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翌日―
俺は朝早く起こされ、早速特訓を始めていた。

「想ちゃん、警告ですけどすみれさん、大鬼コーチですからお気をつけて。」
「問題ない。イルカはどうなんだ。…ちゃんづけするなよ？」
「さぁ…」

安藤はそう警告してきた。イルカについては知らないという。
特訓と言ってもそんな大げさじゃないだろう。

…と思ってた俺が馬鹿だった。

　　　　　　　　　　　　　　〜一時間後〜

「ゼェ…ゼェ…」
「もう疲れたんですかねぇ？」
「まだ一時間しかたってない。」

…なぁ、特訓だよな？
…確かにポケモンたちが前よりは強くなっているのが分かる。…俺さ、何で疲れてるんだろうな。後、ポケモンたちもすごい疲れてる。
というより、一時間しかじゃない。一時間もだ。

　　　　　　　　　　　　　〜さらに一時間後〜

「……」
「これぐらいにしておきましょうかねぇ？」
「異議なし。」

…終わった…
俺さ、はじめて三途の川見たんだが……なんかな、川の向こうに花畑があって、そこに白い奴等が居るんだよな。で、「おいでおいで」って招いてくるんだよな…

「ね。」
「…ね。…じゃねえ…」

安藤は何食わぬ顔で言う。俺とポケモンたちはしゃべる気力もなくなっていた。
その後、朝食を取り、ポケモンセンターを出発した。…その時。

「やっべぇ！急がねぇと！」

俺たちの前を幻想の奴が走っていく。…なんだ？
走っていったのは夢の跡地の方向。

「…行ってみましょうか。」
「そうですね。」
「想ちゃんも来るのですよ？」
「分かったよ…」

すみれが言い出し、２人が納得する。ルイに言われ、俺は答えた。
…暫く、この２人がトラウマになりそうだ…


夢の跡地―
俺たちは物陰に隠れた。そこには幻影の奴等が居たから。
下っ端の中のまとめ役が言う。

「では、今からサンヨウシティに向かう！」
「おーーー！！」

まとめ役が言うと、後の奴等も声を上げる。

「…仕事やりますか。」
「そうですね。」

は？すみれが言うと、安藤も答える。

「ゲンガー、催眠術。」

すみれはゲンガーを繰り出すと、催眠術を指示した。
ゲンガーはそこから催眠術をかける。
すると、その催眠術は広がり、そいつ等は眠ってしまった。
・・・確か催眠術は１体にしか効かないはずだよな…？

「なにボーっとしてるんですかねぇ？縛りに行きますよ？」

ルイは奴等のほうから行ってくる。２人もいつの間にか向こうに居た。
いつ行ったんだ…
俺はそう疑問に感じながらも縛るのを手伝う。
その後、そいつ等は警察に連行されていった。


…俺、どっちなんだろうな。幻影派なのか、こいつ等のように守るのか…
…縛られないさ。俺は。…でも、どっち側でもないっていう選択肢はない。
…俺はどっちなんだ…？