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生あるものの生きる世界

著編者 : 森羅

136.sideアヤ 立志の湖[リッシコ]

著 : 森羅

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ムクホークの強靭な翼でもカンナギからリッシ湖までは3、4時間の時間を要した。
あたしはただ捉まっているだけ・・・と言えば楽そうに聞こえるかもしれないけど実際はこれはこれでしんどい。ムクホークの方が大変だって言うことはわかってるんだけど。
トバリを越えて213番道路まであと少し、というところで。

どかぁーーん、という漫画のような爆発音、その後すぐに追いかけるように黒煙が空を覆った。青空を侵食していく黒煙は意志を持った生き物みたい。
焦ったようなスピカの声がボールの中から聞こえてくる。

《アヤ・・・!》
「わかってる!・・・ムクホーク、お願い急いで!!」
《ホーォクッ!》

あたしの声に呼応するように灰色の翼を大きく広げ羽ばたくムクホーク。
あと、数百メートル。お願い!・・・あたしは心の中で願った。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

「つ、ついた・・・?」
《えぇ。着いたわ》

1分たったかどうか、あたしたちはリッシ湖への入り口の前に立っている。
そこは少し前にシロナと出会ったところ。
今は黒煙と焼け焦げたような匂いで感傷に浸っている場合じゃないけど。
あたしはバテバテのムクホークにお礼を言ってボールに戻し、代わりにスピカのボールを開く。

《中へ、行くんでしょ?》
「もちろん」

スピカの意地の悪い質問にあたしは当然といわんばかりに答えた。
ここまで来て引き下がれるわけがないじゃない!!ケイヤも頑張ってくれるんだし。
あたしは右拳を空へ突き上げエイエイオーと気合を入れてからリッシ湖の入り口をくぐった。

「・・・・・なっ!?」
《・・・これは、ひどいわね・・・》

リッシ湖の目の前、普通ならそこには青い水を湛える湖があるはずなのに。
そこにあるのはまるで廃墟。湖の淵は熱で溶けて奇妙な模様を描いていて、水ポケモンのコイキングだけがわずかに残った水を求めて力なく“はねる”を繰り返し、干上がった湖の中でせわしなく働くグリーンブルーの髪のギンガ団たちはコイキングに関心を示さずにむしろ邪魔だと彼らを押しのける。
と、その団員の一人があたしを見つけて詰め寄ってきた。

「・・・一般人がココに何の用があるのです!?
ココはワレワレ、ギンガ団が調査を行っている最中なのです!」

ぶちん、と頭の毛細血管がまとめて千切れるような音がした・・・気がする。
あたしは怒りに任せてそのまま右足を蹴り上げた。目標であるギンガ団の顔面を狙って。

「これの、どこが調査なのか聞こうじゃないのーーーっ!!!」
「ぎゃふん!」

見事にあたしのキックが顔面直撃コースを辿った。
綺麗な弧を描いて空中に浮かぶギンガ団。ふっとんだギンガ団にスピカが一言。

《ぎゃふんなんて、死語よ、死語》

どぉん、と湖の底に当たる場所――今は干からびてるけど――に背中を打ちつけたギンガ団は完全にノックアウト。目を回してしまっている。
けど、そのせいで周りの他のギンガ団全員の視線を浴びる羽目になった。
その様子を見てスピカは面白そうに目を細めて笑う。

《アヤ。計画性のない行動は身の破滅を招くわよ?》
「もっと早く言って欲しかったわね」
《何事も経験経験》
「ふーんだ!レグルス!アルフェッカ!」

あたしはムクホーク以外の残りの2つのボールに手を掛けてそれぞれ放った。
レントラーとクチートがそれぞれ牙と大顎をギンガ団に向ける。
あたしたちを敵だと認識したギンガ団の下っ端たちはあわてて次から次へとボールを放ってくるけど、それよりレグルスとアルの方が速い。

「レグルス、“ほうでん”!アル、“げんしのちから”!」
《はぁいっ》
《はいな!》

最初から大技を連発するのは危険だと分かっている。だけど大人数相手ならこっちの方が断然手っ取り早いから仕方がない。広範囲攻撃可能な“ほうでん”とアルオリジナルの“げんしのちから”。アルの場合は下が地面になっているという事も幸いした。大顎が地面を叩くとそれに呼応するように地面が壁のようにそり立ってギンガ団を押し出す。レグルスの“ほうでん”もアルの攻撃から零れたポケモンたちを餌食に。
・・・あっという間に制圧できた下っ端たちは蜘蛛の子を散らすように逃げ帰っていく。
やった、とあたしは両手を握り締めぴょこんと一回跳ねた。そしてアルとレグルスに抱きつく。・・・ここまでストレートに勝てたのは久しぶりなんだからちょっと位いいわよね。

「レグルス、アルさっすがぁ!!」

よろこぶあたしとレグルスにアルフェッカは一点を見つめたまま表情を和らげない。

《・・・あーちゃん、喜ぶのは出入りの仕舞(しま)いにしような。まだおるよ》

あたしはアルの言葉にレグルスを放してアルの見つめる方向に目をやった。
そこにあるのは水底の巨大な岩の塊。もしも中が空洞なら5畳は余裕だ。
レグルスが紺色の毛皮をあたしの手に擦り付けながら聞いてくる。

《行くのー?》
「行かなきゃ」

『息を止めたまま湖を深く深く潜り、苦しいのに深く深く潜り、
湖の底から大事なものをとってくる』

・・・・その神話の通りなら、あそこが『神』の棲む場所。
ケイヤの言うとおりなら、その『神』が危ない。
ギンガ団の馬鹿げた目的にポケモンが犠牲になる必要なんかどこにもないんだから。
止めなきゃいけない。
ふと、あたしは思い立ってスピカたちに尋ねる。
それはケイヤに言われた事。

「ねぇ、あたしを手伝って」

あたしの言葉に3匹はそれぞれ驚いたような反応を示す。
その直後スピカは微笑み、レグルスは不思議そうに首をかしげ、アルは不敵な顔を。
そして、それぞれの返事が返ってくる。

《くすくす・・・アヤって影響を受けやすいタイプ?いいわよ、もちろん》
《どうしてー?手伝うよー》
《ええでな。手伝ってやろうさ》
「うん・・・!」

あたしたちは干上がった湖、アルの示した場所を目指した。
あたしは誰かを護りたい。その力が欲しい。
でも、
みんなはあたしの力じゃない。あたしに力を貸してくれる大切な存在。
『周りの力を借りる事も大切だよ』・・・か。

あたしは、笑っていたかもしれない。

sideスピカ(ムウマ)

ふふふ・・・。アヤの顔を盗み見しながらアタシは笑みを零す。
そう、アナタはそれでいいの。

頑(かたく)なにならないで。良いと思ったことは吸収して。
でも。アナタが願った強さ、そのことを忘れてしまわないで。

良い影響を与えてくれるヒトがいてよかったわね。
ユウト君もゲン君も、ケイヤ君も。

アタシは彼らとの出会いに感謝した。

sideアヤ

アルが示したその巨大な岩の塊はやっぱりというか空洞になっていた。
風が吹いてその入り口に吸い込まれていくのを感じているとなんだか入り口が呼吸しているかのように思ってしまう。
あたしはスピカたちに声を掛けた。

「ここ、怪しいわよね?」

もしもここをギンガ団が無視していたならギンガ団は全員盲目決定。
もっともここに誰かが居るってアルが言ったんだからその可能性はゼロなんだけど。
入るか入らないかでうろうろするあたし。
と、洞窟の中から声がかかった。

「そんなところでうろうろしてないで入ってくれば良い」

バスの男声。あたしは覚悟を決めて中に入り込んだ。
入り口をくぐって中に入ると“フラッシュ”が必要なほど暗いわけじゃない。おかげで相手の顔を見ることができた。アカギとそっくりの青に染められた髪に銀色の服をきっちり着込んでいる。
構えるあたしたちに見下すような笑みを湛えて。

「ワタシはギンガ団の幹部の一人、サターン。・・・どうやらただ爆発を見て駆けつけてきたトレーナーというわけではなさそうだ」
「どうしてあたしがただ駆けつけてきたトレーナーに見えないわけ?」

あたしの疑問にサターンは笑みを広げる。

「ただの通りすがりならまずは無能な警察に連絡を入れるだろう。だが、そうでないなら『よっぽどの馬鹿』か『ここで何が起きるかを知っていた人物』ということになるだろう?
・・・そういえばおまえはトバリのアジトで暴れたトレーナーの一人と身体特徴が一致するな・・・本人か?」

舐めるような目にあたしは精一杯声を上げる。

「よっぽどの馬鹿と認識しないでくれてありがとう。そーよ。あたしはその時の一人。
アジトが半壊ですんでよかったわね。できたら全部壊してあげたかったんだけど」
「・・・ふん」

あたしの声にサターンは忌々しそうに顔を背ける。
勢いの付いたあたしはそのまま言葉を続けた。

「ここのポケモンはどこ!?あんたたちにここのポケモンやノモセの湿原を実験に使う権利なんてないわよ!返して!」
「・・・なぜアグノムのことを知っている!?」
「アカギに聞いたのよ!」

勢いが付いて言い過ぎたみたい。サターンの剣幕にあたしは素直に口をつぐむ。
少しの間、そのまま互いに硬直。でもすぐにサターンは首を振った。

「いや、まぁ、それはいい。ここで始末してしまえば問題はない。
それよりも・・・ほう。ボスに会ったのか。ならなおさら・・・」

にやり、とあまり好感を得るタイプじゃない笑みを浮かべるサターンにあたしはそれでも相手をにらみつける。そんなあたしを無視してサターンは続けた。

「ここのアグノムなら少し前に運び出した。おまえが乱闘をやっている騒ぎに便乗してな。
アグノムのことなら心配は要らない。十分ギンガ団の役に立ってくれるだろう。
そして、危険因子のおまえはここで消す!」

言うが早いかボールを放り投げてくるサターンに、出てくるポケモンはゴルバット。
あたしはレグルスに指示を出す。

「レグルス“かみなりのキバ”!」
「させるな、ゴルバット“エアカッター”!」

電撃を帯びたレグルスの牙がゴルバットを襲う。だけど、ゴルバットも“エアカッター”で自分とレグルスとのわずかな隙間の空気を切り裂く。よってレグルスの牙はゴルバットに届くことなく、はじき出された。くるり、と一回転して地上に足をつけるレグルス。
接近戦が無理なら!

「“10まんボルト”!」
「・・・っく!」

膨大な光のエネルギーが小部屋を包んだ。あまりの明るさにあたしは目を細める。
もしもゴルバットに直撃しなくてもゴルバットの目をつぶす事ができるはず!
あたしは休むことなく指示を飛ばした。

「休ませないで!“かみなりのキバ”!」

バチィ、という電気の走った音と、焦げ臭い匂い。
光が消えた後、あたしが目にしたものは焦げて地上で目を回してしまっているゴルバット。
レグルスはちゃんと立っている。サターンは苦々しい顔をしてゴルバットをボールに戻した。

「やった・・・!」

あたしは小さな歓声を上げるけど当のレグルスが身動きもしない。
あたしは不審に思ってレグルスに声を掛ける。

「レグルス・・・?」

返事はない。
あたしがもう一度声を掛けようとした、その途端レグルスの足が千鳥足のように踊った。
これは・・・。

「混乱してる・・・!?」

はっとしてあたしがサターンに目をやるとサターンはにやりと笑っている。あたしは唇をかんでレグルスをボールに戻した。多分、さっきの“10まんボルト”か“かみなりのキバ”に乗じて“あやしいひかり”をしたんだろう。

「卑怯なのよ、あんたたち・・・!」
「卑怯ではない。これも戦闘パターンの一つだろう?・・・さて、次だな」

あたしの悔しさを一刀両断するサターン。
そしてあたしの準備など気にも留めずに出してきたポケモンはドクロッグ。
あたしは隣に浮かんでいたスピカに目をやる。スピカはそれに頷いて返してくれた。
あたしもそれに頷き返す。

「スピカ!“サイコキネシス”!」
「“どくどく”!“だましうち”!」

スピカの“サイコキネシス”がドクロッグにヒットするけど、“だましうち”はスピカにとっても効果抜群。両者痛み分けでそれぞれトレーナーの下へ引き下がってきた。ただしスピカは“どくどく”まで受けているから長期戦はリスクが大きすぎる。早めに決着をつけなきゃまずい。
サターンは余裕で見下したように嘲笑する。

「“どくどく”のダメージは甘く見れないことは知っているだろう?
さて、ワタシの方が一枚上手だったようだな。ドクロッグ“あくのはどう”」
「・・・っ“ふういん”!」

間一髪、スピカの方が早かった。ドクロッグの“あくのはどう”は強制終了させられ、黒いエネルギーの塊は消滅する。スピカが“あくのはどう”を持っていたからできた技だけどそれでも毒がスピカを侵食するのは止まらない。

「・・・セコイな。“わるだくみ”から“だましうち”」
「セコイ!!?あんたにだけは言われたかないわよ!!
スピカ“よこどり”で“サイコキネシス”!」

最初に“あやしいひかり”を使ってきたやつに『セコイ』とは言われたくない。
もっともあたしはこんな『化かし合い』みたいな勝負が嫌いなんだけど。
“よこどり”で特攻の上がったスピカの“サイコキネシス”が見事にドクロッグにヒット。ドクロッグは吹っ飛ばされて小部屋の壁に背中から衝突する。チッ、と言う舌打ち音がサターンから聞こえてきた。

「・・・まぁいいさ。どのみちワタシたちの偉業がおまえごときにどうにかなるレベルはとっくの昔に超えている。せいぜいボスによって創造される新しい宇宙を指をくわえて待っているが良い」
「させないわよ、そんなこと・・・!」

にらむあたしにドクロッグをボールに戻したサターンは鼻で笑う。

「3つの湖のそれぞれに3人の幹部。ほぼ同時に行われる湖の爆破。
体が3つあれば間に合ったかもしれないが、1つの湖だけで精一杯だろう?
それにおまえは結局ここのポケモン、アグノムを救えなかった。
そんなおまえに何ができるというのだ?何もできないだろう?
ワタシに勝てたとしても結局はおまえが敗者なのだよ」

サターンの言葉が正鵠を射ているのであたしは何も言えずに唇を噛んでいた。
そう、あたしはこの湖のポケモンを救えなかった。
あと、少しだったのに!
悔しがるあたしの隣をサターンは大笑いですり抜けて行く。
その笑い声が気分が悪くなるほど耳に残った。

《ア・・・ヤ・・・》
「・・・!?スピカッ!」

“どくどく”の事をすっかり忘れていたあたしは急いでスピカに駆け寄りリュックの中から毒消しを探し出してスピカに使う。毒が抜けて少し楽になったらしいスピカが言葉を発した。

《ごめん・・・なさいね・・・。力足らずで》
「ううん、ありがと」

あたしの言葉にスピカが弱弱しく微笑む。
その笑顔に悔しがっていた時間をあたしは悔やんだ。
そんな事よりも、気にすべき事があったのに・・・。
あたしは目先の事に頭がいっぱいになって優先順位を間違えてしまった。
自己嫌悪で硬直するあたしにアルが声を掛けてくる。

《あーちゃん。後悔はしても無駄。後悔している時間が今度は惜しいよ。
後悔や自分を追い詰める事より今度、同じ間違いを繰り返さないようすればいいのさ。
今、あーちゃんはしなきゃなんないこと、あんだろう?》

アルフェッカに諭されてあたしは自分のするべきことを思い出した。
あたしは声を上げる。

「・・・シンジ湖!」
《行こうかねぇ。次の出入りに》
《そう、よ・・・早く、行かなきゃ、でしょ?アヤ・・・》
「で、でも!」

レグルスもスピカもぼろぼろ。
シリウスは行方不明だし、体力があるのはアルフェッカだけ。
この状態で、シンジ湖に向かうわけには行かない。
あたしはちょっと、考えを搾って最良の策を考える。

「・・・ホテルグランドレイク・・・」
《ん?なんだね?あーちゃん》

リッシ湖、すぐそばのホテル。
あそこには確か、ポケモンの回復装置が開放されていたはず。
このままシンジ湖に直行してもまともな結果は得られない。なら。
あたしはスピカをボールに戻してアルに話しかけた。

「ムクホークでホテルまで飛ぶ。そこで回復してからシンジ湖に行こ!
このままの状態じゃ幹部の相手なんかできない」

3つの湖に3人の幹部。サターンは確かにそう言った。
ならこのまま向かうのは自殺行為だ。
アルは目を丸めて動揺したように聞き返してくる。

《せなこと言うたって、間に合わんなってしまうよ。どうするんだね?》
「回復してる間に博士に連絡する。博士はポケモンバトルできなくても博士なら警察に動いてもらえる。そっちの方がいいでしょ?」
《・・・せやったら、急ごうかねぇ!》

あたしは頷きアルをボールに戻す。
代わりにムクホークのボールをつかんで、あたしは小部屋の奥を見やった。

「・・・必ず、助けるから・・・!」

それは、あたしの決意。それは、あたしの意志。
あたしはくるりと回れ右をすると出口を飛び出す。

春の日差しが、目を焼いた。

side???

生あるものに『意志』を与えたのはアグノム。
青い色の2本の尾を持つ神。

けれども、
彼もまた『神』ではなく、『完全』ではない。
彼もまた『神』にはなれず、『完全』にはなれない。

強固な『意志』は時に力になるんだよ。
でも、それは君の心次第。

君が望めば望むだけ、君の『意志』は強くなっていくだろう。
君があきらめなければ、君の『意志』は永遠に君のものだろう。
けれども、『意志』だけではどうにもならない事があったとき、

君は一体どうするんだろうね?
















































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2011.1.4  16:17:41    公開
2011.1.6  23:41:26    修正


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