友へ・・・
喜び
著 : siki64
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その日、松本の町は喜びに包まれた。この作戦に参加した自衛隊、米軍ともに死傷者11名、敵の死傷者は1000にも上ると言われている。やはり空爆と1カ月前からの偵察、迫撃砲による攻撃などが勝利につながったと思われる。
大通りには戦車や兵士が笑顔で行進し周りには後方支援にあたっていた部隊が声を上げて喜んでいた。一方、一たちは駐屯地にいた。死体の片付けをしていた。大体整理も終わり遠くでディグダやダグトリオたちが掘った穴に死体を入れ埋めていた。ここにはたくさんのポケモンがいた。大体が戦闘目的で使われていて言う事聞かせるのが大変だった。ボーマンダが暴れたときには大変だった。誰かの手持ちだったらしく死体を見た瞬間怒り暴れだした。射殺しろととある小隊長(約40から60名を率いる部隊長)が言ったが眠り粉などで何とか止められた。戦闘を目的としない者もいた。一たちがポケモンたちの相手をしていた。
「しっかしなんでこんなに戦闘向きじゃないポケモンがいるんですかねー。」
少し太り気味で肩から無反動砲を提げていた秋本がミズゴロウを抱いて言った。
「ここで育てて前線に送るんだろう。だからこんなにいるんだ」
一は言った。ここにはポッポやココドラ、フシギダネなどといったポケモンがいた。一の率いる第2師団の第60分隊になぜかポケモンたちが寄ってくる。よく分からないがおそらく人相が良いからであろう。パク曹長には炎ポケモンは近寄せないように太刀川がしている。まあ、全員優しいからいいとしよう。
「じゅ・・・准尉〜・・・・」
「ん?どうした、たちか・・・うわ!」
炎ポケモンに太刀川が囲まれていた。今は夏、長野でも30度は越える。何もしてなくても汗が出るのに・・・これはやばい。
「ヘルプミ〜〜・・・・」
「やばい!誰か手伝え!」
一や永田、菱山、山尾、本田は駆け寄りヒノアラシやブースターなどをどけた。相手がいなくなったポケモンは他のところへ行った。パクの所へ行こうとしたヒノアラシがいたが吉田が止めた。
このどたばたしている彼らに一人の男が近付いた。
「よお、あまり物分隊さんよ。」
全員が静まり返った、
「何のようだ、若僧。」
一の部下でAK47突破銃を担いだ小野寺が言った。
「いや・・あまり物部隊がどの位生き延びたか身に来ただけだ。」
「全員います。中村2尉殿。」
さっきまで黙っていた一が口を出した。
「ほお〜たいしたもんだ。俺の部隊は全滅したのにな・・・、隠れていたんじゃないのか?」
小野寺が手を出しそうになったが一が止めた。
「話は聞いています。違うルートを通ってアメリカ兵に誤射された。なぜ違うルートを通ったんですか。」
「んな、いちいち従っているかよ、まあその後アメ兵3人射殺したけどな。」
その言葉を聴いた全員が立ち上がった。驚いた顔や怒りの表情をしたものもいた。パクや小野寺は銃剣に手をかけていた。今にも切りかかりそうだった。
「まあいい、しばらく休みだ、ヘマしないでしっかり休めよ。」
くるっと回ると中村は帰っていった。
「本当にいつ見ても嫌なやつっすね。」
小野寺は一に話した。
「ああ・・・・」
なぜこんなに仲が悪いのか、それは三ヶ月前までさかのぼる。
2011.12.31 13:22:13 公開
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