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キミの名を嘆く〜失った”モノ”は〜
おんぷ14 伝説と悲劇と
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暫くして、キルリアの目が覚めた。
キルリアは暫く黙りこんでいて、悔しげだった。
そんな気まずい空気が流れ、沈黙が続いた。
「………そういえば、ミズゴロウ。お前、青の魂っていう物を持っているのか?」
そう口を開いたのはジュカインだった。
青の魂?
その言葉にミズゴロウとキルリアはピクリと反応した。
「貴様…青の魂を…持っているというのか…?」
「え?あ…はい…」
ミズゴロウはそう頷き、バックから1つの青く透き通り、不思議な模様がかたどられた水晶を取りだした。
…なんだか…不思議だなぁ…
「何故貴様が持っているんだ…?」
「ねぇ、青の魂って何なの?」
僕は気になっていた事を尋ねた。
ジュカインもそれに同意するように頷いた。
「…この世には青の魂と赤の魂と言う2つの水晶がある。…2匹の竜を真実の森という場所の真実の祭壇に連れてくる。そして、祭壇の窪みに水晶をはめる。…それにより、2匹の竜はそのはめた者を聖なる地へと導くそうだ。…だけど、それは禁じられている。まず、2匹の竜を連れてくること自体が不可能。…連れてくるとしたら信頼されているか…無理やり連れてきたのか。」
キルリアはそう説明する。
導く…
「それは2つ必要なのか?それに、その真実の森は何処にあるんだ?」
「いや…1つでもいい。赤の水晶ならば青の竜、赤の水晶ならば赤の竜が導くそうだ。…真実の森はこの世界でも、人間の世界でもなく…2つの世界の狭間にあると言われている。…聖なる地もそうらしい。」
キルリアは説明し終わるとまた険しい表情に戻った。
…あ。
「そういえば、水晶ってどこにあるの?」
「水晶は…分からない。だけど、2匹の竜に選ばれた2人の者が1つずつ、水晶を持っているそうだ。…おい、貴様は選ばれたのか?」
キルリアはそう言ってミズゴロウを見た。
「分からないけど…夢の中に声が聞こえてきて…『青の魂を守れ。』…って言っていて…目が覚めると、枕元にこれが…」
ミズゴロウは青の魂を見ながら言った。
そうなんだ…でも…赤の魂は何処に…あ…そう言えば…
「ねぇ、知っていたら教えてほしいんだけど…」
「何だ?」
キルリアは首をかしげる。
「孤界門って知ってる?」
「孤界門?」
「!?」
キルリアは首をかしげた。
しかし、ジュカインは酷く驚いた様子だった。
どうしたんだろう…
「…誰が言っていたんだ?」
「え?…マニューラが言っていたんだけど…」
ジュカインは少し低めの声で尋ねてきた。
僕はそう答える。
「ねぇ、知ってるの?」
「……あぁ。」
ジュカインは少し目をそらして頷いた。
そして、ジュカインは語り始めた。
…今から約20年近く前…
ある組織が色々と事件を犯していた。その組織の目的が、人間とポケモンを離す事だった。
…そのために孤界門を呼び出すことにした。孤界門を呼びだす方法…それは、3つの神楽器で調べを奏でる事だった。
そして、その組織は3つの神楽器を手に入れてしまった。…そして、孤界門を呼びだしてしまった。
孤界門によってポケモンと人間は別々になってしまった…
「…まだ俺は生まれていないか…」
キルリアは考え込むようにして呟いた。
うん…僕もだよ…
「その後、どうなったの?」
「…あるトレーナーが神楽器を取り戻し、その持ち主3人はそれぞれの場所で楽器を奏で、ポケモンと人間をまた一緒にする事に成功した。」
「その場所と言うのは?」
「…人間世界の鈴の塔、泉、煙山…と言う場所だ。」
ジュカインは説明し終わると窓の外を眺めた。
…そんな事があったんだ…
その時のジュカインの目は何処か悲しげで…
その後、夕食を食べて眠りに就いた。
○●○
「……」
明け方。俺は木の上に居た。
……
「…孤界門…か…」
…奴等は何をしようとしているんだ…
…どんな理由でも…止めなければ。
…あの悲劇を…もう起こさせないために…
「…あの時の代償は…大きかった…」
俺はそう呟いた。
…あの代償はあまりにも大きすぎて…悲し過ぎて…寂し過ぎて…
そんな俺を朝日が照らした。
と、1つの音色が聞こえてくる。
…ん?この音色…
「…奏音か…俺より早く起きてただなんてな…」
そこから切り株の上で音色を奏でている奏音が見えた。
…美しい音色だ。聴いていると心が癒されていく…
…とにかく、前を見よう―
![おんぷ14 伝説と悲劇と](http://img.yakkun.com/bbs/novel/u/n4197_22.png)
2011.6.19 19:09:04 公開
■ コメント (2)
※ 色の付いたコメントは、作者自身によるものです。
11.6.19 20:09 - 窮爽 (monoraru) |
こんばんはw 最近忙しくってコメできませんでしたが復帰ですよw 伝説、ですか。 災難ですよねいろいろ。 なんだか切ないです…。 あっ風鈴さん、前作でコラボ書くとか言いつつ、かけずにすみませんでした!今作で、書く予定なのですがいいでしょうか?ちょうど、ポケモン同士話も合いそうですし…。 といってもこちらはまだ書きはじめなので、もう少しキャラが増え次第ですが^^; それではノシ 11.6.19 20:04 - harumi (34sykm) |
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復帰、本当おめでとうございます!!><
伝説、何だか面倒な事ばかりですよ(汗
キルリア「本当そうだな。」
あと、あの前作の…ね。
ジュカイン「……」
大丈夫か!?
あ、はい!!全然OKですよ!!ポケモン達の会話がどうなって行くのだろうかww
コメありがとうございました!それでは!