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白き闇・黒き光〜殺し屋物語〜
第二十二章 コピー
著 : 窮爽
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〜勇騎視線〜
…やけに静かだ…コピーが全くと言ってもいいほど襲ってこない…
勇騎は今までの様子を見て違和感を感じた。コピーが全く襲ってこないのだ。それどころか、姿すらも現さない。他のメンバーも同じことを感じているようだ。しばらくして、建物の真ん中らへんの階の大広間のような部屋に入った。広さがもう壁が向こうになるほどだった。すると―バタン!
「!扉が!」
「…警戒を強めろ。」
安藤さんがいい、僕達は扉のほうを振り向いた。玲は警戒を強めるよう言った。僕達はモンスターボールを身構えた。
…何が起こるんだ…
そうして、どれほど時間がたっただろうか。一向になにも起こらない。そう、思っていた時だった。床が開き、コピーが上がってきた。それは…
「俺たちのコピーか…」
「…そうですね。皆さん、準備はよろしいですか?…相手もやる気満々のご様子で。」
がいさんがそういい、ルイはコピーは見て、モンスターボールを構えながら言った。そして、全員モンスターボールを投げ、ポケモンを繰り出した。僕はギャロップを繰り出す。
倒して、やつの計画を止める…!
〜有氷視線〜
…不気味な静けさだな…
私は建物の中を探索していた。コピーは襲うどころか姿も現さない。1つ1つの部屋を探索していく。そして、建物の真ん中の回ぐらいまで来た。
ここまで来て、まだ何も見つかっていない…すり替えられた人たちも見つからない……?何か音がしたような…
私は音が聞こえたように感じた。もう少し耳をすませる。
「……かすかに聞こえる……あっちからか…」
私は音の聞こえる方向を確認し、そこへと向かう。聞こえてくるのはどうやらこの部屋のようだった。
爆発音…バトルか…?…とにかく、入るか…
私は扉に手をかけた。しかし、扉は開かない。鍵でもかけられているのか…?
「エンペルト、冷凍ビーム。」
私はエンペルトを繰り出した。エンペルトは扉に向かって冷凍ビームを繰り出した。しかし…
ビリ!電気のような音を発し、冷凍ビームは跳ね返された。音が鳴った瞬間、何かベールのようなものが見えた。チッ…さて…どうしたものか……まずはほかの場所か…?…とにかく、もし仮にあの人たちだったとして………信じるしかない…
私はそう思い、エンペルトを戻そうとした。その時だった。
「ふざけるな!!」
「!?」
部屋からそんな怒鳴り声が聞こえてきた。私はその声にハッとする。もう誰の声か分かったから。私はポケモン全員を繰り出した。そして、技をとにかく指示した。とにかく、扉を壊すために…
〜ありか視線〜
やっぱり…強い…!でも…勝たないと…!
私たちはコピーとバトルをしていた。コピーだけであって、なかなか手ごわい。ポケモンたちも、もう体力が限界に迫っていた。コピーたちのポケモンは襲いかかってきた。私たちも技を指示しようとした、その時だった。
「静まりなさい。」
そんな声が部屋に響き渡った。するとコピーたちは攻撃をやめた。そして、床が開き、戻っていく。その代わり、1体のコピーが上がってきた。コピーはぐったりしていた。私たちは身構える。すると、部屋のテレビの画面が付いた。私たちはテレビに目を向けた。
…なに?
しばらくすると、男性の方が画面に映った。あの人が…?
「ようこそいらっしゃいました。私の館に…」
「あなたはサタナなんなんですか。」
「そうですよ。こいつがそうです。」
男性に私は尋ねた。すると、ルイさんが代わりに答えた。
「彼女が聞いているのは私だというのに…まあ、いいでしょう。先ほどの運動はどうだったでしょうか?」
「やはり、お前が仕込んだものか!?」
「当たり前でしょう。コピーが勝手に気持ちを持って動くとでも?」
サタナの問いかけにがいさんが怒鳴り気味で尋ねた。サタナは馬鹿にするように答えた。
「どうして今回のようなことを。」
コルマさんはサタナに尋ねた。すると、サタナは不敵な笑みをこぼしながら答えた。
「ふふ…それはですね…世直し…といったものですよ。」
「世直し?」
そんなサタナに玲さんは尋ねた。
「それは、僕は世直しをあきらめた。だから、今度はサタナが代わりにしようと企んでいる…そうですよね。」
「ふふ…さすがに分かってるじゃないですか…そうですよ。この汚れた世界を正すため、私は日々血のにじむような努力をしているのですよ?あぁ・・・肩がこりますねぇ…」
ルイの言葉にサタナはまた上から目線で言った。そして、わざとらしくからが凝ったといい、肩をさする。
なにが…
「なにが、血のにじむ努力ですか!そのおかげで人々は苦しんでいるんです!」
「そうですよ?それぐらい知っていますよ。ですけどね…」
私はサタナに怒鳴りつけた。すると、サタナは話し始めた。
「生き物。それはいつか命の終わりが訪れる弱き”物”。素晴らし生き物が生まれたとしても、その生き物は死の運命にある。そして、能力がそれぞれ極端。運動が得意であれば…苦手なものもいる。生きものは心を持つ。心の乱れにより、争い事や自滅。そんな愚かなことが起こる。…という感じです。ですが…コピーは違う。コピーは寿命がない。永遠に生き続ける。コピーは能力がすべて非常に高い。コピーは心がない。どうです?完璧でしょう?完璧ではない生き物は単なる”物”。コピーの時代が来れば、この世の中は素晴らしく生まれ変わる。そして、人間や生き物はコピーに服従する…そんなコピーをまとめるのはこの完璧である私…どうです?素晴らしいでしょう…?」
サタナは説明が終わり、笑いをこぼす。
確かにいきものはいつか死ぬしすぐ感情が変わる…でも…!
私は声を出そうとした。その時だった。
「ふざけるな!!」
『!?』
今まで黙って聞いていた勇騎さんが怒鳴りつけた。私たちは勇騎さんのほうを見た。
「生き物は確かに死ぬ。能力だって極端に違う。心があり、すぐに乱れる。でも、それが僕達生き物の…生きる力だ!!輝きだ!!生き様だ!!」
勇騎さんの声は部屋中に響き渡った。そして続けた。
「生き物は死ぬ。いつ死ぬかもわからない。でも、だからこそ輝くために生きるんだ!短い人生でどれだけ輝けるか!だから僕達はあがいてあがいて…がむしゃらに輝こうと生きている!!」
輝くために…生きている…
すると、今度は玲さんが言った。
「生き物は極端だ。それぞれ得意や不得意がある。だけどな…その持っている才能を活かすんだ。世の中のために、自分のために。その才能こそがそれぞれの生き様だ。人生だ。不得意は生き物同士が支えあい、共に生きている。」
活かす・・・支えあって…生きている…
私は自然と声が出た。
「生き物は心があります。それで、苦しみや怒り、悲しみなどがあります。でも…逆に嬉しさ、楽しさ、極楽。そんな明るい心も持っている。嫌な心もある…でも、それを周りが癒す。心があるからこそ、学べる。それを活かせる。…心がなければ、輝くことなんてできない!!」
そう…それが…私の考え…生きている意味…
「そうして、今まで生き物は世の中を組み立てていった。なんで今があるか。それは、生きものは死ぬまでの間になにができるか!自分の能力をどう活かすか!明るい心にするにはどうすればいいか!そんなことを考えて今がある!今、世の中がおかしいなら僕達が直さなければいけない!生き物で…完璧な生き物なんていないんだ!!皆、よくないところもある!それと共にいいところもある!!コピーに任せていられない!ここまで作り上げてきた生き物たちの思いを託された僕達が直していかなければならないんだ!!」
勇騎さんの最後の声はもう建物中に響くんじゃないかというぐらい大きかった。
そう…私たちが直していかないといけないんだ…!
すると、サタナはため息交じりに行った。
「ふう…あなた方にはわかりませんか…そうですねぇ…あなた方にとっておきのサプライズを送りましょうか…cXペシャル、サプライズの時間ですよ・・・」
「!待て!」
サタナはそういうと、画面から消えた。そして電源も切れる。玲さんは怒鳴ったが、何も起こらなかった。その時―ドコ!
「!!?皆!」
私たちのポケモンたちが壁に叩きつけられ、倒れてしまった。私たちはコピーのあった場所を見る。そこには、先ほどのコピーが私たちを見ていた。そして、コピーポケモン一体。
…一体!?
私たちはその威力に驚いた。一体であんなに倒すなんて…その時。突然一匹のコピーポケモンが現れた。そのポケモンは催眠術を繰り出した。私たちは強力な催眠術により、眠ってしまった。薄れる意識の中、悔しさがこみ上げて来ていた―
〜有氷視線〜
「だめだ!有氷、別のルートに行くしかない!」
「チッ…仕方ない…皆、戻ってくれ。」
扉はどんなに攻撃してもびくともしなかった。跳ね返されるだけ。ジュカインは振り返っていった。私は、みんなをモンスターボールに戻し、探索を再開した。
あの部屋の上に行って…下に攻撃すれば…見られるかもしれない…
私はあの部屋に入る方法を何個か考えていた。そんなことを考えながら探索をしていたのだった―
2011.4.15 18:35:57 公開
■ コメント (5)
※ 色の付いたコメントは、作者自身によるものです。
11.4.15 23:09 - 窮爽 (monoraru) |
こんばんは〜 世直しですか・・・争いや自滅を失くすためにコピーを作るなんて、私だったらもっと良い方法を捜し求めますよ!★そう、例えば小説を早く書く方法とか、パンを一気食いできる方法とか!! マリ「それはちぃと違うんじゃないかのぉ?目的も違う」 あ、そうかっ(。_。;;)←ォィ もしかして最後に現れたコピーってまさか! 有ちゃんの・・・ポケモンとかが??ギャァァァ((失神 それでは、超ワクワクで続き読みますね!!ノノ 11.4.15 23:03 - papiko (papiko) |
そよかぜさんへ そうですか!?ありがとうございます!! 勇騎「名言かな?あれ。」 玲「どうなんだろうな?実際。」 ありか「流行語大賞になったり・・・?」 おいおい…話がそれてる… ドッぺルゲンガーですか…確かに怖いですよね… ゲンガー「あ?呼んだ?俺が怖い?いやいや、そんなに…」 いや、お前じゃないから(汗 それに、すっごい顔嬉しそうだぞ!?分かりました!内緒にします! cXペシャルです!スペシャルの正体、たぶん、仰天するのではないかと思います… コメありがとうございました!それでは! 11.4.15 18:53 - 窮爽 (monoraru) |
こんにちは なんだか今回の話とてもいい話ですよね・・・ コピーがドッペルゲンガー(お化けですね自分の姿をした) に見えて怖かったというのは秘密です^^; NOスペシャルですかピンチの予感・・・ 続き楽しみにしております^^でわ! 11.4.15 18:40 - harumi (34sykm) |
はい。サタナが皆と初対面です。 cXペシャル!だっさい名前ですがそれしか浮かばなかったんですよ・・・ それでは! 11.4.15 18:36 - 窮爽 (monoraru) |
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確かにもっといい方法を生み出しますよね。…皆で協力!
有氷「…単純だな。」
いいじゃん!純粋だよ♪(かけられ
最後のポケモン・・・何でしょうか?後々わかります!
コメありがとうございます!それでは!