ポケモンノベル

ポケモンノベル >> 小説を読む

dummy

未設定4419

著編者 : 風見鶏

オープニング 歯車はどれだ?

著 : 風見鶏

ご覧になるには、最新版の「Adobe Flash Player」が必要です。 また、JavaScriptを有効にしてください。

 【ミヤナギのこと。あるいは、偽者のこと】

 ミヤナギはとにかくめんどくさがりな奴だった。
 美容院に行けば、とりあえずかっこよくしてください、と言って無難な髪形を選んだし、服屋に行けば店員を捕まえて似合いそうな服装を選んでもらった。
 だからコガネシティのデパートに服のコーナーが出来たなんて聞いて、オニドリルのごとく飛んでいって店員の力も借りず黙々と品定めするのには特別な理由があるのだ。
 ミヤナギは黒と灰のシンプルな上下セットを手に取る。胸には赤字でRの文字。
「これだ。ぼくはこの服を着るために今日まで生きてきたんだ」
 周りに並んでいる服もなんだか普通の服とはちょっと違う。一般人の視点から見てみると、この手の服はかなり痛いものではないだろうか。だがミヤナギは、そんなこと欠片だって思っていない。
 黒と灰の上下を持って試着室を探す。下がっている案内板によると、突き当たりを左に曲がれば試着室らしい。案内板の真ん中には、堂々とコスプレコーナーと書かれてあった。
 試着室に入って着替えてみるとサイズはぴったりで、鏡に全身を写してみると生まれつきロケット団だったのではないかと思えるほど様になっている。ゴルバットでも出してれば完璧なロケットさんである。
 しかし、ミヤナギはあることに気づいたのだ。
 鏡に映っているRの文字が、なぜか逆にならず、そのままRなのである。
「おいおい、まじか……」
 もちろん普通のロケット団の制服だったならば、鏡に映せばRは反転してよく分からない文字になる。となれば、これは――。
「鏡文字か! すごい、コスプレイヤーの心理をよく分かってる!」
 とかなんとか。そんなことを思うのは世界広しと言えども、恐らくミヤナギくらいなものである。
 隣の試着室からは「なんだこれ、パチモンじゃねえか!」と、これが普通の人の反応だ。
 ミヤナギはロケット団になったまま試着室を出て、そのまま会計を済ませると、コスプレコーナーを後にする。エレベーターに乗る前、視線を感じて振り返ってみる。
 コスプレコーナー案内板が下がったその場所で。人間サイズのピクシーがいた。右手をちょいっと上げて手を振ってくる。顔だけはかわいらしい女の子。
 でもミヤナギは見なかったことにして、エレベーターに乗り込んだ。


【ケンタのこと。あるいは虫取り少年と丸メガネのこと】

 ケンタは朝っぱらから浮き足だっていた。そんなもの説明するまでもない。
 ここはコガネシティ。しかも今日は土曜日だ。北に行けば自然公園があって、そこでは週に三度のビッグイベントが行われている。麦わら帽子を被って虫アミ担げば準備万端。虫ポケモンがオレを待ってるぜ。
「ケンター! ちょっとおつかい頼まれてー!」
 階下から悪魔の叫び声が聞こえる。おいおいちょっと待て。本日朝から夜まで営業準備中、明日になるまで開店しません、お引取り願います状態の虫取り少年に向かって、そんな仕打ちはあんまりではないだろうか。もちろん聞こえない、聞こえない。
 脱出ミッション開始だ。忍び足で階段を降りる。居間があって、たぶんその奥には悪魔の根城――キッチンがある。たまに悪魔でさえも泣いて包丁を振り回すくらいの恐ろしい強敵がカサカサしていたりする、あの根城だ。
 ゆっくり足を動かして、あと一息で玄関。そんなところで一度振り返ってみる。
 エネコがいた。
 階段のすぐ下、飼いエネコのタマがものすんごい笑顔で首をかしげている。いや、普段からあんな顔だったような気もする。でもこの状況であの薄っすら細めたいやらしい目は、妨害しようとしているようにしか見えない。
 エネコのタマがものっそい忍び足でこっちに向かってくる。おい待てふざけるな。
 ミッション追加。エネコに捕まらずに脱出だ。慎重に、けれど急いでサンダルに足を通す。玄関のドアを開こうとしたところで、背後からは飼いエネコのタマが襲い掛かってきた!
 どうする? 逃げる。戦う。逃げる。逃げる。逃げる。よし、逃げよう。
 人間は何か決定を下す時には、悩んでいる時点で既に答えが決定しているものらしい。何かの本で読んだ気がする。そんなわけで、玄関ドアを思いっきり開けて、さあ夢の世界へ旅立つのだ!
「逃げられると思うな、このガキ」
 なんとドアの先には門番がいた。おのれ悪魔め、図ったか。
「母ちゃん、まじで頼むよー。今日虫取り大会なんだってばー」
「知ってる知ってる。週に三度のビッグイベント、虫取り少年の聖典、選ばれし者の大決戦。で、それが何?」
 門番であり母ちゃんであるところのこいつは、本当に悪魔であった。母ちゃんとは仮の姿、ってやつである。さも当たり前のように頭から角でも生やしているのだろうと思ったが、さすがにそんなことはない。けれど代わりに、右手を見てみると物騒な出刃包丁が握られていた。これはカサカサが出たのか、それとも息子を脅すためなのか、どっちにしろ足の先から頭の先までほぼ悪魔である。
「分かった。闇の契約ってやつだな。オレはおつかいを頼まれる。もちろんちゃんとこなす。その後に虫取り大会に行く。それならいいでしょ? オレにメリット何にもないけど」
「ガキのくせにメリットとか言うな。黙っておつかい聞いてろ。でもまあ、それなら許す。はい、金」
 そう言って押し付けてきたのはいつものモンスターボール型の財布だ。おつかいの時にはいつも使っている財布だった。
「で、何買ってくるの?」
「新コーナー開設記念、豪華版サイコソーダ、一ダース。これを買ってタマムシシティのお婆ちゃんとこに届けてほしいの。分かったね、はい、よろしく」
 タマムシシティ。お婆ちゃん。ここはコガネシティ。かなり冗談じゃなかった。
「何嫌そうな顔してんの? リニア乗ってけば余裕でしょ。ちゃんと金入ってるから」
 そうか、リニアという画期的な乗り物があるではないか。そういうことなら、まあ許してやらんでもない。なんてったって、今日は選ばれし者の集まる虫取り大会があるのだ。小さいことでいちいちトサカを尖がらせてるような日じゃないし、リニアだったら午後から行っても余裕で間に合うだろう。
「ん、分かった。じゃあ虫取り大会終わったら行ってくるわ」
 悪魔の横を通って街に歩を進めたケンタは、母親の呼び声で立ち止まる。
「豪華版サイコソーダ、数量限定だから。買えなかったら夕飯抜きな」
 何にも余裕なんてものはなかった。

 
 さすがに遠出するんだから、タンクトップに短パンという虫取り少年ファッションはまずいだろう。しかもコガネデパートにも行かなきゃいけない。そう思って速攻部屋に戻って着替えを済ませ、急いでコガネデパートに向かった。
 途中で塾帰りならぬ塾行き姿の親友を発見して、声をかける。
「ユキオ。今日は虫取り大会だ。そして、お前は選ばれし人間だ! おめでとう! 勇者御一行に参加することを認める」
 フレームのない丸メガネの奥で、目を嫌そうに細める親友。
「その勇者様はそんな珍しい格好してどこ行くの?」
 珍しい格好と言われてケンタは全身をチェックしてみた。なんかのファッション雑誌に載っていた服装で揃えたはずだ。虫アミも泣く泣く家に置いてきた。何かおかしなところがあるとすれば、首から提げたモンスターボールみたいな財布のことだろうか。そんなんだったら、いかにもインテリですって感じのユキオの方がひどい服装だ。土曜なのにメガネだし。いや、土曜は関係ないか。
「この服装、だめかな」
「うわ、選ばれし者がショック受けてる。いつもの虫取り少年じゃないからびっくりしただけだよ」
 なるほどな、と思う。ポケモンスクールでも休みの日でも大体虫取り少年だったから納得だ。
「オレはこれからデパート行って、サイコソーダ買って、公園行って、タマムシだ!」
「それは壮大な冒険だね」
「来るか?」
 通塾カバンを振り回してユキオは無表情に悩んでいる。まあ普通に考えればいくら親友の頼みだからと言って、塾をサボってまでこんな大冒険に付き合ってはくれないだろう。
「いや、止めて悪かったな。じゃあオレはこれで――」
「いいよ、行く」
 って、来るのか。 
「ぼく賢者ね。ケンタは虫取り。もちろん武器は虫アミ。必殺技はいつもの虫アミスラッシュ。わー、よわそー」
 しかもなんか勇者から村人Aみたいな扱いにされてる。虫アミスラッシュなんて一回やったら虫アミが壊れっちまう。
 そんなことを思いつつ、ケンタはコガネデパートに視線を向ける。フワンテと一緒にアドバルーンが浮かんでいて、いかにもバーゲンですといった体をなしている。開店してからどれくらいの時間が経っているのだろうか。もしかしたら豪華版とかいうサイコソーダは売り切れているかもしれない。
「まずい。豪華版サイコソーダが絶滅の危機に瀕している! 勇者御一行、まずはサイコソーダの救出だ!」
「虫取りが調子に乗ってまーす」
 人形みたいな無表情でユキオが呟く。相変わらずボケだかツッコミだかよく分からない反応だ。
 悪魔におつかいを頼まれた勇者は、コガネデパートへと向かう。


「おい馬鹿! サイコソーダは地下三階だっての! 地下二階は……えっと、なんだっけ?」
 エレベーターが甲高い音を立てて地下二階で止まった。扉がゆっくりと横に開いていく。
 なんだか現実世界にはあまりないような、華やかな服がいっぱい並んでいた。服が並んでる向こうで、ケンタたちよりも大きめのピクシーがいる。
 見てはいけないものを見た気がして、ケンタは口をあんぐりと開けて立ち尽くす。ユキオは相変わらず無表情だった。
 ピクシーが右手をぴちょっと上げる。直後に、ぼっきゅぼっきゅと不可思議な足音を立てて走ってきた。
 ケンタは我に返った。あれに追いつかれたら色々と終わりだ。
 慌ててエレベーターの扉を閉めようとしたら、すでにユキオが閉≠フボタンを物凄い勢いで連打している。しかも無表情で。
「待ってー! 閉めないでー!」
 ピクシーが叫ぶ。
「嫌です!」
 ユキオが無表情で即答した。


 結果として豪華版サイコソーダはあっさりと買うことができた。全然売れてなかったのか、それとも相当数の在庫を仕入れていたのか、何にせよ買えたんだからよしとしよう。
 サイコソーダは豪華版と言われているだけあって、見た目はかなり豪奢だった。海賊がお宝を入れていてもおかしくないような木箱、それだけ見ると中身がサイコソーダであると気づく者はいないだろう。しかし何のために豪華版なんて作ったのか。中身は普通のサイコソーダなのに。
「ま、いっか。とりあえずクエストは進行している。次は自然公園に行くぞ!」
「いよいよ虫アミスラッシュがお目にかかれるってわけだね」
 虫アミはないけれど。
「賢者の必殺技は何なの?」
「はかいこうせん」
「まともすぎだろ!」
 勇者御一行は、選ばれし者たちが集まる場所へと歩を進めるのであった。


【ミカのこと。あるいは人間サイズのこと】

 コガネデパートにコスプレコーナーがオープンするということで、ミカは喜び勇んでピクシーのコスプレをしていた。同じ穴のダグトリオ、というわけでコスプレコーナーに入ってしまえば、どんな格好のコスプレをしていようが誰も悪い顔はしないのである。そう思っていたのは今朝のこと。
 コスプレコーナーで、目が合った人に片手を挙げてアピールしてみるも、ことごとく無視されるのだ。
 なんで? ピクシーかわいいじゃない!
 そんなミカの思惑とは裏腹に、周りのコスプレーヤーから見てもピクシーのコスプレは相当にインパクトの強いものらしく、未だに誰とも会話ができていない。五人目に無視されてからは、かなり慎重に相手を選んだ。
 本日の目的はコスプレコーナーで新しいコスプレ衣装を探すことじゃない。単純にコスプレ仲間が欲しくて来たのだ。外見だけ見てもなんだかぱっとしない人ばかりで、どうせなら好みが合いそうな人とお近づきになりたいと思っていたミカは、誰に声をかけようか迷っている。
 開店して一時間くらい経った頃、ミカはかなりセンスのいい人を発見する。
 ロケット団の衣装に身を包んだミカと同じ年齢くらいの男の子。まず、ロケット団の制服をチョイスする辺りのセンスが素晴らしい。しかも知ってか知らないでか、胸のRは逆になっているのだ。そこもまたおもしろい。この人に声をかけずして誰に声をかける!
 ミカはもっさりとした動作で、ピクシーの気ぐるみをぼきゅぼきゅと動かす。
 ロケット団の男の子がエレベーターに乗ろうとしたところで、あぁもう間に合わないと思ったのだ。しかし、なんと、乗る前に振り返ってくれた。
 目が合った。
 その時、ミカは運命というものを直感した。コガネデパートの新設コスプレコーナー、賑わう人ごみがすぅっと引いていって、周りの音が全て空気に溶けていき、景色までもがぼんやりと白く消えていく。世界にはミカと男の子の二人だけが居て、交差する視線が二人を繋いでいる。きっと、男の子も運命を感じているに違いない。
 ミカはなるべく可愛らしく手を振ってみた。ピクシーの短い指で、すばやく何度も手を振った。
 ――とどけ、私の想い!
 男の子はエレベーターに乗り込んだ。


「どおぉぉぉしてぇぇぇぇぇ!!」
 コスプレコーナーの通路のど真ん中で、人間サイズのピクシーが嘆いている。すれ違っていく人々は苦い顔をして避けていた。月にこんな妖精がいたら、たまったものではないだろう。
 おっきなピクシーがひたすら地団駄を踏む。今から追いかければ間に合うだろうか。コスプレコーナーが新しくできたということで、コガネシティには少なくない数のコスプレイヤーたちがいる。それでもロケット団の服装をしている人はそう多くないはずだ。探せば意外と簡単に見つかるかもしれない。
 それにしても、どうしてさっきは無視されたのだろうか。なんだか泣けてきそうだ。
「どうしたんですか?」
 来た。来た来た。ついにピクシーのかわいさにつられて声をかけてくれる人が来た!
 ミカは最高の笑顔を作って振り返った。
 そこにも最高の笑顔があった。
「何かお探しでしょうか?」
 ただの店員だった。


 涙を流しながら、スマイル〇円の店員さんを巻いてエレベーターを目指す。
 ちょうどよくエレベーターが開いてくれて、一瞬だけ驚いて立ち止まる。なぜだかエレベーターに乗っている少年たちも驚いているようだった。
 手を挙げてみた。無表情でメガネの少年が目を思いっきり見開いた。早くしないと行っちゃうよ、ミカは勝手にテレパシーでそう受け取った。ピクシーだからテレパシーくらい出来ないとダメなのである。
 待たせるのも悪いと思って、再びぼっきゅぼっきゅと走り出す。
 メガネをかけた少年は恐ろしいものでも見るような目をして、けれど他のパーツは相変わらず無表情で、エレベーターのボタンをここまで音が聴こえるくらいの勢いでダンダンと連打し始めた。しかもドアは閉まり始める。どうやら開けておいてくれるつもりはないらしい。
「待ってー! 閉めないでー!」
「嫌です!」
「なんでえぇぇぇぇぇぇぇ!!!」
 その叫び声は完全に閉まったドアに遮られて、虚しく宙に消えた。
 エレベーターの前までたどり着いて、口を三角にゆがめながら、上に向かうボタンを押す。
 ピクシー、かわいいのに。


【ロケット団のこと。あるいは物資のこと】
 
 そこには中年の男たち、つまりおっさんが二人。
「なんで俺がこんな面倒な仕事しなきゃいけないんだっての。俺よりもっと下っ端のやついないの?」
「今出てるってー。つーか、タマムシシティってカントーだろ? 誰もそんな遠いとこまで行きたくないってのー」
「でも一応、サカキ様直々の指令だろ? 誰か行かなきゃいけないじゃんよ……」
「あのおっさんも何考えてるかわかんないよねー」
「あ、今サカキ様のことおっさんって言った? まぁ、おっさんだけどさー。いや、もう爺さんだろ」
 ここはチョウジタウンのロケット団アジト。昔はラジオでよく分からない電波を流していた頃もあったけれど、なんだか無口な少年とドラゴン使いにぶっ壊された後は、基本的に島流し先のようなひどい扱いのアジトになっている。そんなわけで、日頃の仕事は居眠りとトランプくらいなものである。もちろん給料は労働基準法を完全に無視していた。働いてなんかいないのだが。
 そんな時代遅れのアジトに久方ぶりの仕事が舞い込んだ。
 タマムシシティのアジトまで機密物資を運ぶという内容。物資といっても大それたものではなく、両手で抱え込めるくらいの大きさと重さだ。もっと詳細に物資を表現するならば、機密物資かっこわら、といったところか。アジトにいる二人は、たとえボスの命令であったとしても、今回ばかりはそれくらいにしか思っていない。物資は怪しまれないためにも、そこらへんにありそうな箱でカモフラージュしている。あとは運ぶ者がいれば完璧だった。
「俺まじで行かないからな」
「えー、じゃあ誰が行くんだよー」
 二人が指令を押し付けあっていると、アジトの扉が開いた。二人は同時に振り向く。
 そこには、つい最近入ったばかりの新人がいた。にやりとほくそ笑む二人の姿を見て、新人はめちゃくちゃ嫌そうな顔をする。
「やべ、いかりの湖の調査しなきゃいけねんだった」
「んなもんねぇよ」
 ばれたか、と新人は頬をかいた。
「新人くん、名前は?」
 あきらめてため息を吐きながら答える。
「バンジっす」
「バンジね。いーい名前だ。出世しそうな素晴らしい名前だな!」
 大げさに両手を開く姿が演技がましい。そのまま続ける。
「それで、バンジくん。いきなり君に出世の大チャンスだ! こんなチャンス滅多にないぞ! いや、確実に出世するとは限らないんだが、何にせよチャンスだ!」
 ……どうせまためんどくさい仕事を押し付けられるんだろうなぁ。
「ん、なんか言ったか?」
「いや、何にも言ってないっす」
「まぁとりあえずこれはサカキ様直々の指令だ。やってくれるよな?」
 どうせ断れないんだろうと思い、バンジは仕方なく頷く。
 そして、指令の説明を簡単に受けてアジトを後にする。
 自分の仕事はコガネシティにいる同じくロケット団の下っ端に物資を受け渡すだけ。そこから先はそいつに任せればいいとのこと。それならそんなに難しいことではないじゃないか。
 いつも暇だし、たまにはいいと思う。そんなことを考えながら、バンジはコガネシティに向かうのだった。

 ◇
 
 ――物語の歯車はゆっくりと回り始める。

⇒ 書き表示にする

2011.10.6  23:16:49    公開


■  コメント (0)

コメントは、まだありません。

コメントの投稿

現在、コメントは受け付けていません。


<< 前へ戻るもくじに戻る 次へ進む >>