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「ねぇボマ。レイアウト決まった？」

休み時間。
フラとボマは生徒会新聞の配置を決めている。
同じクラスだし、席が隣なので移動する時間も省け、丁度良かったようだ。
「んー…こんな感じでいーかな？」
「うん…大体こんな感じだねぇ」
「でもなー…なんかイマイチつまんないんだよなぁー…」
ボマは「うーん…」と唸りながら椅子の後足に重心をかける。
「…絵があった方が面白いんじゃん？」
フラが言う。
ボマは頭のもやもやがスーッと晴れたように
「そうだ！それそれ！文ばっかしだからつまんないんだ！」
と大きな声で言う。
「やっぱりね！こんなこともあろうかと…」
フラがニヒヒ、と笑みを浮かべて机の中を物色している。
ボマもフラが何を取り出そうとしているかわかったらしく、楽しそうにフラの様子を眺めている。
「じゃーんっ！絵を描いてきたんだよ！」
と言って紙を取り出した。
その紙にはどこかで見たことのあるような仮面を被った人が描かれていた。
白い楕円の仮面にあるのは六つの穴。
ちゃんとそれが何なのかわかるように紙には“十六日の月曜日”と書かれていた。
ボマ笑顔が凍りつく。
そしてリアクションに困ったような、凍った声で言う。
「フ…フラ…？これは…生徒会新聞にはあわないんじゃないかな…？というかパクりすぎ…じゃ、ない、か…な？」
「んー…会心の出来だったのになぁー…。まぁ、駄目なら仕様が無いか…」
フラは渋々と紙を机に仕舞った。
「じゃあ他に何かいい絵は無いかなぁ…。文ばっかしじゃ読むのに疲れるよ…」
絵が入ったからと言って読むのに疲れなくなるワケではないのだがそこは敢えて突っ込まないでおくことにしよう。
「そうだなぁ…。まぁこの内容にあった絵がいいんじゃないかな…」
「そうだねぇ…。うーん…今は四月だから…桜の絵とか描いておけば大丈夫かな…？」
「うん、それでいいんじゃん？」
「よし、描いておくよ！」
「意外と簡単に決まったなぁ…。まぁこれであとはリアス達に見せるだけだ！」
ボマは「終わった終わった」と背伸びをして仮完成した生徒会新聞を机に仕舞った。
「よーし、今日の生徒会が楽しみだなぁ〜！」
フラは仕事を成し遂げられて嬉しいのか目を光らせて言う。
そしてまた黙々と桜の絵の続きを描き始めた。


「…マジですか校長！！」
「ああ…生徒会の者にはしっかりやってほしいからな。なるべく活動を多くできる為にもこうした方が良いと思ってな」
「まぁ…校長がそう言うんなら…。一応アイツ等には言ってみますよ。だけど無理な場合は諦めて下さいね」
「…チル」
「なんスか…」
「全員から許可を必ずとれ。もしとれなかった場合は即クビだからな」
「はぁ！？ちょっ校長！それはいくらなんでも「ほほう…口答えするのか？まぁお前がいいなら俺は構わんがな」
チルの言葉を途中で遮って校長らしき者は言う。威圧感のある声で。
「チッ…わかりましたよ。なるべく全員から許可とりますよ」
「絶対だぞ」
「へいへい…」

続