白き闇・黒き光〜殺し屋物語〜
★第十八章 名残惜しみ
著 : 窮爽
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「そういえば、すみれさんのほかの手持ちって何なんだ?」
「手持ち?」
瑠璃さんはふと思い出したように訊いてきた。そういえば、教えたことなかったな…私はベルトを瑠璃さんに見せた。
「ゴローニャにフーディンにゲンガー、エンペルトにムクホーク、ジュカイン…どれも強そう…」
「ありがとうございます。瑠璃さんの手持ちは?」
私は瑠璃さんにも手持ちを訊いた。瑠璃さんはベルトを私に見せる。
「カモネギにニドキング、サメハダー、ジュペッタ、グラエナにダイケンキ…強そうなポケモンたちですね。」
「いや、すみれさんには敵わない。」
瑠璃さんはそう躊躇する。
…あ、そうだ。
「これ。」
「?これは…ブレスレット?」
私が渡したのは淡い緑色と水色の石でできたブレスレット。
「ありがとう。すみれさんも簪つけてくれてるみたいで嬉しい!」
「いえ。」
瑠璃さんは早速ブレスレットをつけた。瑠璃さんはブレスレットを見て嬉しそうにしていた。
よかった…
そんな風に私は思えた。…あ、あれも。
「瑠璃さん、これ役に立てばいいのですが。」
「これは…?」
「飛行のジュエル、地面のジュエル、ゴーストのジュエル、水のジュエル、毒のジュエル、悪のジュエルがそれぞれ数個。」
「ジュエル?」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
ジュエル?なんだ?
私は石を見る。何だ?
すると、琉楕が説明を始めた。
「ジュエルはそれぞれタイプがあるのです。すみれさまが渡されたジュエル、それは瑠璃様のポケモンのタイプです。一回のバトルにつき、そのジュエルのタイプの技の威力が一度だけ上がるのです。」
そんなすごい道具があるのか!?しかも、すみれさんが…やっぱり凄いな…
私は琉楕の説明に驚く。…もらってもいいのだろうか?
「いいのか?そんなすごいもの。」
「いいんです。他にも威力を上げる道具がありますし、ポケモンたちにはそれぞれぴったりな道具を持たせてますから。」
「じゃ、じゃあ・・・ありがとう。」
私はジュエルの入ったオルゴールのような入れ物を受け取った。私は早速ポケモンたちに渡した。
すぐれものだな…
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あぁ…喜んでもらえてよかった…
私はほっとした。しかし、その気持ちはすぐに壊されてしまう。
「そういえばですねぇ、だいぶ前に綾太さんから写メが来たんですよ。見ますか?」
「らっくん見る!」
「私も!」
「…それは気になるな。」
「私にも見せろ!」
「私も見よ〜っと。」
「…私は遠慮する。」
皆が見に行く中、私は一人、紅茶を飲んだ。
…なんかいやな予感がするんだよなぁ…
そう思っている中、望雅は携帯を開いて写真メールの項目を選び、写真を選ぶ。
…?な、何だ?
写真を見た瞬間、全員私のほうを見た。そして、また写真を覗き込む。
「…望雅、ちょっと来い。」
「え〜。何で行かなくてはならないんでしょうかねぇ?」
「来い。」
私はこいつを呼び出した。そして、携帯を取り上げる。
…安藤さん、これはいけない…
「人から無理やり奪うなんてひどいですねぇ〜。」
「…ここは6か…」
私はもう誰の声も聞こえないほど集中していた。写真を消そうとしたが、パスワードがかかっていた。
こいつらしいな…
私はパスワードを解いていく。望雅か邪魔してくるがそれもかわしながら。
後は、消去!
私は消去ボタンを押した。ふぅ…何とか消えた。…これは、帰ったらまずシバかないと…
「あ〜。酷いですねぇ。勝手に消すなんてぇ。らっく、私はいじめられるんですねぇ。しくしく。」
「だいじょーぶ?」
「おい!こら!卑怯だぞ!」
あーあ、また始まった。
嘘泣きは私は無視する主義だからな。それか、いらついた時には少し。
「これはお前…じゃなくて、その人が悪いな。うん。」
「うーん、まあそうなるよね。うんうん!」
「有ちゃんってみんなから人気あるんだね〜。」
「…もうやめろ。」
そのあと、私はかなり質問攻めされた。あー、答えるだけでも嫌になる。…でもまぁ、いいか。
そう自然に感じ、ふっと笑みを漏らした…
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「安藤さん、あの人ってチョコレートどれぐらいもらっていたんですか?」
「かなりですよ。いつもの姿でももう部屋が埋まるほどなのに、喫茶店の時からもうあふれ出すほど!もう、いやな顔をしてますたよ。はは。しかも、全部手紙付き。」
「あの人、甘いもの嫌いでしたよね。」
「そうですよ。あ〜、望雅さんにあげればよかったのに、”せっかくもらったものだから食べないと失礼だ”って言って、頑張って完食したんですよ。で、そのあと、”来年は皆に手伝ってもらう。その半分は瑠璃さん達に贈る“って言ったんですよ。」
「はは。可哀そうですね。」
「本当そう思いましたよ。で、お返しは全員分作って宅急便で!」
「大変ですね〜。」
「そうでしょ?あの人、本当そのあとぐったりしましたから。」
「そろそろ、調査に戻りましょうか。」
「そうですね。」
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私と朝日はミナモタウンにテレポートで戻ることとなった。
「気をつけてな!」
「はい。」
「お土産頼みますよ?」
「さあな。」
「OK〜!」
「体にはお気をつけて。」
「ありがとうございます。」
「また遊びに来てね!これる時は行くから!うんうん!」
「あぁ。」
「楽しみにしてるよ!」
「らっくん、また会いたいな!」
「また会える。」
「すみれさん!色々とありがとうな!次に会った時はもっと強くなってるからな!」
「はい。その時はまた。」
「こちらもですよ?このままでは気が沈みませんからねぇ。」
「はいはい。」
「なんのことだ?…まあいいか。すみれさま、次は私とバトルをお願いします。」
「わかりました。」
そんな風に瑠璃さん達に見送られながら私と朝日はミナモタウンに戻った。
…今回、こうして会えたのも何かが私たちを鎖のように引き合わせたのかもしれない…
…ああして、にぎやかに笑ったり、怒ったり…大勢でやったのは久しぶりかもしれない…いや、久しぶりだ。
…お土産、全員分買っていくか…まあ、それぞれ違うもので。
…スッキリしたな…もう自分の悩みなんてちっぽけに思えて、逆に楽しさや感情がこんなにも大きいなんて…久しぶりだった。
…また会いたいな…
そう、私は名残惜しくなった。でも…また会えるから…その日を楽しみにしてるんだ…
2011.4.13 20:43:03 公開
2011.4.14 22:40:17 修正
■ コメント (5)
※ 色の付いたコメントは、作者自身によるものです。
11.4.13 23:04 - 窮爽 (monoraru) |
こんばんは〜 ついにコラボ終わってしまいましたね・・・ 私も名残惜しいです(><。)。。 チョコ・・・いいですねぇ♪ぜひ私にも宅配でいいから分けてくださいっっ((ぉぃ; それにしても、その写真とは何なのでしょうか。 すみれがパスワードを解こうとしている時に、もし慧瑠が隣に居たら・・・ 慧瑠「絶対に見てやるぅぅぅ!!((ゴキッ(携帯壊」 という感じになりそうですな((それはない それでは続き頑張ってください!!! 11.4.13 22:58 - papiko (papiko) |
そよかぜさんへ こちらこそ、コラボのお誘いありがとうございました!またコラボできてうれしいです! 有氷「ありがとうございます。でも、そよかぜさんたたいちゃいけないのでは?」 そうそう!そうだよ?瑠璃?いやー、ね?有ちゃ―(銃向けられ 有氷「お前は言うな。」 朝日「そうそう。」 朝日まで!?もう悲しい限りです― 有氷「お前はまねをするな。吐き気がする。」 じゃあ、やめるよ…(ショボーン… キャラ達も楽しく、名残惜しい様子でした!今回は、 一同『ありがとうございました!』 これからもお互い、頑張りましょう!それでは! 11.4.13 20:58 - 窮爽 (monoraru) |
風鈴さんお疲れ様です!そしてありがとうございました! とても楽しかったです!!琉楕・・お前はなんだかな望雅にいじられっぱなしで。瑠璃も・・そして有ちゃ((殴 瑠璃「おいとりあえずそよかぜはうまい具合にたたいとくから安心してくれ!」 ひどいですよ・・しくしく 琉楕「望雅が増えた・・・」 うるしゃい!?望雅で結構!!こちらも名残惜しいご様子ですが本当にありがとうございました! 11.4.13 20:51 - harumi (34sykm) |
そよかぜさんとのコラボです!これで、コラボは終了となります! 有氷「楽しかったな。」 朝日「そうだね!また会いたいな!」 そうだねぇ〜。 それでは!そよかぜさん、ありがとうございました! 11.4.13 20:44 - 窮爽 (monoraru) |
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ホント、名残惜しいです…(シュン…
有氷「もういっそ全部送りましょうか?」
いやいや!半分でいから!半分で!
その写真は喫茶t−(殴られ
有氷「慧瑠さん、他の方のは見ないように。…携帯壊れたら望雅、怒るな。」
朝日「怒るね〜。殺られるんじゃない?」
怖いこと言うな…
コメありがとうございました!それでは!