はじめに
特に指定が無い限り、ポケモンはすべて理想個体とします。
ダメージ計算はトレーナー天国様のものを使用しています。
当方、第7世代からの新参者ゆえ見苦しい表現が多いかと思いますが、その際はご指摘お願い致します。
ヤレユータンとは
第7世代より登場したノーマル・エスパーという複合タイプが特徴のインテリゴリラ。対のナゲツケサルと共に主戦場はダブルバトルのようです。専用技「さいはい」が最大の強みで、シングルではほぼ見かけることはありません。
- 種族値
H90 A60 B80 C90 D110 S60 合計490
一見特殊アタッカー/受けとしての適正が高そうに見えますが、習得技を見てみるとアタッカー運用は難しくはないものの、補助技をメインとするサポート運用の方が得意なゴリラだということがわかります。
ここでは、実用的なシングル運用を目指した受け・補助インテリゴリラ型を考察していきます。
型の解説
素で高い特防に加え防御を特化させることにより、相手の攻撃を確実に受けつつ味方のサポートに回ることができます。また、自分より遅い受けポケモンに対してもちょうはつ・マジックコートを駆使し押さえつけることができます。
タイマンで数値受けするにはライバルが多いが、パーティで一貫しがちなゴーストを無効化できる受けという個性と豊富な補助技を発揮し、後続のサポートを任せられる仲間想いの優しいゴリラを目指しています。
採用理由・差別化
一番初めHBヤレユータンに目を付けたのは、私がエスパー統一パでのゴースト一貫を切りたかったから。補助技を多様できる受け役としてのノーマル・エスパーという独特の複合により、素の耐久力で劣るゴースト弱点のクレセリア・きせきムウマ・ヤドランなどに対して差別化することができます。
また、ほぼ同じ技構成を実現可能かつ無効タイプも同じのポリゴン系統ですが、ポリゴンの弱点を等倍で受けられる点、アタッカー・サポートのどちらでも強力なポリゴンにアタッカーの役割を一任してあげられるという点を考慮し、それらを差別化としたいと思います。
- その他との差別化
・ヤミラミ
覚える技はやや被りますが、メガシンカさせないと耐久に不安であり、いたずらごころもサイコフィールド下では無力化します。壁・トリルを展開できる点でもヤレユータンの採用価値あり。
また他のマジックガード持ちのポケモンと比べても、かたやぶりギャラドスのちょうはつで止まらない点は評価に値します。ちょうはつを跳ね返すことができれば相手のりゅうのまいを封じることができるので、タイプ上不利ですが一応ヤレユータンにも役割は持てます。
イカサマ・ちょうはつ/マジックコート・いたみわけ・トリルを実現できるポケモンの中でも最高の耐久を持ち、ゴースト無効の大きな個性を活かすことで、他ポケモンとの差別化にします。
調整・技構成など
- 調整
性格 : ずぶとい
努力値 : H252 / B252 / D4
実数値 : 197-x-145-110-131-80
物理耐久を上げるためにHB特化で。
物理受けとしては少々物足りない数値ですが、いたみわけの効果は発揮できる。
- Sに関して
後述しますが、先攻とんぼがえりを受けたいため、ペリッパーやハッサムなど中低速とんぼがえりよりも遅くしたい。また、マジックコートを搭載できるため上からのちょうはつも脅威ではなく、抜かれていてもさほど問題はありません。
トリル始動としての役割も持てるため基本的に無振り/下降補正がいいかと。
- とくせい
せいしんりょく固定。(テレパシーはダブル専用。)
- 持ち物
・ゴツゴツメット
物理受けの基本アイテム。マジックコートによりメンタルハーブを持つ必要はありません。
・Zクリスタル
素の特攻も低くはありません。きあいだまやサイコフィールド下のサイコキネシスをZ技化することにより、役割破壊の一撃をお見舞いできます。
・ひかりのねんど
カスタマイズ性が高いゴリラなので、両壁を貼ることもできます。
・カゴの実
ねむると合わせて。ゴツメで削れない分、どくどくでの稼ぎに有効か。
- 技構成(確定)
・イカサマ
A無振り物理受けの定番ウエポン。無効タイプなし。ミミッキュが積んでくることが多く、1舞じゃれつくを耐える耐久+ゴツメ+イカサマが刺さります。
・ちょうはつ/マジックコート
相手に合わせて。相手のステロ・ちょうはつ・あくび等を跳ね返せるマジックコートがお勧めですが、ゴリラを起点にしようと後だしを狙ってきた積みポケモンにはちょうはつが刺さります。
- 技構成(選択・補助)
ゴリラは補助技をたくさん覚えるので、パーティに合わせてお使いください。
・いたみわけ
ねむるを除く唯一の回復技。高HPなので相性が抜群かと言えばそうではありませんが、相手のとんぼがえりを弱点で受け、後続にいたみわけを入れるという動きが可能になるため意外とおすすめ。また、メガバンギの特化かみくだくを砂ダメ込みで耐える耐久があるため、対面でガッツリ喰らいそうな場面でも削りとして活躍します。
相手に等倍程度の火力しかない場合、ゴツメ・いたみわけで削り、裏のビーストブースト圏内まで泥仕合をしかけることもできます。相手の交代をためらわせる効果も無きにしも非ず。
・リフレクター、ひかりのかべ
後続意識。ゴリラ単体で見ても耐久が跳ね上がり、どくどくで削りやすくなります。相手が初手カバルドンの場合、マジックコートと壁で後続の起点にすることができます。
ペリッパーなど天候要員とんぼがえりに関しては裏の雨エースが大体降臨するので、それに合わせ壁を貼る動きも可能。
・どくどく
VS耐久。しかしギルガルド・ドヒドイデ・ナットレイなどには無力。彼らからはどくどくややどりぎのタネを喰らうので、上からちょうはつ・マジックコートで対処する方がベターかと。
・トリックルーム
後続意識。クチートなどと合わせて。
退場技はないが、瀕死級の攻撃→トリル→壁→退場といった動きはしやすい。
・ねむる
カゴの実と合わせて。これでキノガッサにちょうはつを入れる事ができます。その他の上からの状態異常に対してはマジックコートで事足るため、能力ダウン技やいのちのたまをメインウエポンとする、居座りが効かない相手を重く見るなら。ゴリラに大技を凌がれ相手が交代を余儀なくされたタイミングで壁などを貼ると良いか。
- 技構成(選択・攻撃)
・きあいだま
呼ぶ悪・鋼に。
・サイコキネシス
ドヒドイデ意識。
・はたきおとす
突っ張ってくる相手の耐久ポケモンに。ダメージは期待できません。
基本的にイカサマ・ゴツメ・いたみわけで削れるため攻撃技の優先度は低め。その分多彩な補助技を活かしたいところ。
参考被ダメージ&与イカサマダメージ(とりわけ有効打の場合のみ)
☆確定2発以下のダメージの場合、いたみわけ込みで3発に持ち込むことも可能ですが、その際の計算は省略させていただきます。
☆壁込みのダメ―ジも省略させていただきます。
いたみわけ・壁込みで数値以上の耐久があると思っていただければ幸いです。
- ぶつり
特化ミミッキュじゃれつく
割合: 27.9%〜33.5% 回数: 乱数3発 (0.02%)
特化ミミッキュぽかぼかフレンドタイム
割合: 58.3%〜69% 回数: 確定2発
特化ミミッキュ+2じゃれつく
割合: 55.3%〜65.9% 回数: 確定2発
特化ミミッキュ+2ぽかぼかフレンドタイム
割合: 116.2%〜137.5% 回数: 確定1発
特化ランドロスじしん
割合: 42.6%〜50.7% 回数: 乱数2発 (2.3%)
特化ランドロスとんぼがえり
割合: 39.5%〜47.7% 回数: 確定3発
特化ランドロスはたきおとす(含む威力上昇)
割合: 55.8%〜65.9% 回数: 確定2発
特化メガボーマンダおんがえし
割合: 51.7%〜61.4% 回数: 確定2発
特化メガボーマンダ+1おんがえし
割合: 77.6%〜91.8% 回数: 確定2発
特化パルシェン(耐久無振り)+2つららばり
割合: 16.7%〜19.7%×5
(返しのイカサマで84%〜99.2%のダメージ。アクアブレイクの場合ゴツメ+イカサマで落とせる。)
特化メガバンギラスかみくだく
割合: 76.1%〜89.3% 回数: 確定2発
特化メガメタグロス(耐久無振り)アイアンヘッド
割合: 59.8%〜71% 回数: 確定2発
(返しのイカサマで54.1%〜64.5%+ゴツメのダメージ。なおせいしんりょくのため怯みません。)
特化メガラグラージ雨たきのぼり
割合: 52.2%〜62.4% 回数: 確定2発
特化メガハッサムとんぼがえり
割合: 61.9%〜74.1% 回数: 確定2発
特化ギルガルドアイアンヘッド
割合: 35%〜41.6% 回数: 確定3発
- とくしゅ(ある程度は耐えますが、基本的に受けとして居座ることはできません)
特化メガリザY晴だいもんじ
割合: 85.2%〜100.5% 回数: 乱数1発 (6.3%)
特化ポリゴン2トライアタック
割合: 30.4%〜36.5% 回数: 乱数3発 (54.6%)
特化ギルガルドラスターカノン
割合: 39.5%〜47.2% 回数: 確定3発
特化カプ・テテフサイコフィールド下サイコキネシス
割合: 29.9%〜35% 回数: 乱数3発 (20.2%)
特化アーゴヨンZりゅうせいぐん
割合: 84.2%〜99.4% 回数: 確定2発
(D特化の方が強い説)
その他の与ダメージ
☆ヤレユータンは無補正無振りです。
- Zきあいだま
無振りメガバンギラス+砂
割合: 86.8%〜102.8% 回数: 乱数1発 (18.8%)
H252振りメガルカリオ
割合: 99.4%〜117.5% 回数: 乱数1発 (93.8%)
H252サザンドラ
割合: 72.3%〜85.4% 回数: 確定2発
H252ヒードラン
割合: 62.6%〜74.7% 回数: 確定2発
- サイコキネシス
H252振りドヒドイデ
割合: 43.3%〜53.5%回数: 乱数2発 (21.1%)
サイコフィールド下で割合: 66.2%〜80.2% 回数: 確定2発
H252振りメガミミロップ
割合: 56.9%〜67.4% 回数: 確定2発
サイコフィールド下で割合: 84.8%〜101.1% 回数: 乱数1発 (6.3%)
無振りアーゴヨン
割合: 81%〜97.2% 回数: 確定2発
仮想敵・持てる役割
☆「受けによる完封」は難しいので受けループへの採用は難しい。
→後続を意識したサポートメインの耐久ポケモンという位置での役割。
・あくタイプを除く物理アタッカー全般
→あくタイプの最高火力レベルでも一発耐えますが、基本的に行動回数は稼げません。無理に粘るより壁・トリルを展開し後ろにつなげたい。
・自分より遅い受けポケモン(なおこちらより速いどくまもギルガルドは
天敵)
→ちょうはつで封じ、起点にします。バルジーナやエアームドなどこちらより速いポケモンに対してはマジックコートでちょうはつを跳ね返してから起点にできます。
・ゴーストタイプ(ゴースト技が飛んでくるであろう)のポケモン
→無償降臨を狙います。仕事内容は上記と同じです。
使用感
思った以上に硬い。そして相手の意表を突ける。壁・トリル・どくどく・ちょうはつなど相手と自分の後続に合わせて柔軟かつ安定的に補助技を繰り出せるのが強みで、ゴツメ・いたみわけ・イカサマによる削りや突破は副次的な強みだと思っていただいた方が良いかもしれません。
とはいえ削り目的でも刺さる相手は非常に多く、想像以上の活躍を見せてくれます。
おわりに
初めての育成論投稿ということで解説の不足部分が散見されるかと思いますが、ご指摘をいただければ追いつけるかぎり修正したいと思います。あまりにも低評価が多かった場合は消去いたします。