夕焼け見にこ
いやな2日目
著 : はる吉
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次の日。今日のことが何もなかったかのようにふるまいたいと思い神に願った昨日のことが夢なのか現実なのか。わからないけど、叶ってる。
「おはよ〜はっくん!あっ!もうこんな時間!仕事行かなきゃ!ご飯はここ!じゃいってくる!」
「いってらっしゃーい」
やっぱりお母さんはお母さんだ。何も変わりやしない。
「みんなー起きろー!」
声をかける。
「・・・」
もう行ったのかな。早いな。
(グゥ〜)
「腹が減ったし食べますか。いただきまーす。」
食べ始めて10分たったくらいで。
「パッポーパッポー!」
「やべぇ!もうこんな時間じゃん。行ってきます。」
学校から歩いて15分。遠い。
「はぁはぁ。」
いつもより道が長く感じてしまった。行きたくなかったから。
校舎に着き、教室に行った。
「クスクス。」
笑い声をかき消すかのように進んでいく。ランドセルをしまおうと何かに当たった。
「?」
それを見ると、【エレキッド】とかかれた筆箱だった。ゾクッ。気配を感じるとともに酸っぱい胃酸が食道を通る。だが、あまりにも怖すぎて飲み込んでしまった。
「ゴホゴホ」
気持ち悪かった。すると、急に目の前の景色が一変した。目の前にはクラスのボス「エレキッド」がいた。
「ガシッ!」
首をつかまれた。痛い。この痛みは知っている痛みだ。1度死のうとした。人生が嫌すぎて。その時、首を絞めて死のうとした。でも、途中でやめた。
その記憶がフラッシュバックされる。まるで、映画が急に始まるかのように。
「おいおい。何勝手に人の奪ってんだよ。あぁ?なんか言えよ。つーかよー。何昨日休んでんだよ。ずる休みじゃねーのか?なぁ。みんなもそう思うだろ?」
自分とエレキッドをのけて13人がうなずく。
「そーだそーだ!」
「ずるやすみー」
はぁ。今日も始まった。でもそんなことより、親友だったイーブイまでこんな感じになってんのが嫌だった。あぁ。息がしづらくなってきた。もう死ぬんだ。最悪。
すると、薄れていく記憶がまるでくっきりはっきり見えるかのように。
「どさっ。」
派手に落とされた。いたい。
「今度休んだらただじゃ置かねーからな。覚悟しておけ。」
やっと終わった。てことは。
「ガラガラ。あぁ。またか。いつになったら早く片付けれるんだハッサム」
怒っている先生(ピカチュウ)。そんなのもう慣れてしまった。
「ごめんなさい、今片づけます。ゴホゴホ」
「クスクス。ハッサムおつ。自業自得。」
「おい。ハッサム。風邪か?」
え。なんで聞くの?視線を感じる。そして、いつも通りうそをつく。
「花粉症なんですよ。すみません。」
ついつい癖で、誤ってしまう。
「なんで誤ってるんだ?いいから席に着きなさい、日直号令を。」
そうして、いやな学校生活がまた始まった。今日は4時間授業だった。
1時間目国語 教科書に落書き。
2時間目総合 先生不在のため何でもしホーダイなので、サッカー=自分げりという自分のクラスだけの大変危険なゲームが行われた。死にたい。
3時間目算数 めちゃくちゃ痛かった、コンパスの針で足刺された死ぬほど痛い。
4時間目体育 ドッヂボールで集中攻撃される。顔面ぼっこぼこ。
帰り 水をぶっかけられる。
はぁ。今日も最悪だな。早く拭かないと。
自分のいつも通りを見失ってしまう。だめな自分がここにいる。
もういやだった。我慢の限界だった。なので、いまから「自殺」する。この自分の苦しみを紛らわすために死ぬ。電車のしゃだんきがおり、やっと。と思う。10分も待っていたここで。隣には車が止まっている。自分と一緒のタイミングぐらいで。用事があったのだろう。
あぁ。この世界。楽しいことが小さいときはあったね。ありがとう。じゃあねみんな。
電車が来ると同時にしゃだんきをくぐりぬけ、飛び込もうとした。すると。
「だめっ!」
予想だにしていなかった。止められてしまった。なんで。なんでだよ。
数センチの間を電車が通る。強い風が吹く。
「なにしているの!危ないでしょ。」
止めたのは、サーナイトだった。
2024.9.9 22:00:54 公開
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