友へ・・・
退却
著 : siki64
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5分前、奇妙な無線が入った。
総員、退却せよ!従わないものは祖国に背を向けた裏切り者だ!
「ありえない・・・」
思わず竹内はそう呟いた。たとえ灰になろうと一片の肉片になろうと戦い続けろ・・・そう教わったのだ。
「どうします竹内大佐!」
横田が不意に話しかけたので少し戸惑った。
「ああ・・・敵の作戦かもしれない。もう少しまとう・・」
そう言った時だった
「前線で戦っている兵士諸君、私だ、山口だ」
「山口将軍様・・・」
無線に入ってきたのはあの山口京助の声だった。
「我が祖国のために戦っている諸君にはいつも感謝する、しかしこれ以上犠牲を出すわけには行かない。いったん退却し調子に乗ってきた北の鬼畜どもを倒し、美しい国を取り戻そう・・・私からは以上だ。諸君が無事帰還することを願う。」
無線がきれ司令室に沈黙がはしった。
「どうします・・・大佐!・・・・」
「・・・退却だ・・退却するぞ!全部隊に無線をつなげ、急げ!」
こうして南日本の退却が始まった。
荷物をまとめた隊員が白旗を掲げたトラックに乗り込んだ。
横田は竹内の付き添いで幹部が乗るようなっジープ(北朝鮮製)に乗ることが出来た。
背嚢を背負って乗りこんだがなぜか竹内は肩掛けのバック(雑嚢)しかなかった。
「大佐、他に荷物は?」
そう聞くと
「私はこれだけ」
そう言った。
砲撃が止みすっかり廃墟となった松本の市街地を74式戦車が爆走していた。
戦車にはパクや永田、一の姿があった。
しばらくするとパクが目覚めた。
「た・・ち・・たちか・・わ・・」
「准尉!曹長が目ざめました。」
永田の言葉を聞き近くによって行った。特に以上は無いそうだ。ホッと一息つくとまた何か来た。
前方から敵車両が来た。若い砲手が慌てて折り曲げ銃床(ストック)の89式小銃を取り出し構えたが戦車長がそれをとめた。白旗が掲げてあった。敵もAK47突破銃を下ろした。
両者警戒しながら通りすぎた。そのとき、一は見た。彼女がいた、ジープに乗り大佐の階級をつけていた。
通り過ぎたあと一はため息をついた。
「そう言えば太刀川はどこに?」
思い出した!、慌てていて太刀川置いてきちまった。永田の言葉にまたため息をついた。
そのあとすぐ駐屯地に付いた、入り口に千葉をはじめ、一の部下たちがいた。
「敵は!」
そう聞くと少し前車に乗ってどっかいってしまったと千葉が行った。駐屯地はものけのからだそうだ。
「あれ?太刀川は。」
眼鏡をかけた菱山がそう聞いた。
「ああ・・・じつはそのー・・・」
そのとき後ろから金属の音がした。見ると太刀川がリムが曲がりゴムが無くサドルも無い自転車をこいできた。足でブレーキをかけ一の前に止まった。かなりの起こり顔だった。
「あ・・い・・いやーそのあの時は慌てていただろ。だからーその・・・」
一がパニック状態になっていると太刀川は無線機を突きつけ腕時計を指差した。
そうだ無線!!
一は苦笑いした。他の仲間も笑った。
11時45分、松本を奪還できた。
2011.12.28 15:21:26 公開
■ コメント (2)
※ 色の付いたコメントは、作者自身によるものです。
11.12.31 10:32 - siki64 (shimi18) |
どうも、先日コメントを書かせていただいた、糠る海ルミです。 今回まで音沙汰がなかった言い訳をしますと、前回のコメントで、生意気にもアドバイスをしたいとほざいておきながら、全くどこをアドバイスしていいやら分からなかった(言い方を変えればつまりそれだけsiki64さんの作品の完成度が高いのです)ため、しばらく様子を見させていただきました。 とりあえず個人的に気になった点について色々と挙げさせていただきます。無礼な点があるかもしれませんが、どうか、ご了承ください。 まず、登場人物の人数に関して少し気になりました。率直に言ってしまいますと、少し多めではないかなと。これに関しては僕も他人の事は言えないのですが。 あまり登場人物が多いと、読み手側は混乱してしまいます。もう少し何人かに絞っていただけると、読む方も理解しやすいのではなかと思いました。とは言えsiki64さんが魂を込めて作り上げたキャラクター達である事は理解しているつもりです。今更作り出した登場人物を削れとは言えません。 これを回避するにはどうしたらいいのかと言いますと、各登場人物の個性を前面に押し出すことでしょうか。(理解力の低い稚拙な)僕が読んだ感じでは、現在何が起きているかはなんとなく理解できているのですが、どの人物が誰なのか、整理ができていない状況にあります。誰が敵で誰が味方なのかなどが、少し曖昧になっているような気がします。ですから、もっと登場人物の性格や考え方などを前面に出して、読者に分かりやすいキャラクター作りをしていただけると、ありがたいかと思います。 また、これは個人的な好みの問題なので、戯言として聞き流していただいてもかまわないのですが、せっかくのポケモンノベルなのでもっと積極的にポケモンを話に絡ませていけると、ポケモンノベルとして面白い作品になっていくのではないかと、個人的には思いました。 とりあえず、今僕ができるアドバイスというか注文というかはこれくらいです。果たしてsiki64さんのお役にたてているかどうか。ただのお節介だったかもしれません。 とにかく、これから先の展開に期待してお待ちしております。 では、失礼します。 11.12.30 22:04 - 不明(削除済) (green04) |
早速コメントありがとうございます。
先日もコメントを頂き、今回もアドバイスや温かいお言葉を頂きありがたく思っています。
さて、アドバイスにもあった登場人物のことなんですが、確かに少し多いです。分隊はだいたい10人以下で出来ているのですが、あれこれ考えていくうちに12人になってしまいさらに敵の人物まで考えてしまいました。
人物の特徴などは話の中に書いていきます。
ポケモンのことですが、自分でもあんまり出せていないと思っていました。今まで戦闘中の場面ばっかりだったので少ししかポケモンを登場できなかったのでこれからどんどん出していきたいと思います。
これからも続けていくのでアドバイスなど宜しくお願いします。