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「行ぃぃ〜♪けぇぇ〜♪」
　オドリドリの一声を皮切りに、ムシャーナ・オドリドリ軍団に付いているポケモン達は一斉にルギアに走っていく。そして、ルギアを攻め立てる。しかし、それをフーディンが【サイコキネシス】の念力で相手を操って、ルギアには傷一つ付けさせない。誰も倒れること無く、最初の侵攻は終わった。
　しかし、ムシャーナ・オドリドリ軍団がガンガン攻め続ける一方で、フーディンは盾になるしか出来ない状態には変わりない。ルギア・フーディン軍団にいるポケモン達が【リフレクター】【ひかりのかべ】とやらで少しでもルギアを守りたい、という状態で、ルギア・フーディン軍団は一度もまともに攻撃していない。“攻撃しろー！”だとか“何してんだー！”という声が上がっている。
　ルギア陣営が仲間割れ寸前の状態、壁だけを頼りにしていると読んだオドリドリは、壁を一気に割りたいと思い。そして指示を掛けた。
「サイコファング打てる者〜♪打て〜〜〜♪♪♪」
　これまたオドリドリが一声を上げると。
「「「「「オルァァァァァァァァアアアアア！！！」」」」」
　何発ものサイコファングが、ルギア達の前にある頼りの綱と言える沢山の壁を粉々に壊していく。そして、それを突くかの如く、他の者達の攻撃が一気に掛かっていく。【リフレクター】だって、もう間に合わない。もう終わりだ＿＿　と思った時だった。



「ヤレヤレ。ユータン。ヤレ？」



　ルギアの隣にヤレユータンが立ち、『ほれ。行けよ。【エアロブラスト】とかそういう技撃てよ。』という感じのジェスチャーを見せる。ほれ、撃て撃て撃て撃て、という感じで葉っぱの団扇を振っていた。
「仕方ないな。打つか…行くぞ！」

ルギアの【エアロブラスト】＿＿＿＿＿

　オドリドリとムシャーナを守らせて、と言うポケモン達がエアロブラストを真に受けた。彼らは風で突き飛ばされて、そのまま海に落ちていった。“僕も飛ばされるかもしれない”、その恐怖に駆られた他のムシャーナ・オドリドリ陣営のポケモン達が、じりじりと足をルギアの方に進めていく。エアロブラストから逃げたい、と言うポケモンが増える。
　そして、それを確認したあのヤレユータンが、葉っぱの団扇を一振り。するとだ。
「え、体が勝手にもう一回エアロブラストを撃とうとしている！？何！？体力だけは返させてぇぇー＿＿………オラァァァァ！！」

もう一度だ。　ルギアの【エアロブラスト】＿＿

　ヤレユータンの【さいはい】がエアロブラストをもう一回撃て、と指令を与えた。そのヤレユータンは、「ヤレ☆」と一声掛けた。これを狙っていたのか、と風を撃っていた真っ最中のルギアは気づいた。このヤレユータン、優秀すぎません？
　一方。ムシャーナとオドリドリから離れてあの恐怖から逃れたいよ、というポケモンが、じわりじわりと、そしてルギアが口元に気流を一気に貯め始めたのを皮切りに彼らは猛ダッシュして攻撃を回避した。って、あれ？ムシャーナとオドリドリは攻撃を…
「むにゃ…Zz……ヤレユータンを取られたのが敗因だったか……Zz」
「何でこうなるの〜〜♪…くっ……♪」

「「やな感じぃぃぃ！！」」




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「ヤレユータン、君のおかげで俺達は勝利を掴めた。感謝する。そして……」
「ヤレヤレ。ユタン？」
「俺と、フーディン直属の手下になってくれないか？お前の【さいはい】のおかげで勝利を掴めたんだしの。」
「フーディン、ヤレユータン大好き！」
「ユータァン…(^w^)」
　ヤレユータン語は今一つ理解出来ないが、心は通じ合っているし問題なし。よし、島の真ん中に行……
「フーディンが行く。ルギア様は島の再統治と内乱で壊れたパソコンを直してて。絶対勝ってくるから。」
「ユータン☆」
「そんな…お前ら……ありがとうよ……絶っっっっ対勝ってこいよ！！」

“絶対に勝つ” フーディン達とルギアが交わした約束は、黒曜石よりも固かった＿＿＿


ー公民のくに、戦場に立ちし時ー