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生あるものの生きる世界
幕間 望みの果てに見えるもの
著 : 森羅
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守りたいと思った。
いつもいつも、護りたいと。
強く強く、望んだ。
無力だけど、弱いけれど、それでも守れるものがあるのなら、
小さな幸せを、
誰かの笑顔を、
護りたいと。
たとえそれが、
誰かの幸せを、笑顔を、望みを、全て否定して成り立っているものだとしても。
それでも、
護りたいと願った者の幸せを、と願った。
偽善でしかないとしても、かまわない。
だけれども、
もう、・・・・・・・して欲しい。
『罪』は全て受けるから。
だから、もう、二度と・・・・・・・・。
*
誰もいない、色もない。
ここはそんな所。
寂しいとか、悲しいとか思ったことはないけど、
しん、と静まり返ったここは
静けさだけは、あの場所の再現。
目を、閉じる。
脳裏に映るのは鮮やかな『紅(あか)』
真っ黒な世界と、それを上塗りする見事なまでの深紅。
自嘲(じちょう)にも似た笑みが口元に浮かぶのがわかった。
俺は、行くぜ?お前も聞こえているんだろう?
本当は。あの『音』が。
耳をふさいで、目をつぶって、言い訳を言っているだけだ。
俺達は、神だったんだよ。
奪う事しかできない、ひどく不器用な、な。
・・・・わかっているさ。
俺の『罪』がどのくらい重いかぐらい。
それでも俺は思ったんだよ。
もう二度と・・・・・・・・。
*
なぜ、皆、私を否定するのか。
寄り集まって、何もできないくせに。
大勢で集まっていれば安全だと過信しているのか?
莫迦(ばか)な。
いいとも。
やってみせようではないか。
私はこの世界を変える。
この世界が私を認めないのならそれはそれでかまわん。
私を肯定する世界を作ってやろう。
全て全て、作り変えてやろう。
望むがままに。
ポケモンが神だと?
笑わせる。
神は私だ。
私こそが神なのだ。
神だと呼ばれるポケモンどもよ。
全て利用してやろう。
人も、ポケモンも、なにもかも。
誰にも邪魔はさせない。
やっと願いが叶うのだから。
注)この話は題名も本編と違うことからお分かりになると思いますが、
ある人物達の心理描写のみとなっております。
物語の伏線、もしくは書きたかっただけ(死んでしまえ)
と思ってください。誰が誰だかの特定はできるかできないか、
くらいで止めてあります。今は読んでもあまりわからないかもしれません。
「ああ、そう」くらいで受け止めていただけたら、と思います。
長々と失礼いたしました
森羅
2009.5.30 15:59:30 公開
2009.5.30 16:36:25 修正
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