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キミの名を嘆く〜失った”モノ”は〜

著編者 : 窮爽

データ10 今だからこそ

著 : 窮爽

イラスト : 窮爽

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「とりあえず、バトルした方がいいっすヨネ。」
「まぁな。事情は後で聞くとして。」

俺と摩瑠はモンスターボールを構えた。
紗奈は後ろの方で待機。

「何!?あんた、彼氏!?」
「な訳あるか!?」

1人が言い、俺は反論した。
絶対あり得ねえぇぇ!?
奴等はポケモン達を繰り出した。
俺はサザンドラ、摩瑠はエモンガを繰り出す。
ポケモン達は暑さでもうばてている様子。
じゃ、早めに終わらせるしかねぇよな…ったく、どいつもこいつも暑さに弱ぇな…
…ここはまずハイパーボイスで行くか…

「サザンドラ、ハイパ『ドラー。』」

俺が指示する声を遮り、サザンドラはやる気なさげな鳴き声を出す。
…こいつ、やる気全然ねぇな…

「…?何だ?」

何やらやけに地響きがする。
…何やら嫌な予感しかしないが…
俺達は恐る恐る空を見上げた。
空には隕石の様な岩が沢山。

「ちょ!?流星群とか無しだって!?」
「知るかっ!?」

1人が言い、俺はそう言い返し、サザンドラを見た。

「ドラァ〜…」
「お前何平和ボケしてんだ?!」

サザンドラはただ欠伸をしているだけだった。
何故に!?何故に流星群!?


「へー。」
「いや…俺悪くないけど一応反省してるし…」
「有氷…そんなにキレんなって。」
「…その呼び方今後禁止。あと、キレてないし。」

帰って来た後、全員から白い目で見られた。
今、俺は正座している。その前にある椅子にすみれがアイスキャンディーを食べて座っている。そんなすみれにレキがそういうが、すみれは横目でギロリと見ながら言った。
表情は微笑ましいが…イルカ以上に恐ろしく感じた。
…人生で一番冷や汗かいてる…
予想通り、流星群のせいで俺達がいた場所はボロボロ。今、復興作業をしているらしい。
以前にも、そんな事があったとか…
…サザンドラ…面倒くさくてとっとと終わらせたい気持ちは分かった。…だけどな、流星群は辞めろ。
一方で奴等は警察いきになった。

「あの…わ、私が元はと言えば…悪かったですから…」
「あ、そういえばその水晶ってどこで?」

紗奈が恐る恐る言うとすみれは思い出したかのように言った。
紗奈は水晶を手にして話した。

「えっと…夢を見て…『赤の魂を守れ』って声が聞こえて…目が覚めると枕元にあって…」
「それ、赤の魂って言うんですか?」

安藤が尋ねてきた。紗奈は『分かりません…』と首を横に振った。
…とにかく、その水晶が奴等が狙ってるものって言うのは分かったな。

「…ブッ。」
「…なんだよ。人の顔ジロッジロと…」

摩瑠は突然吹き出した。俺は横目でにらみつけながら言った。

「いやぁ…想現真さんって彼女出来んのかなって思っただけッスカラ…!ブッ…!」
「はぁ!?お前何言ってんだよ!?」

俺はそう言い返した。
お前まだ言ってんのか?!
すると他の奴等はニヤニヤとこちらを見てきた。
…絞める。いつか絶対絞める。

「自分は無論彼女居るっスカラネ〜。」
「マジか!?」
「私もびっくりだぞ?!」

摩瑠の言葉に俺は驚いた。ついでにミキナも。
こいつ…訳わかんねぇ…

「あのさ、水晶を此処に置いて守っとくって言うのも手だけどいつ襲ってくるか分からないじゃん。だからそのまま紗奈に持ってもらうべきだと思うんだけど。」

突然すみれが話を変えた。
皆はパッと考え込んだ。
…ナイス。

「でも〜、それじゃ危なくないのかな〜?」
「だから誰かが守ればいい話だし。」
「……誰が?」

風導の質問にすみれは答えた。
三月も尋ねた。

「……」
「……」

その言葉と共に奴等の視線はこっちに向けらrた。
暫く沈黙の間が続く。
…嫌な予感しかしねぇ…

「…はい、決まり。」
「何が決まりだぁ!?」

すみれは無表情で言った。俺は言い返す。
どういう流れでこうなる?!

「え!?……」

紗奈は驚き、こっちを見た。
…おい、足震えてんぞ。お前。

「そこら辺は摩瑠さんがカバーすれば問題なし。」
「そうっスネ〜。」
「そうなのです。」
「おい!?お前、いつの間に居た!?」

摩瑠とすみれの会話に何故か豪濡が居た。
こいつは一応カントーの四天王…でもあり、マジシャンだ。

「いや、旅行なのです。そしたら町はボロボロ。聞くところ、想現真さんのサザンドラの流星群が原因だと聞き、ここに来たのです。」
「うっ…」

豪濡の発言に俺は言葉を詰まらせた。
それを言うな……って。

「お前ぇぇ!!?それ俺のシャーベットだろうがぁぁ!!?」
「いやいや、怒られてる人に言われたくないのです。」

…くそっ。
豪濡は俺が食べようと買ったシャーベットを食べていた。

「ちょっと広っぱに行きませんか?気分転換なのです。」

豪濡の提案に皆は悩んだが、最終的に行くことになった。

「すっごく広いのです。豪濡、満足なのです。」
「またここで喫茶店開くとは思ってなかったんだがな…」

豪濡の言葉にミキナがそう呟いた。
…確かに。
お茶メンバーは俺と紗奈、豪濡とミキナ、三月、摩瑠、風導、ありかだった。
一方で―

「鳥籠しましょうか。」
「賛成!」

向こうでは体を動かしている。
すみれの言葉に全員賛成と言った。

「じゃ、この間の鳥籠で最後に安藤さんが私を当てたので?」
「いや、全然覚えてな『そうですよね?』」

安藤は渋々真ん中に行った。
…お前、倍返しにされるぞ…?
ドカッ!!!

「おぉぉぉい!!?安藤ーーー!!?」

そんなレキの声が聞こえてくる。
…2度目だな。うん。

「だ、大丈夫でしょうか…」
「…分かんない…」
「きっと大丈夫なのだよ〜。」

紗奈と三月の言葉に風導がそういう。
…痛そうだけどな…

「……」

なんだ?
紗奈は何かを見て困っている表情。
その目線の先には砂糖入れ。
…あぁ、届かないのか。背低いしな。

「ほら。」
「あ・・・すみません…」

俺は砂糖入れを手渡した。
紗奈は小さくお礼を言った。

「やっぱりこういうのは仲良くなれるからいいのです。」
「そうですね。」

豪濡とありかがそう話している。
…そうか?

「ま、紗奈ちゃんのぼでぃーがーど頑張るのだよ〜?」
「いつ決まったんだ!?」
「流星群〜♪」

うっ…
風導の言葉に言い返す言葉が見つからなかった。
で、結局何故か俺が担当をする事に。
…サザンドラ…次やったら夕飯抜きにするぞ…

データ10 今だからこそ

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2011.6.25  20:49:53    公開
2011.6.26  01:01:52    修正


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