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「くそっ……あの分断から起きた地震のせいで……」
　公民のくに【シビックシティ】の主・ルギアは、天災の翌朝に誰よりも早く目を覚ました。そこに広がっていたのは3つのくにの中でも特に技術進歩が進んでいたくにとは思えない惨状だった。
「空中の回線も…ハブも…PCも…全部絡まっているじゃねぇか……何でこうなったんだ……」
　空中に張り巡らされていた大きなネットワーク回線は、それを支える柱から根こそぎ倒れ、「クモのす」だとか「ねばねばネット」だとかの状態。ろくに回線は走らない。ハブと呼ばれるネットワークの中継点は、クモのす状態の回線にまとわりつかれ、ロクに作動しない。PCは、酷いものでは中の基盤が思いきり露出している。進歩が著しいむらだけに、この惨状を見た者はどう感じるのか。最悪のパターン、「統治者を降りろ」とか言われるのではないだろうか……

「はぁ〜…むにゃむにゃ…おはようございます…z」
　目を擦りながら、ムシャーナがルギアの元に朝の挨拶を交わしにやって来た。これは寝ぼけているから、この惨状を言ってもそう重くは受け止めないだろう、と思いルギアはこの事態について言…言おうとした。
「むにゃ…ルギアさん…この回線どうしたんですか？もしかして…ルギアさんがやっちゃったんですか…？Zz…」
「あー…あのー……これは…！！」
　ルギアは必死にムシャーナにこの事態は俺のせいじゃないぞ、と説得する。これは俺のせいじゃない、地震のせいだ、俺は何も悪くない。そう口を開きたかった。が、手遅れだった。

　ふらふらフォルムのオドリドリに叩かれた。痛い。
「あのさぁ〜、白状しなよ〜♪俺がやりました！って〜♪ねぇ〜、かっこ悪いよ〜♪ははははは〜♪」

　2匹に統治を否定された。あいつら、地震来たの一切感じてないんだろうか。俺に統治者としての権力が、権利が、実力があるのか、自分自身を疑いたくなってしまった。そして、俺が一番言われたくなかったあの言葉が聞こえてしまった。






「「統治者から降りて。ルギア。」」


　　ほら、やっぱり言われたじゃないか＿
　　もう、俺に味方は居ないのか＿＿＿

　ルギアの直属の手下方は3匹。ムシャーナ、オドリドリ、そしてフーディン。実は、くにの者は、どちらかと言うとオドリドリとムシャーナ陣営に従っている、という感じ。統治者よりその手下を見てるのだ。言ってしまうと、ルギアが統治者であると言うのはただの飾り 的な物。だから、この“クモのすハブ”のままではきっとこのくには戦争にあっさり負けてしまう…焦りと自分への不信感が募りに募る。しかし、あいつだけは、あいつだけは……






▼フーディンの　サイコキネシス！
　ムシャーナとオドリドリの急所に当たった！

「お前ら、ルギア様の話を聞け。さもなくばお前らをこのくにから追放する。フーディンはルギア様陣営に付くで。」


フーディン、俺の味方なのか＿＿？

そして、これって、内乱＿＿＿＿？