生あるものの生きる世界
13.side ユウト×アヤ 意味[イミ]
著 : 森羅
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・・・・・・・・・・・・・・。
「オレは、どうしたらいいんだ?どうしたら、オレの『生の世界』に戻れる?」
ある種のあきらめのような物を感じながらオレは尋ねる。
誰に問うでもなく。
「知らないわよ、そんなこと」
アヤのみもふたも無い答え。
・・・・OK。わかった。お前にはもう聞かない。
最後の頼みの綱、ナナカマド博士の方にオレは目をやる。
ジイさんは少しオレから目をそらせて言う。
「さあな。だが、お前は何か意味があってここに来たのだろう?」
『君の・・・・が、か・・・・・と・・・・したんだ。そしてい・・・・・・・・・・き。
だから、君は・・・・・・・・・・・・』
あの“管理人”のよくわからない言葉が頭に反芻(はんすう)する。
『何か』があって『オレ』は死に損なった、そんな感じで“管理人”は言っていた気がする。
「何か意味があってここに来たのだろう?
しかし、君はまだその『何か』がわかっていない、そういうわけなのだろう」
ジイさんは続ける。
オレは黙って聞いていた。
その通りのような気がしたから。
「なら、君の意味を見つけに行きなさい。
とりあえず、シンオウ地方を見に行ってはどうかな?
シンオウ地方の全ての場所を」
・・・・それは、何か?オレに旅しろって言ってんのか。
冗談きついって。
ゲームじゃあるまいし。
だが、
それ以外に道があるのか?
オレの中で小さな反論の声は大きく響いた。
・・・・・・・・・・そうだよな。
他に道はない。・・・・・多分。
「・・・・そうしてみます」
オレは選んだ。
また一つ。
誤った選択かもしれない。
すでに決まっていた選択だったのかも知れない。
でも、
今は進むしか道はない。
どんな事が起こるとしても。
2009.3.23 21:57:57 公開
■ コメント (4)
※ 色の付いたコメントは、作者自身によるものです。
12.7.15 02:32 - 森羅 (tokeisou) |
シンオウ地方を旅することになるんですかー いいなー ポケモンの世界は一度でいいから 行ってみたいものです カントーもジョウトもいいですが 最初に見たシンオウ地方を最初に旅したいです ここまで読んで思いました この物語は面白い テンポがよくてさらりと流す感じです だらだらしずに 一話一話で物語が少しずつ動いていく という感じが好きです 私は一話ごとにそれぞれ15KB前後ありますから 凄く長いんですよね 12.7.13 22:47 - 不明(削除済) (wert) |
K,KaZuKiさん!? 本物ですか?(偽者ってなんだよ) 間違っていたら申し訳ないのですが、別の掲示板で『砂漠の風』と言うポケコロの主人公達を書いた短編をお書きになった方ですか? もしそうだとしたら、感激です!! いえ、そうでなくても感激です!! ・・・・・失礼しました。 あのですね、『KaZuKi』と言う方のその作品のおかげで僕は今ポケモン小説書いてるんですよ。 なので、あせってしまいました・・・。 とにもかくにも、(落ち着いてきた) 改めまして、コメントありがとうございます。 二面性のある世界と言うのは僕自身読むのが好きで、ならば書いてみよう!と言う単純思考からこの物語が出来ました。 気に入っていただけたなら何よりです。 それでは失礼を。 09.3.24 22:30 - 森羅 (tokeisou) |
どうも、初めましてKaZuKiと申します。 追加更新された小説の欄でふと発見し、見させていただきました。 そうしたら面白い面白い! 大変、面白い作品で感動しました! 2面性のある世界観には非常に興味を引かれました。 これからもがんばってください、応援させていただきます♪ 09.3.24 09:00 - 不明(削除済) (fantasic) |
シンオウ地方を旅することになりました。なりゆきで。
ポケモンの世界って行ってみたいですね。きっとポケノベ書いてらっしゃる方は一度は皆さま思ったことがあるのではないでしょうか。
シンオウが初めてということは、かなりお若い方なのですね。
面白いと、テンポが良いと言っていただければ何よりです。と言っても今は確かに短すぎるくらい短いですが、後々になれば2万近い文字数の話もあります。15KBなんて可愛いものですよ。というかそれくらいがちょうどいいのではないでしょうか。
それでは、失礼を。