カビゴンの育成論第三弾^q^
今回のカビゴンはエースではなくサポート型です。
採用理由
- 対面性能の高い起点作り役
先発のポケモンにステロを撒いてもらってから出撃し、あくびで後続積みエースの起点を作るのが基本の動き。
安定した耐久値により、バシャーモやルカリオなどの高火力格闘を除くとほとんど1撃で落とされることが無く、起点作り役として申し分のない安定感があります。
- 場持ちの良さ&クッション性能
おなじみの「くいしんぼう+イア系統」により、HPが半分を切ると自動的に50%回復されるのが強みのこのポケモン。木の実の回復まで含めた実質の耐久値はものすごいことになります(下記参照)
これに加えリサイクルによる能動的な高速回復もあるので、起点作りとしては他の追随を許さない場持ちの良さを持っています。半端な火力では突破できないので、こいつ単体での詰ませ性能が勝ち筋の一つとなりうるほど。
また、木の実が残っている状態での実質耐久の高さから、他の味方の不利対面の引き先として非常に高い性能があるのもポイント。
つまり、味方エースの起点作りをこなしつつ、そのエースが不利対面を取ってしまった際のケアもある程度期待できるってことです。
- 例:特化眼鏡テテフのサイキネがこのカビゴンに:63.5~74.8
→こちらが体力満タンの状態であればイアの回復込みで2発耐えるので、後出しからあくびの起点とすることができることが分かる。
※このカビゴンの木の実による回復込みでの耐久指数
H-B:(266+133)×124=49476 (HB特化クレセリアの1.15倍)
H-D:(266+133)×136=54264 (HD特化輝石ポリ2の1.17倍)
(参考)HDオボンカバルドンとの比較
H-B:(215+53)×139=37252
H-D:(215+53)×136=36448
イアカビゴンの物理耐久はオボンカバの1.33倍、特殊耐久は1.48倍となり、かなりの開きがあることが分かります。
ステロあくび、一匹でするか?二匹でするか?
先述のように、このカビゴンの運用法は、「ステロを撒いた後に出して、あくびループで積みの起点を作る」といったものです。
言い換えるとこの選出では、「積みエースの起点を作るために2匹も用意している」ことになります。
ここで、勘の良い方は気づいたのではないでしょうか。
「カバルドンなら、これ全部一匹でできるんじゃね?」と。
起点作りを1匹でこなせるなら当然積みエースを2匹入れられるわけで、1匹のエースに頼るより強力なのは明らかなのです。
ただし、これはあくまでステロ欠伸が成功する前提の話です。
カバルドンが起点作りに成功するためにはステロ+欠伸の2回の行動を最低でも取れなくてはなりません。
しかし、現環境にはカバルドンをオボン込み2発以下で倒せる相手が大抵のパーティに1匹は入っていると言っていいと思います。主に一致弱点持ち(水・草・氷タイプ)ですね。
さらにリザYのオバヒ、ゲッコウガやレヒレの水Z、ヒードランなどの草Z、テテフのエスパーZを始めとして、一撃で崩せる大技を持った相手も多いです。
もちろんカバルドンは非常にスペックの高いポケモンであり、1匹でばっちり起点が作れるケースも多いです。しかし、強力だからこそマークが厳しいのもまた事実。カバルドンでは起点を作らせてもらえなさそうなパーティに勝つためには、パーティ内で別の起点作りを用意するなど、いろいろと工夫が必要になってくるのです。
そんな中で、積み構築の有力な方針の一つとなってくるのが「2匹でステロあくびをするパーティ」です。
このカビゴンの場合、極論すれば「1発で倒されない相手と対面して、あくびを打つ」だけで起点作りとして最低限の仕事ができたことになります。
その「1発で倒してくる相手」というのはほぼメガバシャやルカリオ等の格闘のみなので、これらのポケモンに対面で負けないポケモンを起点作りにしておくだけでこの条件はほぼ満たせることになる。つまり最低限の仕事の難易度はこちらの方が圧倒的に低いことが分かります。
また、先述のようにカビゴンにはエースやステロ役の不利対面の引き先としてしばしば機能する「高いクッション性能」や突破手段のない相手を詰ませられる「最低限のタイマン性能」もあるので、単なる起点作り役に留まらない活躍を期待できるわけです。
グダグダになってしまったので簡単にまとめると、
- カバルドン1体でステロあくびをするパーティ
長所:2匹エースを入れられるので、決定力のある選出ができる
短所:起点作りに成功する保証はない
- ステロ役+カビゴンの2体でステロあくびをするパーティ
長所:より確実性のある起点作りが期待できる
交代戦にもより強い
短所:突破力をエース1体に依存してしまう
といった感じになります。
わざ
あくび/リサイクル/ふきとばし/攻撃技
ひたすらあくびしながら、
体力が減ってきたら大好物のイアの実をバクバク食べて回復...これが基本の動き。いかにもカビゴンらしいというか、まさに飽食時代って感じの戦い方ですね
ということであくびとリサイクルは確定。
相手の積みをリセットしたり、みがわりの起点になるのを防ぐためにふきとばしもほぼ確定。積みエースの起点作りが採用理由なのに、相手の起点になってしまっては元も子もないので。
最後の一枠は挑発対策・ラス1に残った場合のタイマン性能確保のために攻撃技が基本。
攻撃技はヘビーボンバーとおんがえしの2強。
現環境の挑発持ちとしてまず意識しておきたいのがコケコ、レヒレ、テテフの守り神sであり、そこに一番通りが良いのがおんがえし。ラス1時のタイマン性能にもある程度期待できます。
ただし挑発ミミッキュ、挑発メガゲンガーが極めて重くなってしまうという欠陥を抱えており、そこのケアを重視するならヘビーボンバーが有力となります。
環境の動向や組ませるポケモンと見合わせて決めましょう。
ちなみに、おんがえしの通りが良く、カビゴンがみがわりの起点になりにくいさかさバトルのような環境では、ふきとばしの優先度が下がるので代わりにたくわえるやのろいを入れて詰ませ性能に磨きをかけるのも一考。
どりょくち
H244B220D44 わんぱく
266-130-124-#-136-50
H-B
特化ミミッキュの剣舞じゃれZ 43.8%耐え
A143ミミッキュ同上 93.8%耐え
特化メガマンダの1舞捨て身 79.3~93.9
(ステロ込みで56.8%耐え)
特化バシャーモの飛び膝 93.8%耐え
H-D
特化テテフのサイキネ 42.1~50.0
同サイキネZ 81.5~96.2
珠コケコの10万 40.9~48.4
同10万Z 60.1~71.0
特化レボルトの気合玉Z 93.8%耐え
特化デンジュモクのC3↑10万 87.5%耐え
特化ウルガモスの1舞大文字Z 75.0%耐え
特化アシレーヌのムンフォ+海神 81.3%耐え
- おんがえし
H4コケコ 49.3~58.2(98.0%)
H252レヒレ 32.2~37.8(93.2%)
B4ゲッコウガ 57.8~69.3
H4メガギャラ 33.9~40.3
- ヘビーボンバー
B4テテフ 6.3%低乱数
H252レヒレ 24.8~29.3
H4ミミッキュ 37.5%中乱数
H252メガゲンガー 34.7~41.3
メジャーな調整のABミミッキュの剣舞じゃれZを耐えつつ、アシレーヌのムンフォ+海神のシンフォニアを耐えるよう調整。
くみあわせ
<<ステロ役>>
通常、ステロ役というと襷ガブのように行動保証のあるアタッカータイプのポケモンが連想されると思いますが、あくびカビゴンと組ませるステロ役はアタッカータイプと受けタイプの2種類が考えられます。
よくある「ステロ役+積みエース2体」のような積み選出では、先発のステロ役が不利対面を作ってしまうと引き先がいないので、誰と対面しても行動が取りやすいように襷持ちの高速ポケモンが採用される場合が多いですが、
あくびカビゴン入りの選出では、初手のステロ役が不利対面を取ってしまってもカビゴンのクッション性能によりケアが効きやすいのです。
よって、ステロ役を受け重視のポケモン(グライオン、カバルドンなど)にして、カビゴンと2体で受け回しながら起点を作っていくのも有力な手になります。
自分的には、ステロ役はアタッカータイプと受けタイプで2体用意しておいて、刺さっている方を選出する、といった形を取ると柔軟性があっていいと思います。
受けタイプのステロ役の一例を載せておきます。
アタッカータイプのステロ役についてはまだあまり試していないので良い感じのポケモンが居たら追記したいと思います。
- グライオン@毒毒玉
地震/ステロ/羽休め/ギロチンor毒毒
カビゴンの苦手な毒毒や格闘に強く、強力な相性補完があります。
ギロチンを仕込むとナットやメガバナの処理ルートを増やすことができます。
<<積みエース>>
- 催眠身代わり型メガゲンガー
ハロウィーンにぴったりなポケモン
積み技を持っている訳ではありませんが、寝ている相手の前で身代わりを残しつつ祟り目で一掃する動きが出来、エースとしての制圧力は十分。
あくび展開の天敵となるカプ・レヒレに強く、カビゴンとの相性補完も抜群。催眠外しなどで微妙な対面を作りやすいポケモンでもあるので、カビゴンのクッション性能が活きやすい味方と言えます。
- メガギャラドス
バシャやルカリオ、フェローチェなどの格闘に強め。
↑のメガゲンガーが止まりやすい、バンギやミミッキュに止まらないのも良いです。
身代わりがあるとテッカグヤやクレセを始めとした耐久勢をカモに出来るようになりますが、技範囲にかなり問題が出てくるので難しい選択。
以上で終わります。