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電氷念の闘い〜3分野のくに語り

著編者 : じおぐら4891

【geography_3】決意のシビルドン

著 : じおぐら4891

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 気候帯の主達は、ジオグラ原の統治者、シビルドンをずっと嘲笑し続けていた。やっと自由になれる、あいつの縛りから解放される。その嬉しさが、シビルドンを嘲笑するといういけない事に対する罪悪感を消し去っていた。
 「シッ…シビ(ブルッルドン…乙で…(ブルッす…!」
 「これからは僕が統治者だよー!お疲れ様ー、シビル野郎!!」
 「もう一回、【れいとうビーム】、一撃?」
 しかし、温帯の主__デンチュラだけは違っていた。統べる者の側に立ち、嘲笑する輩を下に見下す、彼らに向けてだけの冷酷な視線を向けていた。今も汗が噴き出しているデンチュラは、ぜぇはぁ言わせながら口を開いた。
 「君たち。」
 「「「何よ、デンチュラ。」」」
 「各気候の統治者に選ばれたという自覚が…はぁ…全く無いご様子…ぜぇ…で。【くに】の中のトップ5に立っている…ぜぇ…ということを念頭に置いてくれませんか?君たちは悪い統治者ですね。悪い者とは一緒に居たくありません。  あ、シビル様、ちょっと待ってて下さい。」
 と言うと、デンチュラはまたもや猛スピードで温帯方向へ走り出した。
 【悪い統治者】達は、デンチュラをも見下している模様。何こいつ。ふざけてんじゃねーよ。という罵声を飛ばそう、あいつが帰って来たら。と、約束を交わしていた。 の途端。
 「シビ♪○★*§↑…ン様〜〜〜〜!!!!」
 温帯の主は、残像に見える速度で帰ってきた。10分で。何か、水色の綺麗で拘りの強そうなスカーフを身に付けて。そして、何やらエグそうで重そうな機械を背中に担いでいるではないか。もしや、これが10分も掛かった理由では…? と、
 「デンチュラのバカ!!」
 「オ…温帯ブルッ)統治者失格…ブルッ)か。」
 「死亡、旗、立証。」
 飛び交うのはあの輩の罵声だった。あの性格の悪さが満面に出ている輩。しかし、デンチュラの目は何故か光ってい
 「げ、限界〜………↑バタッ」
 「【アクアテール】!汗を…出さないようにするんだ!」
 「あ、あり…ぜぇ……がとう…」


~~~~~


 デンチュラが意識を回復させた時には、熱帯、乾燥帯、寒帯の主は各々の統治場所へ帰っていた。これで、シビルドンとデンチュラは何にも邪魔されず会話を交わせる。シビルドンは、状況を整理整頓したがる様な声域で訪ねた。
 「デンチュラ…何をしたんだ?」
 「あの…僕とシビルドン様、二人で戦場に立ちませんか?あいつら、絶対に僕達の邪魔しかしなさそうですし。仕方ないですよね…。」
 シビルドンは、大いに返答に迷った。これだと勢力不足で確定で出落ちするはず…と。しかし、輝くデンチュラの眼は、嘘も濁りも無い過去最も美しい色をしていた。この子を裏切る訳には行かない…と。そう思ったシビルドンは、笑顔でこう答えた。
 「そ、そうだな…。奇跡は起きると信じようか。ねぇ。温帯の主、デンチュラさん!」
 「は、はい!!」
そうして、2人だけで闘いの場、ソーシャ島の真ん中に降り立った。不安はもちろんある。しかし、やれる事はやる、無理なら盛大に散る、という覚悟が2匹には見えた。


 ー地理のくに、戦場に立ちし時ー


……デンチュラが【気候帯の主統一専用ビリビリマシン】を掲げて。

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2021.7.7  20:25:35    公開


■  コメント (2)

※ 色の付いたコメントは、作者自身によるものです。

せせらぎ様
コメント早いっ…ありがとうございます!
 あくまで島は亀裂が入っただけという設定にしようか悩んでいたので、コメントで方針が固まりまして。ありがとうございます!〜^^
 因みに、次からはせせらぎ様の応援する歴史軍(グレイシアちゃん)の物語を書き、その後公民軍(ルギアさん)、3軍を揃えてから戦争…という形に進めたいと計画しております。。
 あ、デンチュラの持っていた謎のビリビリマシンが地理軍に奇跡を起k…((ネタバレしかけた…
 コメント失礼しました~・・*

21.7.8  00:36  -  じおぐら4891  (geograr)

表紙絵かわいいです♪

おおっ〜やはりデンチュラは味方してくれるのですね(*^^*) いよいよ他の勢力たちとの戦いが始まるのでしょうか…!
ソーシャ島は隕石により三つに分かれたものと思っておりましたが、"真ん中"という概念があるのならまだ繋がっているのかな?
奇跡が起こると良いですね!^ω^

21.7.7  20:47  -  せせらぎ  (seseragi)

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