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友へ・・・

著編者 : siki64

奪還4

著 : siki64

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 一と永田が到着したのが駐屯地前の建物を出てから約10分後だった。細い路地裏から様子を窺っていたがひどい様子だった。
 センターの前にはリザードンが横たわっていて動く様子はなかった、センターの二階の割れたガラス窓から叫び声と銃声が聞こえた、義勇軍のほうも弾切れになる者が出ており背嚢(バック)の中に入れてある銃弾を一発一発、空になった弾倉につめていた。
一はその様子を窺いそのあと自分の残弾を確認した、胸ポケットに入っている予備弾五発をあわせても十二発。
「・・・・少し撃ちすぎたな。」そう呟いた。
予備弾を八九式小銃の弾倉に入れ永田にセンターの入り口まで走るように言った。永田は頷くと一は発煙手榴弾を取り出しピンを抜き放り投げた。たちまち煙がたちこみ銃声が止んだ、一と永田は一目散に煙の中を走りポケモンセンターの中に入り七年間動くことの無かったエスカレーターを駆け上がりパクたちの所へ駆け寄った。
「太刀川、パク!」
「分隊長!」
パクを押さえる事で精一杯の太刀川の顔に笑顔が見えた。
一と永田はパクに駆け寄り押さえつけた、リザードンがいたので二人ともすぐ分かった、パクのトラウマだと。
永田が赤十字の入ったバックから精神安定剤を取り出しパクに打つとさっきまで暴れていたパクがピタッととまり落ち着いた。
「早く行こう、時間が無い。」
そう一が言うと太刀川と永田はパクに肩を貸して立ち上がろうとしたそのとき爆発音が聞こえた。外を見るとロケットランチャーのRPG7が見えた。一は八九式を構えると単発で射撃を開始した、倒れこんでいた太刀川もイサカ散弾銃で援護したがあまり弾が残っておらずすぐに弾切れになった。一もついに弾が切れた、敵がRPG7を構えるのが見えた。
やばい
一がそう思ったときだった。轟音とともにRPG7を構えていた敵が消えた。横を見ると74式戦車が見えた。戦車が現れたとたん敵は逃げ出した。
ほっと一息つくと無線が入った。
味方からかと思い電話の受話器のような無線のマイクをとるとそこからは敵の無線の内容が聞こえた
「各部隊に告ぐ、直ちに戦闘をやめデットラインまで撤退せよ。繰り返す、直ちに撤退せよ。従わないものは裏切り者になる。」
デットライン、琵琶湖あたりにありここを越えられると敗戦目前と呼ばれるラインである。
なぜそこまで下がるのか、太刀川は不思議だった。一に聞こうと思い声をかけようとしたが
一の姿が見当たらない、パク曹長や永田陸士長もいない・・・・。下を見ると戦車に一たちが駆け寄り戦車に乗っていってしまった。
「・・・・・ってちょっとー!?准尉ー!おーい!!」
置いてきぼりにされた太刀川はそう叫んだが戦車の轟音によってかき消されてしまった。

「何でそんなにあせるんだい?」
そう40代後半の戦車長かきいた。
「嫌な予感がするんです。」
「嫌な予感?」
さっきの無線の声、女性の声だったがあいつだ、あいつがここにいる。
一の過去の思い出の中にある忘れもしない出来事、あれだけは忘れられないあの思い出。
戦車長はためいきをついて駐屯地を目指した。

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2011.12.24  13:11:00    公開


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