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ポケモン不思議のダンジョン 革命隊

第3話 ピスタ洞窟

著 : ハルナツ・シュートウ

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マドレーを目指しワッフルから旅立った三匹は草原を歩きながら、ブランにダンジョンの事を説明していた

ピスタ洞窟って何。 ブランは話を聞きながらそんな疑問が浮かんだ
サブレは、『まだ言ってなかったね』と言わんばかりの表情で掌を叩く。

ピスタ洞窟。ワッフルからマドレーに行くには必ずと尾ら泣けばいけない洞窟だ。
野生のポケモンが生息するという、所謂ダンジョンって言うやつらしい。
もちろん野生のポケモンの中には襲ってくるのもいるので戦闘になることもしばしば。
ちなみにダンジョンとは、ほとんどの町への移動経路に存在する障害物のようなものだ。

 「ダンジョンには野生のポケモンが生息しているだって! 無事通過できるかなァ?」

ブランが弱弱しそうな声でサブレに話しかける。

 「ピスタ洞窟に出現するポケモンは主に、岩、地面のポケモンです。相性的に草タイプのブランさんは心配いりませんよ」

そう言ってきたのは、ブラン達と一緒についてきたマリルリだった。
 「確かに。水タイプのボクとマリルリ、そして草タイプのブラン。ピスタ洞窟は難なく突破できると思うよ」

それに同意するかのようにサブレもブランに助言した。

 「そうなの。だったら安心してダンジョンに挑めるね」

二匹の返答に安心したのか、ブランは嬉しそうに言った。
草原を歩くこと数分……ようやく洞窟の入り口が見えてきた。
ブランは初めてのダンジョンへ挑むからか、入り口の前で気合をいれる。

中に入ると、洞窟の中は暗くひんやりしていた。時々ズバットの羽ばたく音が聞こえる……
三匹は洞窟の中をゆっくりと歩き始めた。洞窟の地面はデコボコしていて少し歩きにくい。
すると突然岩場の陰からイシツブテが、そして地面からはディグダが襲い掛かってきた
不意に襲撃されブランは思わず戸惑ってしまう。

 「ブラン、相性ではこちらが有利よ。技を繰り出してみて」

マリルリに言われるがままにブランは「ツルの鞭」を繰り出した。
ツルの鞭はイシツブテの顔面にヒット!相性の関係で一撃でイシツブテは沈んだ。
一方、ディグダは水タイプのサブレとマリルリが早急に退治したようだ。

襲い来る野性のポケモンを打ち倒し三匹は洞窟を歩く。それから少ししてブランは疲れたのかその場に座り込んだ。
サブレとマイルリはブランの事を配慮して、この場で少し休むことを決めた。
この休憩時間を利用して、三匹は会話を始めた。その会話の中、ブランはサブレに対しある質問を出した

 「思ったんだけど、サブレに両親はいないの」

サブレは顔を下げ暗い表情を見せた。
ブランはまずい事を聞いたと思いサブレに謝った。するとサブレは笑みを見せ顔を上げた

 「いいよ。ボクの過去の話を話すよ」

あまりにすんなり答えてくれたので、ブランは正直驚いた。
サブレの口が静かに開き、自身の過去を物語り始める……

それは約五年前に遡る。とある田舎町、サブレはそこで生まれ育った。
村はとても平穏で、この状態がいつまでも続くと思っていた……
そんなある日、村の財産が底を尽いた。税金が納められない以上、食糧や薬の配給を止められてしまう。
配給を止められると子供たちにつらい思いをさせてしまう。

そこで村の大人達は立ち上がり、政府への抗議を示した。しかし現状は変わらず……
そして遂に大人達は講義をする為に、政府の拠点であるミルヒライ城に乗り込むことを決めた
サブレを含む村の子供達は、危険に晒すわけにはいかず村においていくことに。そして大人達は村から出て行った……

 「少し待っててくれ。 すぐに戻ってくるからな。」

だが、大人達はその後戻ってくることはなかった。村に微量の食料が残っていた為子供達は何とか生き延びていた。
そして自体がだんだん深刻化して行き、一人の子供が立ち上がった。

 「こんなに待っても帰ってこないなんて事故にあったとしか思えないよ。食べ物も残り少ない。村から出て大人達を探しに行こうじゃないか」

その子供はとんでもないことを言い出した。周りの子供達は同意しかねるという表情だ。

 「村から出るなって大人達に言われたじゃないか。それにボク達だけで村から外に出るのは危険すぎるよ」

 「そうだ。第一野生のポケモンに襲われたらどうするんだ? まだ俺達は戦闘経験が浅いんだぞ」

皆は立ち上がった子供を批判する。
立ち上がった子供は皆に批判されつつも、村から出て親を探す事という考えを曲げなかった。皆の話しも聞かず一人村をで行った……

残されたサブレを含む子供達は悩んだ
そして悩んだ末に皆の答えが一致した

 「親を探しに行こう」

皆、食料があとわずかということを自覚している。このまま動かなければ皆餓死してしまう。
村の子供達は小さな希望に賭けて、村を後にした。
最初は纏まって親を探していた子供達だったが、徐々にバラバラになっていき、最終的にはサブレ一匹になってしまった

「ううッ、お腹すいた……だ、誰かァ……」

サブレは腹をすかせながら途方にくれていた。もはや親探しの状態ではなくなっていたのだ。
そしてそんな時、小さな希望がやってきた。サブレは運良く今のレジスタンスに保護されたのだ。

なるほど、サブレにそんな過去があったのか。ブランは思わず最後まで聞き入っていた。
マリルリもこの事実は今はじめて聞かされたようだ。少し硬直している。

 「あの時バラバラになってしまった友達は今頃どうしているだろう?」

突然、サブレはそう呟いた。
そういえば話の中で、村の子供達はバラバラになったって言っていたな。
正直サブレは過去に両親と友達を失って悲しい思いをしているんだな。そうブランは悟った

 「両親と友達、見つかるといいな」

ブランは悲しんでいるサブレを慰める。
サブレは立ち上がりブランの方をむきうなずいた。

 「ありがとうね。 ここで暗い話をしてもしょうがない。先へ進もう」

三匹は休憩時間を終え、再びデコボコした洞窟を歩き始める

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2007.10.6  13:08:38    公開
2007.10.6  14:07:26    修正


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