ポケモンノベル

ポケモンノベル >> 小説を読む

dummy

闇夜に届く声

著編者 : 窮爽

第五夜 集う神社

著 : 窮爽

ご覧になるには、最新版の「Adobe Flash Player」が必要です。 また、JavaScriptを有効にしてください。

「ねー、今日は何処に行くのよ?」
「何処って言われても…」

翌朝―
早速利明は場所を聞いて来た。私はそう言ったっきり、黙りこむ。
…だって、そんなに行く所もないし…

「ライトルタウンなんかはどうですかねぇ」

そルイは突然呟き、紅茶を口にした。
ライトルタウンって大都会だったよね…あー…でも、行った事無いんだよなぁ…

「遠いじゃない」
「ルッちゃん、この神社には安藤さんは毎日来るんですかねぇ?」
「うーん…毎朝来てるけど…たまに来ない時もある」

利明の言葉に耳を貸さず、私に尋ねて来た。
…って、何で?

「僕の知り合いですみれさん…という方がいましてねぇ?その人、テレポート使えるポケモン持ってるんですねぇ。で、安藤さんはその方と前までは共に仕事していましたからねぇ。そのポケモン貸してもらう様に頼めばいい話だと思うんですねぇ。暫くの間貸してください…的な?」
「はぁ!?私、そんなに安藤さんと親しくないし、ってか話した事無いし!?」

ルイの提案に私は反発した。無理無理無理無理!!
そんなテンションで否定し続けている所にゲンガーが何げない顔で壁から出て来た。

「ケケッ!おはよーさん?なんだかすっげぇキレてたみたいだけどなぁ?変なあだ名でもつけられたか?ケケッ!」
「つけられたけど、それでもないの」
「いや?単に提案をしただけなんですがねぇ?」

ゲンガーは面白おかしそうに言った。…気楽でいいよね…
私はゲンガーに事情を話した。ゲンガーはまたもや面白おかしそうに笑う。

「ケケッ!まー、安藤は人が良いからなぁ。問題と思うんですがねぇ?」
「勝手に口調をまねされても困るんですがねぇ。…影猫が」

ルイは最後にボソリと呟くように言った。…怖っ!?絶対呪われる…

「ケケッ!まー、その方法だけじゃ無くて俺がすみれに頼んできてやってもいいんだけどな!面白そうだし?…ま、フーディンが来るまでは戻れねぇし、明日になるだろうけどな!」
「えー…それじゃあ、今日はどうすんのよ」

ゲンガーの発言に利明は低いテンションで言った。…確かに…
でもなー…だからと言って、いきなり初対面の安藤さんに『すみれさんに頼んでくださーい☆』…なーんて言うのも何だかなぁ…

「ケケッ!それか、俺が安藤に頼むって言う手もあるけどな。『すみれに電話かけて頼め』ってな?」
「ホントに!?」

ゲンガーの言葉に私は身を乗り出して言った。それだと凄く助かるんだけど!!

「ケケッ!じゃー、俺は鳥居で待ち伏せでもするかな☆」

ゲンガーは勝手にそう言って鳥居の方に行ってしまった。…様子見に行こうかな…
私は鳥居が見える木の幹の後ろに隠れた。

「僕から見るとストーカーに見えてくるんだけどねぇ?」
「ストーカーじゃないし。というか口調変わって無くない?」
「訳が分からない…」

私はルイの口調を指摘した。利明はボソッとつぶやく。
…ホント、訳が分からない…
そうこうしていると安藤さんがやってきた。

「ケケッ!ひっさしぶりだな〜!」
「あ、ゲンガーじゃないか。まさか、また抜け出して来たのか?」

ゲンガーは目の前に現れて親しそうに話した。安藤さんは苦笑しながら言う。
…?いつもは敬語で話している様な…

「あぁ、安藤さんはポケモン相手や人によってはタメ語になるからねぇ?」
「ふーん…」

ルイの説明に私は頷く。
2人は順調に会話を進めていた。

「え?すみれさんのフーディンを?」
「ケケッ!そうなんだよなぁ。今すぐに借りないといけない用事があってよぉ。しかも、暫くの間!フーディン個ねぇと俺もどれねぇしな?だからよぉ、頼むぜ。安藤さんよぉ?」

ゲンガーはニヤニヤ笑いながら安藤さんの肩に手をポンッと置いて言った。
…それ、チンピラにしか見えないから。絡んでるようにしか見えないから。

「まぁ、そう言う事なら別にいいけど。内容はお前が説明しろよ?」
「ケケッ!やっぱそうなるかぁ。ま、いーけどよ?」

安藤さんは言いながらライブキャスターに番号を慣れた手つきで打って行く。
…大丈夫かな…
私は緊張を抑えながら見守っていた。そして―

『はい。もしもし』
「もしもし。安藤です。…そっちにゲンガーいませんよね?」

ライブキャスターから落ち着いた女の人の声が聞こえてきた。
安藤さんはいつものように敬語で話している。

「ケケッ!突然で悪ぃが、フーディン送ってくれよ?今すぐ!そして、暫く貸せ!色々と事情があってよぉ?」
『……何で?』

やっぱ聞かれたー…
嫌な予感が現実になり、私はガクッと力が抜けた。

「ケケッ!ま、まぁ…人助けってやつさぁ!もー、そんな事は良いから頼むって!」
『…別にいいけど。…で、ゲンガーはどうするの』
「ケケッ!俺も暫くここに居るぜぇ?」

女の人の質問にゲンガーはニカニカ笑いながら答えた。
女の人のため息が聞こえてくる。

『…じゃ、送るから。』
「ケケッ!ご機嫌斜めかぁ?」

女の人は小さく呟く。ゲンガーの言葉に『あんたのせいじゃん』という。
確かに。

「忙しい所失礼しました。それでは」

安藤さんはそう言って電源を切った。…ふぅ…
その後、フーディンはテレポートでやってきた。安藤さんはお父さんと話した後、去って行った。
私達は一度、私の部屋に集まった―

             

⇒ 書き表示にする

2011.7.12  21:01:00    公開


■  コメント (2)

※ 色の付いたコメントは、作者自身によるものです。

そよかぜさんへ
影猫ですよww
ゲンガー「ケケッ!そうですかねぇ?」
ルイ「ちょっと口が過ぎるんじゃないですかねぇ?影猫。黒猫ww確かにそうですねぇww」
お前笑いすぎだ(汗 ってか、ゲンガー。マネは辞めろww
フーディンはもうタクシーみたいにww
ゲンガー「ケケッ!便利だよなぁ?皆でどっか行こうぜ!ケケッ!」
フーディン「そんな期待されても困るのだが…」
まぁ、頼られてるって事だな^^
和菓子wwこれで機嫌が直るはずww
すみれ「…どうも(和菓子食べ」
ゲンガー「ケケッ!単純だよなぁ?」
確かにそれは言えてる(汗
2人ともおつだなww
安藤「いえいえ」
すみれ「そうですか?(和菓子食べ」
お前まだ食ってんのかよ!?
コメありがとうございました!それでは!

11.7.12  21:42  -  窮爽  (monoraru)

こんにちはwそよです!
影猫w確かに、ゲンガーってチェシャ猫のイメージが強かったり^^;ってかゲンガーさん!ルイさんの口調がw
鈍「影猫かぁ……じゃぁ影楼は、まんま黒猫だね☆」
影楼「五月蠅い。オレは黒猫じゃない!」
すみれさん……のフーディンさんはいろいろと便利なのですね?テレポートか……それなら遠い大都会にもひとっとびですね!
碼軌「大都会ですか……!!僕も一度でいいから行ってみたいです!」
那玖「憧れちゃうよねぇッ!神社からあまり出ないから、少し都会には憧れがあるんだよ……」
にしても、すみれさんのご機嫌は、直るのか?!
だっ誰か和菓子を!!
碼軌「はっはい、和菓子です!」((おいw
すみれさん、安藤さん、いろいろご苦労様です^^;
それではノシ

11.7.12  21:26  -  harumi  (34sykm)

コメントの投稿

現在、コメントは受け付けていません。


<< 前へ戻るもくじに戻る 次へ進む >>