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友へ・・・

著編者 : siki64

月夜(30分前)

著 : siki64

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 パク達がどうしてこのような状況になったか、時を戻して30分前。

警備を終え市街地を抜けたパク達、少し街から外れるとあたり一面畑だった。外灯も無く、あるのは取り残された家屋だけだった。市街地の方でも高いビルなどは取り壊され松本城が大きく感じるほどだった。
 あぜ道を通っていると千葉がしゃべりだした。
「あーあ、俺も一国一城の主になりてーなー。」
「お前は足軽どまりだろ。」
即座に本田が突っ込みを入れる
「何だと、上官に口出しするきかこのチビ!」
「いいだろ同い年なんだから、てかチビ言うな」
「じゃあそばかすでいいか?」
「よくねーよ。俺の気にしてることあだ何するなよ!」
「身長163pで太刀川よりちいせーくせに。」
「太刀川がでか過ぎるからだよ。」
「ちょっ、俺を話しに出さないでくださいよ。」
 太刀川も話に巻き込まれだんだんややこしくなっていく、自分の背後で起こっていることにくわえタバコのパクがため息を付く。
「大変ですねパク曹長も。」
パクに菱山が話しかける
「ああ・・・・・まあ仲がいいから良いんじゃないか?」
「そうですね」
笑いながら菱山は答えた。パクも少し微笑んだ。
「韓国軍にいた時、演習中、笑っただけで殴られたな・・・・」
 続きを言いかけようとした時、急にパクが足を止めた。
菱山もつられるように足を止めた、騒がしく言い争っていた3人も足を止めた。
「パク曹長・・・・・?」
太刀川が聞いたが何も反応しない。
 
 何かこっちに向かっている、パクはそう感じ取った。
 
辺りを静に見回した、何もいない

そう思った次の瞬間何かが上空を飛び去った、本の一瞬のことだった。

 見上げると一匹のエアームドが飛び去っていった
(何だエアームドか)
そう安心したのもつかの間
「パク曹長!千葉二曹と本田一士が居ません!」
「えっ!?・・・・・・・・」
菱山の言葉にもしやと思いさっきのエアームドを再度見た、よく見ると人影が二つ見えた。
「あれか!・・・まったく世話が焼けるよまったく。」
そう言うとパクはエアームドを追っかけていった。
「パク曹長、待ってください!」
「パク曹長、本部に連絡しないで良いんですか?」
そう言いながら菱山と太刀川は付いていった。

さっきの場所から2キロ離れたところにある雑木林にエアームドが降り立った、そしてすぐに飛び立って行ってしまった。どうやらあの林の中に2人を置いてきたようだ。
「よし、行くぞ」
「あのー曹長?ちょっと・・・・・」
太刀川が尋ねた
「なんだ?」
「准尉に連絡しないで良いんですか?」
「・・・・・・本部で良いからしとけ、後から来い。」
 そう言い太刀川を置いて林の中に入った。
時間がかかると思っていたがはいって約20秒ほどで2人を見つけた
どこに居たというと木の上にモズのはやにえの如く木の枝に吊るされていた。あまりにも早く見つかったのと情けない2人を見てパクは呆然としていた。
「パク曹長!早く助けてくださーい」
「あー分かった分かった、いまいく・・・」
荷物を降ろし、パクが一歩踏み出そうとしたとき菱山が叫んだ
「曹長!足元足元!」
だがもう遅い、右足で地雷を踏んでしまった。
驚き、菱山が後ろえ走り出した、石につまずき扱けてしまった。そのとき彼にとっては大切な眼鏡がどこかに飛んでいってしまった。
「パク曹長、すみません遅れまし・・・・・・どうしたんですか?」
後から来た太刀川が思わず尋ねてしまった。
「太刀川!そこにある俺の銃剣で地雷を解除してくれ。」
「え!・・・やったことないっすよ」
「良いから早く、足元注意しろよ!」
「・・・・・・・・・・もういや・・・・・・・」
 
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2012.3.24  15:39:28    公開


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