友へ・・・
奪還3
著 : siki64
ご覧になるには、最新版の「Adobe Flash Player」が必要です。 また、JavaScriptを有効にしてください。
松本駐屯地正面入り口前、その近くにある三階建ての建物にパクと太刀川を除く全員がいた。道を挟んだ隣のビルには秋本と吉田がM2カールグズダフ、通称カール君の発射準備をしていた。現在時刻11時8分、あと52分後にまた攻撃が行われる。早く攻撃して基地を奪還したいところだが肝心の2人がいない、奪還しても無線で連絡が取れないと意味が無いしパク曹長が持ってる爆薬が無いと敵戦車の破壊が出来ない。
「あの2人抜きでやりますか准尉?」
ドラグノフ狙撃銃のスコープを除きながら宮下が言った。
「いや、全員そろっての作戦だ。一様永田のムクホークを偵察に出してある。半までまとう。」
一はそう言ったがもしあの2人に何かあってどうやって作戦をやり本部に報告するのか入り口にカバルドンの砂を砂袋に入れて積んでいる義勇軍を見ながら考えていたていた。
そのとき永田のムクホークが帰ってきた。翼を振りながら何かを必死に伝えようとしてる姿はどうやら二人を見つけたことをを伝えようとしているようだ。
「みつけたのか!」
一がそう聞くとムクホークはうなずいた。
「どこいた!?」
地図を広げてそういうとムクホークはくちばしであるところを指した。松本のポケモンセンター、ちょうど2人が通るルートだった。
「よしわかった。永田、ついて来い、助けに行くぞ」
「は、はい」
慌ててムクホークをしまい赤十字の入ったバッグを抱えながら階段を駆け下りる一のあとを追った。
「えっちょ・・・准尉、俺たちはどうすりゃいいんすか!?」
階段付近にいた千葉が聞くと
「ヒトヒトサンマル(11時30分)までに帰らなかったらお前を中心に作戦をしろ!」
そういい残し一はポケモンセンターに向かった。
「そんな〜ひで〜よ〜」
そう千葉がぼやいた。
ポケモンセンターにパクと太刀川は立てこもった。敵の数が多すぎる、ざっと見て40名。
最初は太刀川ぐらいの年の男女2人だけだったが銃声を聞きつけて駆けつけたほかのやつらが来たせいでばったり敵と出くわしただけでも面倒なことがさらに面倒になった。
おまけにもうすぐタマ切れになる、三十発入るK2自動小銃のマガジン(銃弾を入れる金属製の箱のような物)があと3個、太刀川の散弾銃、イサカM37もあと15発と言ったところだ。
「太刀川、お前は行け」
さすがにもうだめだ、そう思ったパクはせめて太刀川だけでも助けたい。そうおもっていたが太刀川は
「いやですよ!パク曹長置いて俺だけいくなんて出来ませんよ!」
そういった
「しかし、お前は15だろ。まだ先があるし親だって悲しむぞ。」
「ここにいること自体、先はありませんよ。それに、俺が死んでも悲しむ親なんかいませんよ!」
そう言うと再びイサカを打ち始めた。
「・・・勝手にしろ・・・・」
そうパクはいいまた射撃にうつろうとしたとき目の前に赤いドラゴンが現れた、
リザードンだ。
そのときパクはまた思い出した。
多い尽くす火、人々の悲鳴、叫び声、燃える山、もがき苦しむ人ポケモン、黒くこげた死体、その上を飛ぶリザードン・・・・
パクの脳裏に次々とうかぶ思い出、それが苦しみ、悲しみ、怒り、となった。
「パク曹長・・・・・?」
パクは口をぱくぱくしていた。そして急に立ち上がり叫び始めた。そして、銃を乱射し始めた。
「パク曹長!」
太刀川はパクを抑え始めた、リザードンは弾が当たり下に落ちていったのにパクは撃ち続けていた。
「パク曹長!パク曹長!」
ハングル語で呼びかけてもパクは叫び続けた。
銃声と虚しい叫び声が悲しく響きわたった。
2011.12.11 18:39:55 公開
2011.12.11 20:17:43 修正
■ コメント (0)
コメントは、まだありません。