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…そーいや、観覧車ってどんなんだろうな。乗ってみると。

「おや？何観覧車見てるんですかねぇ？ははは。」
「別に見てねェし。」

イルカに言われ俺はそっぽを向く。
すると―

「あ、ショウさん。久しぶりですね。どうしたんです？」
「あぁ。見合いからジムのバリヤードのテレポートで逃げてきた。」
「相変わらずの女性嫌いですねぇ？」

そこに現れたのはショウと呼ばれた男。２人とは会っているようだ。

「あぁ、紹介しますねぇ？この方はキンセツシティのジムリーダー。ショウさんで通称ショウちゃんなんですよねぇ。金持ちでいつもお見合いをされるんですよ？でも、女性嫌いでいつも毒舌ばっかり言うんですがねぇ。」
「ショウちゃん言うな！」

イルカはからかう様にして言う。…気の毒だ。同情できる。

「で、こっちが想現真さんです。通称想ちゃん又は想ルンさんです。」
「どっちでもない。」

安藤もからかう様にして言う。…こいつ等…絶対Ｓだ…

「あ、人増えた。」
「あ……」

そこに夕涼みに行っていたすみれが帰ってくる。すると、ショウは顔を真っ赤にして口をパクパクさせた。…こいつ…まさか…

「ショウちゃん？やっぱりあれなんですねぇ？今だに？」
「う…五月蝿い！分かってる！」

イルカはからかう。ショウはそっぽを向きながら涙目で言う。
…あー、そういえばすみれって結婚してたな。

「あーそうだ。２人で観覧車に乗っては？」
「は？」

安藤はそんな提案をする。ショウは間抜けな声を出す。
…てか、マジか。

…と思った俺が馬鹿だった。

「それでは楽しんでくださいねぇ？」
「てか、何で俺が一緒に乗るんだ！？」
「２人乗りですから。」
「それだけか！？」
「まぁ…」

２人ってそういう意味か…観覧車に押し込められた俺とショウは黙って目をそらしている。
…俺さ、こいつ自体に興味がないんだが……少し、からかうか。

「…お前、糠喜びしただろ。」
「は！？絶対してない。」
「いーや、したね。」
「絶対してない！」

こいつ…マジでジムリーダーか…！？マジで面白い…
そう思うほど、こいつの返しは面白かった。窓側で爆笑していた俺はふと外を見る。
……高いな。
これが俺の第一感想だった。…観覧車、なめたら駄目だな。
…結構酔うぞ。風吹いたら。景色はきれいだが。

「…酔いそうになってるな。」
「…気のせいだ。」
「ほらほら。」
「や、辞めろ！吐き気がする！」

こいつは仕返しのつもりだろう。…俺、からかうの向いてないな。うん。
そんなこんなで俺達は観覧車を下りる。

「どうでしたかねぇ？」
「…こいつがウザい。」
「…お前が言い出したんだろうが。」
「あ、ショウさんそろそろ帰らないでいいんですか？」
「…そうだな。いい加減うるさいからな。ジムの奴等。」

安藤の言葉にショウは納得し、迎えに着たバリヤードのテレポートで帰っていった。
その後、俺達は眠りに着いた。


…景色はなかなかだったが、酔う。…酔い止め持っていかないとだめだな…これは。