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電氷念の闘い〜3分野のくに語り
【history_3】キュレム像修繕大作戦
著 : じおぐら4891
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さあ、キュレム像を修繕するぞ。
粉々に崩れ落ちたキュレムの氷の像の前に立ったグレイシア御一行。すると、モスノウが、
「あのー…こんな物があるんですけど…ちょっと見てみません?…この本。」
モスノウが持っていたのは、【キュレム像修繕マニュアル】という1冊の厚さが広○苑とかいう辞書とほぼ同じ本、3冊セット。キュレム編、ブラックキュレム編、ホワイトキュレム編が1冊ずつの3部構成。即ち、彼らにとっては広○苑が3冊あると考えているような感じ。うんざりする。
しかし、修繕しない限りグレイシアの体は、いじめられるサイズのまま。やるしかない…と覚悟を決める御一行。モスノウはマニュアルをオープン。…した途端、4匹揃って倒れた。なぜだって?それは、マニュアルが…
<キュレムの頭の一部分の氷の部分が欠けている場合>
ヒストリー遺跡内地下3階東方向にある壁から粉雪を取り、【蒸留水】と5:1の割合で混ぜて固まるようにした物を使い、正しい形になるように継ぎ足します。但し、この場合は氷は自動で頭の形に変化する習性を持っている、余分な氷は勝手に落ちていく習性があるので、比較的に作業はしやすいです。ただ、一度落ちた氷は像に使用出来ませんのでご了承を。
「「「「はぁぁぁぁぁぁあああああああ!!!!????」」」」
たったキュレムの頭の氷の部分を修繕するだけでこの文量。これを壊れ方に見合ったページを自分で探す必要がある。そして最悪なのは、「目次と索引が一切無い」という本の構成。あんな厚さから目的の項目を1から探索しないといけない。考えて頂きたい。広○苑にあいうえおの目印がなく、並び順も適当、五十音順でない所から目的の単語を探す。無理難題。グレイシア御一行はそれをやろうとしているのだ。
ー探索開始から九時間ー
「あった!【首が折れている場合】の項!」
響き渡るグレイシアの声は、地獄を見ていた彼らの瞳に輝きをもたらす大きな福音であった。何もヒントの無い広○苑の様な本から目的の項を探すという、人生一苦しかった戦いに一度目の終止符を打てた。そして肝心のその項はこうだった。
<キュレムの首が折れている場合>
もし、首が折れているだけでパーツに大きな欠けが無い場合は、グレイシアの住む城の庭の水源の周りにある雪を、水源から流れる水を使い馴染ませ、接着させて下さい。雪と水の割合は3:1です。(以下略)
マニュアルに付箋を貼り付け、グレイシア御一行はあのせせらぎへと向かっていった。途絶える事の無い、美しいせせらぎへと。勿論、マニュアル通りに雪と水はあったので、急いで接着用の雪を制作し、遺跡に戻り、マニュアル通りにキュレムの首を修繕させた。幸運にも、首以外の損害、例えば頭も割れただとか、は一切無く助かった。
「ヒュラララ!」
キュレムの像の瞳が輝く。その光の向かう先はグレイシア。すると、グレイシアはみるみる光を纏う。大きくなっていく。纏った光が退いた頃には、「小さな」グレイシアは、「標準的な」グレイシアになっていた。これで恥じらいなど無く戦いに立てる、これでいじめられなくなる、やった__
ー歴史のくに、戦場に立ちし時ー
2021.7.15 21:00:35 公開
■ コメント (2)
※ 色の付いたコメントは、作者自身によるものです。
21.7.17 07:37 - じおぐら4891 (geograr) |
大変な作業でしたね…! せめて目次があればよかったのに^ω^; それでも修理法のページが見つかったのはグレイシアちゃんの優秀さゆえでしょうか。成績はいつも一番でしたもんね(*^^*) 美しいせせらぎだなんて…照れます///(違うお前じゃない 元の巨大サイズにまでは戻れなかったようですがこれで戦争の準備は万端ですね!(*^^*) 21.7.17 00:16 - せせらぎ (seseragi) |
コメントありがとうございます!
「美しいせせらぎ」は実際せせらぎ様から沢山コメントを頂き、ストーリーの参考になっていたので、その感謝も兼ねての表現でした!照れて構いません//()
元のサイズに戻るには、やはりあと2つのキュレム像を建て直す必要があるので、流石に第一戦争迄には間に合いませんでした(; ;)
次は、あの考えが小さいルギアさんのお話です。お楽しみに!!
ではではまた次回~・・*