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第７話　ホームズでしょ。

□□○○年○月○日 事件は起こった。

『まず、事件の内容を整理しよう。』

『被害者はバトルの後、このレストランで食事をし、
お会計で財布を出そうとしたら盗まれていることに気がついた。』

『私、ちゃんと閉めて見えるところに置いておいたわよ。』

『でも、事件は起きたわ。
先生、犯人わかりますか？』

『ワトソン君、私にもわからないよ。』

『………』

『………』

『………』

『『『はぁ。』』』

『どうするのよぉ！』

『私に言われても…』

俺はレジ係の店員が胸に付けている名札に目をつけた。


新人か…


『店員さん！何とかしてください！』

『少々お待ちください。店長に相談してきます。』

『ねぇ、ホームズ。ホームズでしょ。わからない？』

『その、『ホームズでしょ。』の ”ホームズ” はどういう意味で言ってるの？』


フフーン。でも…


『でも、わからないこともない。』

『『ええ！』』

『簡単だよ。メニューに書いてあったし。』

『『どれどれ…』』

サンとアヤはメニューを広げた。

『『あ！』』

『だろ。』

『じゃ、何でさっきの店員さんは…』

『新人だからだよ。名札に新人って書いてあった。
だから、そろそろ店長と一緒に戻ってくるはずだよ。』

すると、店長と店員が奥から出てきた。





店長さんの話によると、
犯人はここの店員のニャースで、
しょっちゅうお金を盗るので、
メニューに、

『うちの店員のニャースがお客様の金品を盗むと言うことがあるかもしれませんがご了承ください。
盗んだものはお返しします。』

と、書いたらしい。
そして、レジ係の店員さんは新人なのでその事を知らなかったらしい。

私はニャースに、

『もう、しないでね。』

と、言ってバトル会場に戻った。
よーし、次は準々決勝だ！










第８話　アローラ！

会場に入ると、
私よりちょっと年下かな？
男の子が今来た私と同じくらいの男の人に変わった挨拶をしていた。

『アローラ！』

アローラって確かどこかの地方の名前じゃなかったかな？
まあいっか。
私はアヤ達と別れて選手待機室に入った。
私はポケモン達をボールから出して言った。

『じゃ、今回もよろしくね！』

フィールドに出るとさっきの男の子も出てきた。
あの子出場者だったんだ。

『ルールは３対３のシングルバトル。
どちらかのポケモンが３匹とも戦闘不能になったところで試合終了です。
それでは、両者 ポケモンを！』

『出てきてジベット！』

『出てこいヌメルゴン！』

『バトルスタート！』

私は思ってもみなかった。
まさか、このバトルがサンサンとした。
熱いバトルになるなんて…










第9話　ヌンゴー！ズコー！


『ヌメルゴンりゅうのはどう！』

『ライト！レフト！こっちもりゅうのはどう！』

『ライト レフト？』

すると、ジベットの２つの頭から別々にりゅうのはどうが放たれた。
そして、ヌメルゴンのりゅうのはどうとぶつかり、
ヌメルゴンのりゅうのはどうはジベットのりゅうのはどうに押し返された。

『そんな！ジベットが特功の高いヌメルゴンに勝つなんて！』

『ライト(右の頭)とレフト(左の頭)は中が悪いから別々に攻撃できるの。
だから、威力が２倍になったのよ。』

『チームワークじゃないんだ…』

そして、すぐにサンが次の指示を出す。

『一気にいくわよ！りゅうせいぐん！』

『ヌメルゴンがまん！』

『ヌンゴー！』

気合いを入れるためかヌメルゴンが大声を出した。
なぜか、それでアヤが後ろにすっ転ぶ。

『うわ！いってぇ。』

『座ってるのに何で転ぶんだよ。』

ヌメルゴンは大量のりゅうせいぐんを受けているが全然倒れる様子はない。
りゅうせいぐんを受けすぎて足下に穴が開いてヌメルゴンが見えなくなっている。

『解き放て！』

ヌメルゴンの口は地面より下にあるのにジベットに届くのか？
と、思いきや、
攻撃の高さと威力が倍になったお陰か、
ヌメルゴンの攻撃は地面をつき抜けてジベットに命中した。
しかし、地面をつき抜ける際に威力が弱くなってしまったのかジベットは倒れなかった。

『やったー！私の狙い通り！』

嘘つけ。

『今度こそ決めるよ！ジベットげきりん！』

『ヌメルゴンがまん！』

『ヌンゴー！』

ヌメルゴンが気合いを入れるためまた叫ぶ。
今度は前にアヤが転んだ。

『うわ！いってぇ。』

今度は何もツッコまなかった。
ジベットがめちゃくちゃな攻撃を始める。

『ライトとレフトは中が悪いから怒るのも早いのよ！』

『それ意味ある？』

ヌメルゴンもさすがにあの攻撃はきつそうだ。

『さぁ〜て、どうなるのでしょうか！
ジベットが倒すか！
それとも、ヌメルゴンが耐えきるか！
恐らく、これで決まります！』