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某有名私立ポケモン高等学校!

著編者 : 

リフィ編 第七戦 嫌がらせ

著 : 

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「なあ…もういい加減無理矢理あの目立つ服を着せるのはやめてくれないか?それに帰る時間がどんどんと遅くなっていく…」
「いや!まったく…前にも言ったじゃない!あなたほど色々な衣装の着せ甲斐がある子はいないのよ!」
「だが…」
普段と同じ会話をしながら校庭を歩いていたその時。

「いた…リフィ…!死ねっ」

リフィ目掛けて紙切れが飛んできた。リフィは気配に気付き間一髪で避ける。
「チッ…」

「誰だ!」
リフィがそう言うと全身黒みがかった紫色をした少年が現れた。
「組織の者か…。また私を連れ戻しに来たのか?」
「そうだよ。僕はゲン。だけど連れ戻しに来たんじゃない」

「僕はリフィに嫌がらせしに来たんだ」

「……は?」
リフィは素っ頓狂な声で訊き返した。
「なんかボスがそう命令した。まだリフィは戻らないだろうから戻るまで嫌がらせしろって」
「…リフィ。貴女のボスって相当変わり者…?」
レイが尋ねた。顔には呆れの冷や汗がある。
「…まぁ…そうだな」
「ということでリフィ。命令だから嫌がらせさせてもらう」
「そんなのされる前にこっちからさせてもらう!」
そう言ってリフィが金属バットをゲンに向かって思いっきり振った。

「っ…!?」

「効かないよ」

そこにあった光景は驚くべきものだった。
リフィの攻撃は外れていない。いや、寧ろ直撃している。
だが、まったくその攻撃は効いていなかった。
リフィのバットはゲンの体を突き抜けている。
だが、ゲンの体が透けていた。
「僕のタイプはゴースト・毒。そんな打撃攻撃、触れた感覚すらない」
「なっ…」
リフィは未だに驚いた顔をしている。
「リフィの武器はバットだけ。万事休す…だね」
そう言ってゲンは紙切れを投げる。かなりのスピードで。
だがリフィはそれをバットで防ぐ。
「どうする?ずっと防いでいるだけじゃいつまで経っても僕は倒せない。だけど攻撃は全く効かない…」
「フン…お前のその紙切れにだって限界はあるだろう。その限界まで持ち堪えれば五分だ!」
「まぁその推測は当ってるんだけど…。人生…そううまくはいかないモンだよ」
そう言うとゲンは指をならした。

「このゴース軍団。みーんなゴーストタイプが入ってるよ。さすがにこれだけの数の攻撃を防ぐのは無理だよね。さて、リフィはこのゴース軍団相手にどこまで耐えることができる?」
現れたゴース達は一斉にリフィに飛び掛る。
リフィが構えた瞬間。

「僕に任せてくださいっ!」

ゴース達が次々と倒されていく。
「何っ…?だっ誰だ!?」
ゲンは焦って声のする方向を向いた。
そこには
「っ…キュウ!?」
がいた。
「何故だ…?もうこの時間に生徒はいないはず…。それに私はお前の告白を断ったが…」
「確かに諦めますとは言いましたが…。“今は”諦めるって言ったはずです」
子供が言うような言い訳を笑顔で言う。
「…はぁ…。確かに事実だ…」
リフィは呆れ混じりにため息を吐いた。
「…この敵は僕に任せて下さい。僕ならアイツを倒せます!」
「…すまない…私にはアイツを倒すことができない…。頼んだぞ…!」
「はい!」
「邪魔しないで。これは僕等とリフィのこと」
ゲンはキュウに向かって飛び掛る。
「このぐらいですか?」
「っ!?」
飛び掛ったゲンをキュウは何かが書かれた札一枚で止めていた。
「…たかが打撃攻撃が効かないくらいでそんなに威張ったようなこと言わないで下さい。他のゴーストタイプの方達に失礼ですよ?」
「この攻撃を止めたくらいでいい気になるなよ…!?」
ゲンはまた紙切れを取り出しキュウ目掛けて投げた。
「このスピードは避けきれないだろ?」
キュウは何かをブツブツ呟いている。そしていきなり叫んだ。
「解!」
するとそこには薄い盾が出現した。紙切れは盾にぶつかって落ちて行く。
「…こんな薄っぺらい紙を投げ飛ばしただけで凄い攻撃…ですか?それは“あなたの中で”でしょう?ちゃんと付け加えないと駄目ですよ。さて、こちらの番ですね!」
「っ……」
ゲンは少し焦りを見せ始めた。
「あなたには…このくらいの強さで十分でしょう」
そう言ってキュウは懐から札を取り出した。
「行け」
そしてその札をゲンに向かって飛ばした。
「なっ…やめろ!やめてくれっ」
「今更命乞いなんて格好悪いですよ?まったく…この程度ですか。笑わされますね」
札はゲンに直撃した。札からいきなり炎が上がりゲンを焼き尽くす。
「次からはそこまで自意識過剰にならないよう注意するべきです……ってもう次は無いですね」
炎が消えた時はゲンの体も消えていた。
「大丈夫です。あなたの御霊は浄土へと送りました。安らかにお眠り下さいね」
リフィとレイはその様子をぽかんと口を開け見ていた。
「リフィさん!倒しましたよ!」
「あ…あぁ。巻き込んで悪かったな…」
「全然構いません!リフィさんの為なら例え火の中水の中…どこへでも飛んで行きリフィさんをお守り致します!」
「私も何か礼をするべきだな…仕方ない」

…………

「…本当ですか!?」
「今回は助けてもらったしな…。気にすることは無い」
「…ありがとうございますっ!」


次回…キュウの姉登場です。。

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2007.4.11  22:10:19    公開
2007.4.11  22:12:57    修正


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