ビーダル そのありえない強さについて
2つの強力なメガシンカを使いこなし、理論上完璧に受け切るのは不可能と言われるリザードンリザードンよりも豊富なHPを持ち、
前世代では超火力の先制ブレイブバードで多くの高速ポケモンを縛り、素早さの概念をも覆したと言われるファイアローファイアローより強力な攻撃を誇り、
ガチ両刀に適した種族値配分を有し、厨ポケとして圧倒的な存在感を放つフローゼルフローゼルよりも頑丈な防御を持ち、
あらゆる攻撃技を1発無効にできるという最強の特性を持ち、日夜多くのトレーナーを震え上がらせているレートの悪魔・ミミッキュミミッキュよりも高い特攻を持ち、
超火力・超耐久で交代先に負担を掛ける戦い方で幾多の対戦を制し、一部の論理的なポケモントレーナーからは"先生"として崇拝の対象とすらなっているドサイドンドサイドンよりも強固な特防を持ち、
最凶の催眠技キノコのほうしで全てを絶望の世界へと導くキノガッサキノガッサより高い素早さを持つ。
驚異の種族値を持ちながらタイプはなんと全ポケモンでも唯一無二のノーマル/水タイプ!!つまりミミッキュやギルガルドといった有数の厨ポケ達のメイン技を無効化するというノーマルタイプ特有の長所を持ちながら、鋼・水・炎・氷といった水タイプの豊富な耐性をも兼ね備えているのだ!
以上のことから、ある一つの結論を導き出すことができる。ビーダルこそが現環境で最強のポケモンであるということだ。対戦でほとんど見かけないのは...そう。あまりにも最強すぎるため、良識あるポケモントレーナーは皆自重しているのだ。きっとそうなのだ。
...だったらいいのに
採用理由
1.ゴースト耐性のあるムラっけエース
ビーダルといえば特性「ムラっけ」
麻痺した相手を前にまもるとみがわりを繰り返し、時間をかけて無敵になっていくというあのおなじみの害悪戦術ができます。友達にはやらないように!
しかし、ムラっけエースならオニゴーリオニゴーリやオクタンオクタンなど、もっと種族値が優秀なポケモンがいます。
彼らを差し置いてビーダルを使う一番の理由は何かと言えば...ずはり、ゴースト耐性です。
ギルガルドギルガルド(シールド)のゴースト技に後出しできたり、かげうちが効かないことから麻痺したミミッキュミミッキュを嵌めやすいのがこいつの一番の長所。
ギルガルドやミミッキュに隙を見せやすい、エスパー/ゴーストタイプのポケモンと一番合わせやすいムラっけ持ちはオニゴーリでもオクタンでもなく、ビーダルであるということになります。
2.でんじはの存在
オニゴーリオニゴーリとの差別化その2。
隙が出来たら打っていきます。
この技の魅力としてまず挙がるのは、自身の嵌め展開が飛躍的に安定化するという点。
そしてもう一つの魅力は、後続へのサポートになるという点。
種族値が低く、正直止まる相手も多いビーダルですが、この技の存在によって後続エースのお膳立てという、もう一つの役割を担わせられる可能性が生まれます。
これによって、後続とのシナジーが生まれにくいオニゴーリとは異なり、「S操作役+麻痺撒きビーダル+麻痺を活かせるエース」といった、深いシナジーのある選出をすることが可能になります。
3.バレパン耐性
オニゴーリオニゴーリとの差別化その3。
オニゴーリは麻痺したメガメタグロスメガメタグロスを起点にしきれませんが、ビーダルは余裕で起点にできます。つまりグロスに弱めなパーティへの組み込みやすさでもビーダルに軍配があがります。
4.高いS
オクタンオクタンとの差別化その2。
スカーフ持ちには麻痺してても問答無用で抜かれてしまうオクタンと違って、ビーダルは麻痺した最速スカーフラティオスラティオスまで抜けるので相手のスカーフをあまり気にしなくて良かったり、
最速どくみガルドギルガルド(シールド)や、最速やどみがテッカグヤテッカグヤに上から身代わりをはって起点にしていくことができたり、
こごかぜや岩封、ねばねばネットに引っかかった130族を抜けるためS操作がより容易だったり...
正直これだけでも十分な差別化になっちゃうレベル。
オニゴーリにも、オクタンにもない特徴をいくつも備えたムラっけビーダルさん、、ただの秘伝要員と思ってると怪我するぜ。
オニゴーリほどヘイトをためていないため、対戦相手の恨みを比較的買いにくいという利点もあるとかないとか(?)
最大のライバル
ここまででオニゴーリ、オクタンの差別化は終わりました。しかし、このポケモンにとって一番の競合相手となるポケモンが実はまだ残っています。その名はドーブルドーブル。
ギルガルドギルガルド(シールド)や麻痺したミミッキュミミッキュに強いという特徴が被っており、Sも高く、取れる戦術も強力です。
その一例としては、
からをやぶる/みがわり/キノコのほうし/つけあがる@たべのこし
という型があります。これはビーダルよりかなり高い抜き性能を誇ります。
また、よりムラっけを活かした型としては、
つのドリル/つけあがる/トーチカ/みがわり@たべのこし
なども考えられます。この型だと一撃必殺技により受けループを攻略しやすく、突破力でビーダルを大きく上回ります。
こうして見るとドーブルの方が優秀そうに見えますが、ビーダルも決して負けてはいません。
例えばからやぶつけあがる型のドーブルだと、
陽気メガメタグロスメガメタグロスのバレパン→B1段階下降H4ドーブル 122.1~145%
特化マンムーマンムーの氷のつぶて→B1段階下降H4ドーブル 75%高乱1
このように、かなり先制技に弱いです。ビーダルと比べると嵌められる範囲にも大きな差が出てくるので、差別化を意識する必要はありません。
また、下のトーチカみがわり型のドーブルと比較しても、
などでビーダルが勝っており、嵌められる範囲を重視するなら基本的にビーダルビーダルの方が採用しやすいのであります。
組み合わせ方の例
調整等は後に回して、先に組み合わせの例から紹介していきます。
<<起点作り役>>
- 襷デンチュラデンチュラ(育成論サンムーン/1035)
電磁波や糸を吐くでS操作を行います。ねばねばネットを撒けると、後出しで出てきたカプ・コケコなどをビーダルが上から嵌められるようになりとても強力。
- 電磁波持ちメガフーディンメガフーディン
麻痺を撒けるポケモンとしては速さも決定力も最強クラス。タスキ持ちのカプ・テテフカプ・テテフと組み合わせてフーディン自体をエースとして使い、止まる相手には電磁波でありがたくビーダルの起点になってもらう、という動きが強いです。
<<後続エース>>
- メガゲンガーメガゲンガー(育成論サンムーン/838)
ビーダルには先述のように「自力で麻痺を撒きつつ嵌め戦術を展開できる」という強みがありますが、その麻痺撒きを利用できる後続として優秀なのが催眠ゲンガー。
麻痺を入れたことでゲンガー自身が祟り目でスムーズに相手を処理しやすくなったり、
相手の痺れ際にみがわりを残しつつ突破することで全抜きを狙う動きが狙えたりと、麻痺撒きサポートとの相性は抜群。
ビーダルが霊技の受け先として機能するため単純な相性補完も良好。
また、このビーダルが苦手なカプ・レヒレカプ・レヒレやアシレーヌアシレーヌ、ドヒドイデドヒドイデを逃さず倒せるのも見逃せない強み。ビーダルの滝登り1回+CSメガゲンのヘド爆でレヒレ、アシレーヌは大体倒せます。
対受けループでは、ドヒドイデをメガゲンガーで倒してビーダルを通す動きがなかなか強力だったりします。
僕が試したのは上にある、
・カプ・テテフ+メガフーディン+ビーダル
・デンチュラ+ビーダル+メガゲンガー
の2つですが、このように霊の苦手なポケモンと組ませるとビーダルの耐性が活きやすく、PTも綺麗にまとまりやすい気がしました。
技構成
たきのぼり/まもる/みがわり/選択肢(でんじは推奨)
- たきのぼり
無効化されないメインウエポン、確定。
怯みの追加効果が超優秀で、電磁波の痺れと合わせると4割で相手を行動不能に。
でんじはを採用しないならねっとうでもOK。火力はお察し
- まもる&みがわり
ムラっけ戦術の肝。
これがないとターンを稼げない=戦術が成り立たないので当然確定。
<<選択肢>>
- でんじは
自身の嵌め展開の安定化のみならず、後続へのサポートにも繋げられる超優秀な補助技。
基本はこれ。
- ちょうはつ
ドヒドイデのくろいきり、エアームドやカバルドンの吹き飛ばし、カプ・レヒレのちょうはつを許さない。対受けル性能がアップ。
- いかりのまえば
安定した削り性能を発揮できるようになる技。後続との連携を考えて、削り性能を特に重視したい場合に。
- おんがえし
水への無難な打点。
上に紹介したカプ・テテフ+メガフーディン+ビーダルのように、ビーダルをラス1前提で使うならでんじはの「後続へのサポート」というメリットが無くなるので、代わりにこの技を入れて攻撃範囲を広げるのも手。
PPが命なので、頑張って最大にしておきたいところです。
調整例
努力値:52-0-204-0-0-252 陽気
実数値:161-105-106-#-80-135
- Sを最速にするメリット
・S1段階上昇時(ムラっけで2段階上昇→1段階下降)に130族を抜ける
・岩封、ねばねばネット等でSを下げた130族を抜ける
・麻痺した最速スカーフ110族まで抜ける
・最速キノガッサを抜けるため、電磁波を打つなり滝登りで襷を潰すなり対面で全くの無抵抗とならない
以上を考えると最速以外ありえません。
- H-B調整
特化キノガッサのマッP 79.5~94.4
陽気ASメガグロスの雷Pを87.5%で耐える
A143ミミッキュのぽかぼかを62.5%で耐える
特化メガリザXのニトチャを身代わりが87.5%で耐える
このラインまで物理耐久を上げると、リザXのニトチャで身代わりが壊れなくなるため、リザを嵌めやすくなります。
テッカグヤのヘビボンでは残念ながら壊れます。
- 特殊耐久
特化ウルガモスのさざめき 80.7~95.6
特化シャンデラのオバヒ 61.4~72.6
特化アシレーヌの泡沫 38.5~45.3
CSゲッコウガの草結び 83.2~98.1
臆病CSメガゲンガーのヘド爆 81.3%耐え
臆病CSコケコの10万Z(守る込み) 83.8~98.7
メガゲンのヘド爆をギリ耐え程度の紙耐久。
デンキZはヤバいです(語彙力不足)
- 与ダメ(たきのぼり)
H4ウルガモス 70.8~83.2
H4メガバシャーモ 61.5~73.0
H4テテフ 34.9~41.0
H4コケコ 31.5~37.5(88.3%)
HBカバルドン 23.2~28.8
H252ギルガルド[剣] 40.1~48.5
[6段階上昇]
H252メガボーマンダ 31.1~37.1(80.7%)
HBメガフシギバナ 26.7~31.5
2連まひるみを引けば耐久型のメガボーマンダメガボーマンダも倒せるので、高耐久ポケの突破は基本的に困りません。
こんなところでしょうか。
使いこなせれば普通に強いので、興味のある方は使ってみて下さい!