゅうのまいを積まれたメガボーマンダのおんがえしはA案と変わらず確定二発になってしまうからです。
りゅうのまい行使後上からおんがえし二発で沈むB案とは違い、上からイカサマ二発で準速メガボーマンダを倒せるのがA案の優れている点と言えます。
そもそも、イカサマの仕様上積み技を持つ物理アタッカーには積み技なり特性なりでAランクを上昇して貰った方がイカサマのダメージは増えます。
その上でこだわりスカーフを持つ事で相手を上から叩きにいくのがこの論のアローラペルシアンの戦法です。
なので、A案のようにSはできるだけ伸ばしておいた方が得をする展開は実の所多いです(B案のようにB方面を伸ばして得する展開も多いので一長一短ではあります)。

最後に攻撃面。ここでは具体例を挙げて述べていきます。仮想敵はおんがえしを採用しているメガボーマンダ。わかりやすく性格いじっぱりAS極振り(H171-A216-B150)と仮定します。様々なパターンを想定し、アローラペルシアンの採るべき選択肢を見ていきます。

1.こだわりスカーフを持ったペルシアン(アローラ)ペルシアン(アローラ)とりゅうのまいを積んでいないメガボーマンダメガボーマンダが対面。ペルシアン(アローラ)ペルシアン(アローラ)はイカサマ連打。メガボーマンダメガボーマンダはおんがえし連打。
⇒このパターンがA案において一番負けに繋がりやすい事例になります。アローラペルシアンのイカサマ二発では47.3%の乱数二発。逆にメガボーマンダのおんがえしは確定二発。
アローラペルシアン側は五割の確率でしかメガボーマンダを倒せず、逆に相手側はこちらをおんがえし二発で確実に倒せるのです。
B案ではおんがえしを確定三発に抑えられるのでこごえるかぜ連打で勝利できますが、相手がはねやすめを持って粘ってくる場合は5%技外しとの勝負になります。

2.こだわりスカーフを持ったペルシアン(アローラ)ペルシアン(アローラ)とりゅうのまいを一回積んだメガボーマンダメガボーマンダが対面。ペルシアン(アローラ)ペルシアン(アローラ)はイカサマ連打。メガボーマンダメガボーマンダはおんがえし連打。
⇒このパターンだとA案のアローラペルシアンは確実に勝利します。Aランクが一段階上昇したおんがえしの最大被ダメージは136なのでアローラペルシアンは確実に耐える事ができ、上からのイカサマ二発でメガボーマンダを倒す事ができます。
B案のアローラペルシアンは正直苦しいです。展開上こごえるかぜを二発撃つ事になりますがC96だとH171D110メガボーマンダを29.3%の乱二という威力しか出ず、HDに厚く努力値を振ったメガボーマンダの場合押し負けます。

3.諸事情によりこだわりスカーフを失ったペルシアン(アローラ)ペルシアン(アローラ)とりゅうのまいを一回積んだメガボーマンダメガボーマンダが対面。ペルシアン(アローラ)ペルシアン(アローラ)はこごえるかぜから入りイカサマ。メガボーマンダメガボーマンダはおんがえし連打。
⇒下記の技構成で採用しているすりかえを行使しこだわりスカーフを失っている場合、A案ではこごえるかぜでメガボーマンダのSを下げてからイカサマで仕留めます。B案ではこごえるかぜを撃ってもメガボーマンダを抜けないため敗北します。
上記では述べていませんでしたが、C無振りとC4振りだとH171-D110メガボーマンダに入るダメージが4も違って来る為、最低限Cに努力値を回す必要があります(逆にC4振りとC12振りではダメージ数に変化無し)。
B案の弱点として、こだわりスカーフを失うと最速ミミッキュより高いSを持つポケモン達に上から叩かれるというものがあります。
特に一致抜群技を放ってくるポケモンやZ持ち高速特殊アタッカーには為す術がなくなります。
A案であれば最速106族までならこだわりスカーフが無くても抜けるので、相手次第では上から起点回避用のこごえるかぜやすてゼリフを放って後続に繋ぐ事も可能です。

4.こだわりスカーフを持ったペルシアン(アローラ)ペルシアン(アローラ)とりゅうのまいを一回積んだメガボーマンダメガボーマンダが対面。ペルシアン(アローラ)ペルシアン(アローラ)はイカサマ連打。メガボーマンダメガボーマンダはりゅうのまいからおんがえし。
⇒A案、B案共におよそ四対六の割合でアローラペルシアン側が不利となります。B案では二回りゅうのまいを積まれてもおんがえしを確定耐えできますが、反撃のイカサマは43.8%の乱数一発です。
しかし、イカサマの存在を知る以上イカサマの威力を更に引き上げるような行動をメガボーマンダ側はまず採ってきません。
相手側はアローラペルシアンの持ち物がこだわりハチマキである可能性も考慮せざるを得ず、そもそも上からおんがえしを二発叩きこめば倒せると思っていれば尚更二回目のりゅうのまいを行使せず攻撃に転じます。
よって、A案の場合ならこだわりスカーフによってアローラペルシアンが上からイカサマを二発叩きこむ事で勝利します。

3の戦法で気付いた方もおられるかもしれませんが、こごえるかぜとイカサマのコンボがあれば何もこだわりスカーフを持たなくてもメガボーマンダを倒せる可能性は決して低くありません。
あくZを持たせてZすてゼリフによる後続の体力全回を狙ったり、食べ残しを持たせて耐久値を底上げしたりする等他に採れる戦術は色々あります。
4で少々記載していますが、Aを1.5倍化させるこだわりハチマキを採用すれば、こごえるかぜを使わなくてもりゅうのまいを一回積んだメガボーマンダをイカサマ一発で倒せるようになります。
しかしながら、筆者が第一に考えたのは速度面でも述べたようにこだわりスカーフ持ちカプ・テテフのSを抜く事。
アローラペルシアンを育成するに当たって、まずこの基準から努力値調整や持ち物選別を行った事もあり、こだわりスカーフ採用となっております。

上記の具体例で挙げたH171-A216-B150メガボーマンダの攻撃技をすてみタックルにした場合のダメージもここに記載しておきますのでご参考までに。

  • A案

ランク補正無しのすてみタックル 91〜108(60.2%〜71.5%の被ダメージ)
メガボーマンダ側の自傷ダメージは30〜36
イカサマの与ダメージは78〜93(45.6%〜54.3%の被ダメージ)

1ランク上昇のすてみタックル 135〜160(89.4%〜105.9%の被ダメージで37.5%の乱数一発) 
メガボーマンダ側の自傷ダメージは45〜53
イカサマの与ダメージは117〜138(68.4%〜80.7%の被ダメージ)

  • B案

ランク補正無しのすてみタックル 79〜94(49.6%〜59.1%の被ダメージ)
メガボーマンダ側の自傷ダメージは26〜31
イカサマの与ダメージは78〜93(45.6%〜54.3%の被ダメージ)

1ランク上昇のすてみタックル 118〜139(74.2%〜87.4%の被ダメージ) 
メガボーマンダ側の自傷ダメージは39〜46
イカサマの与ダメージは117〜138(68.4%〜80.7%の被ダメージ)

尚、最速メガボーマンダを考慮していないのは、

1.最速アローラペルシアンでも抜けない事(りゅうのまいを積まれた状態で対面した場合A案でのこごえるかぜも無意味になり必ず上から二回叩かれ、しかも相手のおんがえしが確定二発)
2.H171-A197-B150メガボーマンダにイカサマが確定三発になってしまう事(メガボーマンダの物理耐久が高い影響でイカサマのダメージ量が軽減されてしまう)

以上の理由によるものです。

技構成

  • イカサマ

自分のA実数値ではなく、相手のA実数値(ランク変化の影響有り)でダメージ計算するあくタイプの攻撃技。
アローラペルシアンの採用意義に直結する攻撃技であり、特性ファーコートと組み合わせて、相手の物理アタッカーを仕留めていきます。
こだわりスカーフと組み合わせる事で積んで来た相手にも対応し、ランク上昇済みのAをパクって上から攻撃を仕掛けます。

  • こごえるかぜ

こおりタイプの特殊技。威力は55。ウルトラサン・ムーンから教え技としてアローラペルシアンも習得できるようになりました。
当たれば相手のSランクを一段階下降させる効果を持ち、主にこおりタイプの技が4倍弱点となるポケモンに撃つ他、起点を作ったり逆に起点を回避するのに重宝する技です。

  • すてゼリフ

ドーブルドーブルドーブルを除けばアローラペルシアン系列、ゴロンダゴロンダゴロンダ系列、シルヴァディシルヴァディシルヴァディしか覚えない貴重な変化技。
音技に分類される為みがわりを貫通し、相手のAとCのランクを一段階下降させながら自陣の控えと交代するという唯一無二の効果を持っています。
こごえるかぜと同様に起点回避や起点作りとしても優秀な技であり、最速イカサマ使いであると同時に最速すてゼリフ使いという強烈な個性を持つアローラペルシアンに無くてはならない変化技です。

  • すりかえ

自分と相手の持ち物を交換する変化技です。主にカバルドンカバルドンカバルドンやナットレイナットレイナットレイ等に仕掛け、相手の自由な行動を制限します。
この技が成功した後相手は交代する事が多いので、交代に合わせてすてゼリフやこごえるかぜを撃ち自陣に有利な試合展開を形成していきます。
起点作りとして出て来た耐久型のポケモンを逆に起点にし、交代で出て来た相手もまた起点にする搦め手です。

試合前半は相手の能力を下げたり動きを封じる事に勤しみ、試合終盤は能力を上昇させた相手の物理アタッカーのAをパクり、こだわりスカーフによるS補強を加味して上から攻撃していくというのがスカーフアローラペルシアンの主な戦闘方法です。
他にもミミッキュのばけのかわを剥がしながら控えと交代できる「とんぼがえり」や相手の変化技を封じる「ちょうはつ」、耐久ポケモン対策として「どくどく」も技候補に入るでしょう。

苦手な相手

  • イカサマを半減するかくとうタイプ・あくタイプ・フェアリータイプ全般。

⇒すてゼリフを吐きながら逃げましょう。

  • 特性かたやぶりを持つポケモン。

⇒すてゼリフを吐きながら逃げましょう。

  • イカサマを等倍以下に抑える特殊アタッカー。

⇒すてゼリフを吐いて逃げるかこだわりスカーフを押し付けましょう。

役割対象

今回の育成論におけるアローラペルシアンの主な役割対象は、

メガゲンガー、メガボーマンダ、メガラグラージ、メガメタグロス、メガプテラ、
メガスピアー、メガリザードンX、霊獣ランドロス、ガブリアス、カミツルギ、
ドリュウズ、マンムー、パルシェン、ばけのかわが剥がれている&つるぎのまいを積んだミミッキュ、

この辺りになります。
また、すりかえによってこだわりスカーフを押し付ける主な対象は、

カバルドン、ナットレイ、カビゴン、スイクン、HDたべのこしヒードラン、
クレセリア、ドヒドイデ、エアームド、ポリゴン2、ラッキー、ハピナス、
タイプ・ヌル、テッカグヤ、たべのこしギルガルド、ブラッキー、
アローラガラガラ、エンペルト、バルジーナ、アローラベトベトン

この辺りになります。

コンビを組みやすいポケモン

アローラペルシアンと相性補完が良く、決定力もあるポケモン達とはすごく相性が良いです。
アローラペルシアンが苦手な相手と対面した場合、先制すてゼリフによって相手のACを下げながら交代し、弱体化した攻撃技を受けつつこちらが仕掛けていく流れが理想です。
特にギルガルドとはとても相性が良いと筆者は考えています。カプ・テテフ対面時に最も優れた引き先になるからです。
カプ・テテフが交代する隙にZワザを叩き込むのもよし、たべのこしで回復しながらどくどくを撃つのもよし、みがわりを貼って様子を窺うのもよしです。
メガゲンガーは特性かげふみの縛り性能と非常に高いCSによる速攻性能を併せ持ち、ほろびのうた等の搦め手も使えたりするのでこちらもまた相性が良い組み合わせでしょう。
他にはメガリザードンYも有力候補です。何と言っても晴れ下で凄まじい破壊力を持つ特殊炎技が強力です。エアスラッシュやソーラービームなどアローラペルシアンが苦手とするポケモン達に有効打を与えられる攻撃技が揃っているのも優れた点です。

先制すてゼリフから繋いで特性いかくと組み合わせる事で、1ターンで相手のAを二段階、Cを一段階下降させる強力な防護手段となっています。
霊獣ランドロスはとつげきチョッキを採用しているパターンもあるので、そちらと組み合わせると実質的に相手はAC二段階下降状態で対峙しなければならなくなります。
ギャラドスとランドロスは共にアローラペルシアンが苦手とするかくとうタイプの攻撃技を半減に抑えてくれるので、相性補完としても優れた組み合わせです。

でんじはやへびにらみ等相手をまひ状態にできるポケモンとも相性が良いです。特にAとSを上げるりゅうのまいを持つ物理アタッカーには突き刺さります。
何故なら、相手は低下したSを取り戻そうと複数回りゅうのまいを積んできます。それはアローラペルシアンのイカサマダメージ量を増大させる行いにも繋がります。
試算としてまひ状態下でりゅうのまいを三回積んだH175-A207-B130メガギャラドスが受けるタイプ一致のイカサマ被ダメージ量は106〜126(60.5%〜72%の与ダメージ)にも上ります。
アローラペルシアンにとってメガギャラドスは特性やタイプの相性がすこぶる悪く、基本的に押し負けてしまう相手ですが、まひと削りと入れておけばアローラペルシアンでもメガギャラドスを倒せる可能性があります。

与ダメージ

  • イカサマ

H171-A216-B150メガボーマンダ 78〜93(47.3%の乱数二発)
⇒Aランクが一段階上昇している場合は117〜138(68.4%〜80.7%の与ダメージ)
⇒H171-A197-B150メガボーマンダの場合は70〜84(確定三発)

H165-A216-B110霊獣ランドロス 106〜126(確定二発)

H135-A224-B152カミツルギ 79〜94(確定二発)
⇒Aランクが一段階上昇している場合は118〜141(31.3%の乱数一発)

H155-A197-B171メガメタグロス 126〜150(確定二発)

H153-A182-B132メガリザードンX 75〜88(93.8%の乱数二発)

H183-A182-B116ガブリアス 84〜100(58.6%の乱数二発)

H185-A187-B81ドリュウズ 124〜147(確定二発)

H185-A182-B101マンムー 97〜115(確定二発)

H125-A161-B201パルシェン 43〜52(34.4%〜41.6%の与ダメージ)
⇒からをやぶるによりAランクが二段階上昇、Bランクが一段階下降している場合は129〜153(確定一発)

H175-A222-B131メガラグラージ 91〜108(確定二発)

H131-A156-B100ミミッキュ 84〜100(確定二発)

H155-A187-B106メガプテラ 94〜112(確定二発)

H141-A202-B60メガスピアー 180〜213(確定一発)

H207-A192-B121メガガルーラ 85〜102(確定三発)

H175-A207-B130メガギャラドス 42〜51(24%〜29.1%の与ダメージ)

  • こごえるかぜ

H171-D110メガボーマンダ 76〜92(29.3%の乱数二発)

H165-D100霊獣ランドロス 84〜100(確定二発)

H183-D105ガブリアス 80〜96(12.9%の乱数二発)

被ダメージ(物理)

アローラペルシアンの物理耐久指数をイメージしやすいように代表的なA130族アタッカーカプ・ブルルの被ダメージ計算から。B案ではこだわりハチマキ補正計算も行っています。

  • カプ・ブルル(グラスフィールドによるくさタイプの攻撃技1.5倍補正)

A案:A200 ウッドハンマー 105〜124(69.5%〜82.1%)
B案:A200 ウッドハンマー 105〜124(69.5%〜82.1%)
⇒こだわりハチマキ所持ウッドハンマーの場合は136〜162(85.5%〜101.8%。12.5%の乱数一発)

  • マリルリ(特性ちからもち)

A案:A112 じゃれつく 116〜140(76.8%〜92.7%)
B案:A112 じゃれつく 102〜122(64.1%〜76.7%)

  • ミミッキュ

A案:A156 ミミッキュじゃれつく84〜98(55.6%〜64.9%) ぽかぼかフレンドタイムは174〜206(確定一発)
B案:A156 ミミッキュのじゃれつく72〜86(45.2%〜54%。34%の乱数二発) ぽかぼかフレンドタイムは152〜180(95.5%〜113.2%。68.8%の乱数一発)

  • キノガッサ(特性テクニシャン)

A案:A182 マッハパンチ 66〜78(43.7%〜51.6%。2.7%の乱数二発) A200マッハパンチは72〜86(47.6%〜56.9%。84%の乱数二発)
B案:A182 マッハパンチ 56〜68(35.2%〜42.7%) A200マッハパンチは62〜74(38.9%〜46.5%)

  • メガプテラ

A案:A205 ストーンエッジ 63〜75(41.7%〜49.6%)
B案:A205 ストーンエッジ 52〜63(32.7%〜39.6%)

  • 霊獣ランドロス

A案:A216 じしん 63〜75(41.7%〜49.6%)
B案:A216 じしん 55〜66(34.5%〜41.5%)

  • ガブリアス

A案:A182 げきりん 64〜76(42.3%〜50.3%。1.2%の乱数二発)
B案:A182 げきりん 55〜66(34.5%〜41.5%)

  • メガボーマンダ(特性スカイスキン)

A案:A216 おんがえし 76〜91(50.3%〜60.2%)
B案:A216 おんがえし 67〜79(42.1%〜49.6%)

A案:A222 たきのぼり 78〜93(51.6%〜61.5%)
B案:A222 たきのぼり 67〜81(42.1%〜50.9%。2.7%の乱数二発)

  • メガメタグロス(特性かたいツメ)

A案:A216 アームハンマー+バレットパンチ 110〜130(72.8%〜86%)+33〜40(21.8%〜26.4%)
B案:A216 アームハンマー+バレットパンチ 96〜114(60.3%〜71.6%)+30〜36(18.8%〜22.6%)

  • メガリザードンX(特性かたいツメ)

A案:A182 Aランク一段階上昇げきりん 124〜147(82.1%〜97.3%)
B案:A182 Aランク一段階上昇げきりん 108〜127(67.9%〜79.8%)
⇒Aランク二段階上昇げきりんの場合は144〜169(90.5%〜106.2%。43.8%の乱数一発)

  • カミツルギ

A案:A233 Aランク一段階上昇せいなるつるぎ 124〜146(82.1%〜96.6%)
⇒Aランク一段階上昇ギガインパクトZの場合は136〜160(90%〜105.9%。37.5%の乱数一発)
B案:A233 Aランク一段階上昇せいなるつるぎ 106〜126(66.6%〜79.2%)
⇒Aランク一段階上昇ギガインパクトZの場合は118〜139(74.2%〜87.4%)

  • メガバシャーモ

A案:A212 とびひざげり 162〜192(確定一発)
B案:A212 とびひざげり 140〜168(88%〜105.6%。25%の乱数一発)

  • メガクチート(特性ちからもち)

A案:A172 じゃれつく 182〜216(確定一発)
B案:A172 じゃれつく 156〜186(98.1%〜116.9%。81.3%の乱数一発)

被ダメージ(特殊)

  • カプ・コケコ(エレキフィールドによるでんきタイプの攻撃技威力1.5倍補正)

A案:C147 10まんボルト 114〜135(75.4%〜89.4%)
B案:C147 10まんボルト 130〜154(81.7%〜96.8%)

  • メガボーマンダ(特性スカイスキン)

A案:C189 ハイパーボイス 118〜139(78.1%〜92%)
B案:C189 ハイパーボイス 135〜159(84.9%〜100%。6.3%の乱数一発)

  • メガルカリオ(特性てきおうりょく)

A案:C192 しんくうは 120〜144(79.4%〜95.3%)
B案:C192 しんくうは134〜164(85.5%〜103.1%。18.8%の乱数一発)

  • メガゲンガー

A案:C222 ヘドロウェーブ 121〜144(80.1%〜95.3%)
B案:C222 ヘドロウェーブ 138〜163(86.7%〜102.5%。18.8%の乱数一発)

  • ヒートロトム

A案:C172 オーバーヒート 129〜153(85.4%〜101.3%。6.3%の乱数一発)
B案:C172 オーバーヒート 147〜174(92.4%〜109.4%。56.3%の乱数一発)

おわりに

SM初期に育成していたものの、こごえるかぜが教え技である事を失念してお蔵入りにしていたアローラペルシアンが、ウルトラサン・ムーンにて教え技によってこごえるかぜを習得し、満を持して実戦投入し、様々な活躍をしてくれるようになりました。
この度の育成論を読んで下さった方々の中で「自分もアローラペルシアンを育ててみようかな」と思って下さる方がいればとても嬉しく思います。
では、この辺りで筆を置かせて頂きます。最後までお付き合い頂きありがとうございました。

投稿日時 : 

最終更新日時 : 2018/09/01 22:33

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コメント (5件)

  • ページ:
  • 1
18/09/01 13:34
1かめ@オオタチ (@kametto_LR)
55555
アローラペルシアンの強みがよく伝わる非常に興味深い育成論でした。僕自身最初はペルシアンに鉢巻を持たせて考えていたのですがスカーフも育成してみたくなりました。評価☆5つけさせて頂きます。
あと、準速ゲッコウガと同速、と書いてある下の文に「メガボーマアンダ」と表記されてる誤字を見つけたので報告させて頂きます。
18/09/01 21:19
2グラのADガブリアス (@DSgarchomp)
55555
育成論を見てこんなに使いたいと思ったポケモンは初めてです!
18/09/01 22:37
3poke_jin (@iron_hands29)
>>1
コメント&評価ありがとうございます。
鉢巻も独自の強さがあると思うので持ち物候補として有力な物の一つですね。
誤字指摘もありがとうございます。すぐに修正致しました。

>>2
コメント&評価ありがとうございます。
そう言って頂けるのは作者冥利に尽きます。
是非お試し下さい。
18/09/07 22:49
4名無しがよかった
とても面白い育成論ですね
是非とも使ってみたいです。
ただ、ドリュウズや、メガギャラには気を付けないとですね(トリミアンでなったことある)
18/09/08 22:30
5poke_jin (@iron_hands29)
>>4
コメントありがとうございます。
メガギャラは相性がすこぶる悪いですけど、一般的なスカーフかたやぶり意地ドリュウズであれば地震確定耐え且つ上からイカサマ連打で勝てますので対面勝負に持ち込めば勝機はありますね。
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