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俺は最強じゃなかった

著編者 : まさる

第2章 『最強の力』 File.13 過去の遺品

著 : まさる

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第18話 問う

『キミは誰?』

俺は問う。
誰に問うているのだろう。
分からない。
だが、確かに何処かに居るそいつに問うた。

『……』

返事はない。
当たり前だろう。
だって、目の前には誰も居ないのだから…
しかし、何処かに誰かが居る。
今度は自分に問う。

『そいつは誰?』

俺は自分の心を探った。
そして、ようやくそいつを見つけた。
記憶の中に居たそいつを…

『やあ。』

そいつはそう言った。
続きはなかった。
これも記憶だろうか?
もう一度、俺は同じ質問を繰り返す。

『キミは誰?』

『相棒さ…』

彼は俺の記憶の住人か?
それとも、想像の住人か?
分からない。
だが、確かに彼はそこに居た。










第19話 キミに決めた

何故、自分はこんなことをしているのだろうか?
ヒーローになりたかったのか、
子供の頃に戻りたかったのか…
いや、もしかしたら寂しかったからかもしれない。
旅を思い出すな…
仲間には会おうと思えばいつでも会える。
でも、みんな変わってしまった。
悪いことではない。
成長するのは…
でも…でも……










『あ、あんたは?』

『お、俺か?………
俺はっ…………』

自分はその場を離れた。










これを見つけたのは古い持ち物を整理している時だった。

『懐かしい…』

着てみようと思ったが10年以上前の物だ。
サイズが全然違った。
それでも、それを着て子供の頃を思い出したかった。
自分はそれを元に自分の着れるサイズの同じ服を作った。
おかあさんに比べたらまだまだだったけど、それなりに出来は良かった。
腰からモンスターボールを1つ取り、投げた。

『キミに決めた!』

モンスターボールからポケモンが飛び出す。
まさか、ポケモンが入っているとは思わなかったのでびっくりしたが、
それ以上にびっくりさせたのは出てきたポケモンだった。

『…ゲッ…コウガ……?』

自分が驚いているのに対して、
ゲッコウガはこちらを見て呆れていた。









第20話 残念な世界

『君って、物知りなんだね。』

『いや…』

相棒が俺に教えてくれたのは、この世界だった。





『もしもし。カオルか?』

『どうしました?師匠。』

『手掛かりが見つかったよ。
私とシノブ君が襲われた場所で…』

『本当ですか?!
それで…手掛かりって…?』

『使用済みの煙玉が落ちていた。
このタイプには、見覚えがあるんだ。
これは、市販のものではない。』

『市販のものではない?』

『ああそうだ。
通常の機械式煙玉は、投げて地面に落ちたときにその衝撃で開いて煙を噴き出す仕組みになっている。
しかし、この煙玉には、小型のガスボンベが内蔵されている。
通常は、大量の煙を放出するために2種類の薬品を入れておき、
その2つが混ざって起こる化学反応によって煙を生み出す。
しかし、これはそれに加えて超小型のガスボンベが内蔵されている。』

『つまり、その中に催眠ガスが…』

『ああ。
そして、この形状の小型ガスボンベには、見覚えがある。』

『え?』

『我々は、まだ安心してはいけないと言うことだ。
このガスボンベは、彼女のものだ。』

『まさか、351号が?!』

『そうだ。
奴等は、まだ隠していた。』

『そんな!
彼女は、死んだはずじゃ…』

『確かにあの32の焼死体…
あの中に居たと考えられていたが、
生きていたのならいずれ復活…いや、完成させるだろうな…』

『そ、それじゃあ…』

『まあ、彼女の作ったボンベがあったからと言って、彼女が生きているとは限らない。
とにかく、シノブ君を誘拐したのは、奴等だと言うことがこれではっきりした。
B形態のチームを1つ作成してくれ。
リーダーは、この私だ。』

『分かりました。
では、団長にも…』

『いや、団長は休暇中だから良い。』

『でも…』

『いいから、早くチームを…』

『はい…』





『この世界の人間は、3種類に分けられるんだ。』

『3種類?』

『そう。
馬鹿な人間と阿呆な人間。
それから、詰まらない人間だ。』

『ふーん。俺はどれ?』

『さぁ…詰まらない人間かもね…
残念なことにこの世界は、詰まらない人間が沢山居る方がうまく行くんだよ…』

『じゃあ、どうするのさ?』

『変えるんだよ。
阿呆な人間を………………馬鹿な人間がね。』

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2017.7.6  22:51:59    公開
2017.10.10  17:04:25    修正


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