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生あるものの生きる世界

著編者 : 森羅

14.side ユウト×アヤ 道路[ドウロ]

著 : 森羅

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「や、やっと・・・」

やっと着いた!コトブキシティ。
オレたちはコトブキシティの入り口にへたり込む。
オレと同じ名前だと言う事で、親近感がわかないわけでもない。
が、しかし。

オレはそんなことを悠長に喜んでるほど余裕が無い。
理由は至極簡単。

「はあ、はぁ・・・あんたの、せいだからね・・・。なんでこんな事になんのよっ!!」
「オレのせいじゃねぇ!」
「あんたのせいじゃなかったら何だって言うのよ!!」
「ポケモンのせいに決まってんだろ」
「あんたのせいに決まってるでしょ!あんたが・・・・・・」

言いかけて、ぐっ、と突然アヤが黙った。
通行人がオレとアヤをちらちらと見ながら通り過ぎていく。
気がつかないうちに声のボリュームがかなり上がっていたようだ。

202番道路、それが全ての不幸の始まりだった。

「途中まで一緒に行くといいだろう」

ナナカマド博士のありがたいお言葉でここ、コトブキシティまではアヤと一緒に行く羽目になった。
途中特に何も無かった・・・・、そう言えたらどれほどいいだろう。
しかし、現実はそう甘くなかった。

マサゴタウンからコトブキシティまで片道約半日の距離。
オレたちはあの後一晩研究所の方に泊めてもらって次の朝、つまり今日の朝出発した。
そして、202番道路に出た瞬間。

ポケモンが襲ってきた。

草むらを歩いていて飛び出してきた、と言うレベルじゃない。
口々に《俺の縄張りだ!!》と言いながら飛び掛ってくる『群れ』。
夜月(よづき)もだったが、ポケモンと言うのはかなりの縄張り意識があるらしい。
しかも、オレがそいつらの言葉をわかってるとそいつらがわかるとさらに事態は悪化した。
すなわち、

襲う、から叩き潰す、に。

結局オレたちはポケモンたちを倒す、と言うよりは捌(さば)くと言った感じで道路を駆け抜けた。
くわえて、

「あんたのせいよッーーー!!」
「オレのせいじゃねぇ!」

アヤのその一言からオレたちは言い争うことになった。
つまりは、
言い争う+走る+ポケモンの攻撃を避けると言う、なんとも難易度が高い事をする羽目になったと言う事だ。当然コトブキシティについた今、酸欠と息切れでぶっ倒れそうになっている。

なんで、こっちの世界に来てまで陸上部の部活内容+アルファを体験する羽目になるんだよ!
今なら部活内容の方が楽だ、と笑っていえるかもしれない。

ちなみにその202道路でオレはポケモンを捕まえてない。
その騒動があったことを置いておいても、ルビーまでしかしていないオレは
ムックルだの、ビッバだの、コリンクだのと言われてもまったくわからない。
どれが、どのタイプなのかも判断がつかない。まあ、ムックルは飛行タイプだと思ったが。
ちなみにアヤの方はなにか捕まえていたようだが、オレは自分の身を守る事で精一杯だったので見ていない。

「とりあえず、コトブキに着いたんだから、あんたとはここまで!!ポケモンはポケモンセンターにでも行って回復させたらいいわよ。じゃあねッ!!」

アヤはさっさと立ち上がって立ち去っていく。
オレはその背中を素直に見送った。
アヤは途中まで進んでから振り向いてきて言う。

「あたしはソノオの方に行くからあんたはそっちに来ないでよね!」

そしてもうアヤは振り返る事は無かった。

・・・・・お元気で。二度と会いませんように。
多分無理だと本能が告げていたが、とりあえず無視して心の中でそう言った。

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2009.3.24  23:49:39    公開
2011.10.27  00:11:53    修正


■  コメント (6)

※ 色の付いたコメントは、作者自身によるものです。

コメント有難うございます、skyさん。

コメントの増加は、skyさんのコメントなのでは……?
ゲームでのエンカウントと現実でのポケモンとの遭遇は違うでしょうね。データではなく倒せば相手は傷つくのですから。
ポケモン世界ですか、えぇそうですね。行ってみたいですね。
それでは、失礼を。

12.7.15  02:44  -  森羅  (tokeisou)

なんか最近コメントが増加していますね
とりあえず ゲームでのエンカウント率は高いですよね
ゲームでは
「よっしゃどんどんかかってこい」
「努力値・経験値おいしいです」
という風ですが 現実に起こると怖いですよね
私のような人間は子犬にもびびりまくっていますから
ポケモン世界に行ってもびびってばかりなのでは・・・
と思っていますよ
それでも行きたいポケモン世界

12.7.13  22:52  -  不明(削除済)  (wert)

あわわわ・・・。次を書いているうちにコメントが・・・!!
と言うより、KaZuKiさんすばらしいですね。
見事、次はsideケイヤです。

そうですね、ゆーとは多分苦労する事になるのではないか、と思っております。でも、夜月くんもついているので大丈夫でしょう!
(なんで他人事!?)
それから、
やっぱり同一人物のKaZuKiさんでしたか。
そうです、僕が読んだのはPOKE-NOVELです。
確かに世界っていうのは意外に狭い物なのかも知れませんね。
では、コメントありがとうございました。
失礼します。

09.3.25  22:56  -  森羅  (tokeisou)

どうも森羅さん、また読ませていただきました。

ユウトとアヤはここでとりあえずお別れですか。
そろそろsideケイヤでしょうかね?
DPPtをプレイしたことのないユウト君じゃ、アヤが消えると大変そうです。

さて、ここで少し話が変わってしまいますが。
自分の『砂漠の風』を別サイトで見たとのことですが、もしかしてデュルー氏のPOKE-NOVELでの公開作品のことでしょうか?
あれは、確かに私本人の作品です。

もしそちらでの作品で知っていただいたのでしたらなんともまぁ、狭い世界と言いましょうか……。
なんでも私の作品が書くキッカケになったとのことですが、もしそれが本当なら感涙の極みです。

それではこのような長文をコメントにお送りし、申し訳ございませんでした。
『生あるものの生きる世界』、これからも応援させていただきます。

09.3.25  21:57  -  不明(削除済)  (fantasic)

45さん!2度目のコメントありがとうございます!!
そうですね、この話は僕自身楽しんで書きました。
シリアスがまったく入っていないので。
それと、
45さんの言うとおり、アヤとゆーとがタッグを組んだら大変です。
ヤバいで済めばいいのですが。
作者の僕でさえ吹っ飛ばして彼らは暴走するでしょう。
あ、ですが、多分・・・・どうなんでしょう?(聞くな!)
話を変えますが、
僕の「まぁ・・(以下略)」のコメントはそんなにすばらしいものではないですよ。自分が好きなように書いているだけ話ですから。
ですが、そう言っていただけると嬉しいです。ありがとうございますm(−−)m(照)
さてはてもう一つ。
大変申し訳ないのですが、マサポケで読んだのではないと思います。多分ですが。
ですが、やはり皆さん何かきっかけになる物語があるものなのですねー。
45さんが感銘を受けた「プレゼント」も是非読んでみたいです!
というより、探します!正式名称をよかったら教えてください。
最後になりましたが、
ポケモン関係であればじゃんじゃん書いてください。
とても楽しいですので。
後ですね。
45さん。小説やめてはダメですよ。
僕の楽しみにしている小説が一つ減ってしまいます!!(必死)
では、失礼して。・・・・今から続きを書きます。

09.3.25  21:30  -  森羅  (tokeisou)

どうもです。やはり同一人物でしたか。またまた、驚きです!
お言葉に甘えまして、「ゆーと」と、呼ばせて頂きます^^
それと、 森羅さんの語ってくれた「まぁ、それが書くのに当たって一番好きだからなのですが。」
・・・・・・すばらしいですね!!全部がすばらしい!!(いきなり何!?と、思われたらすみません)

今の自分も、色々書いてきて、そしたら、これがいいかな?と、思えていたのに、実は削除を考えていたり・・・。実に恥ずかしいですね。自分。
なんだか、成長できた気がします。あ、それすぎました。すみません。

今回の物語は、微笑んでしまう内容でしたね〜。あ、温まる意味ですよ。
そして、少し楽しみのゆーとのコメント・・・。期待以上でした。
最後の所なんか、もう、なぜかニコニコでしたよ!

アヤさん(?)と、ゆーとが、タッグを組んだら、自分ならアッと言う間に、瞬殺されてしまいそうですね・・・。
会話(喧嘩)をしながら、死闘の中をかいくぐっていく…・・・この時点で、すごいような・・・^^:

今後の二人の関係とゆーとの成長を期待しています^^

いい加減長いのですが・・・マサポケをご存知のようで、しかも、そこで読んだ小説がきっかけで、書き始めとは・・・!
自分もですよ。(あ、でも、ほんの少し違うかなぁ・・・?)
自分は、586さん の「 プレゼント 」が、きっかけですね・・・。もう、あれほどの感動物は・・・言葉に出来ません。

はっ!何度も、何度も、感想と関係の無い事を言っていてすみませんでした!m(_ _;)m

09.3.25  01:16  -  不明(削除済)  (45syost)

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