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俺は最強じゃなかった

著編者 : まさる

第1章 『ポケモンのこと』 File.5 失敗は成功の元

著 : まさる

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第14話 自分も強く…

『お待たせしました。』

私は出てきた料理に食らいついた。

『ここの料理凄く旨いな。』

しかし、シノブは箸を、
や、フォークとスプーン、
と、ナイフを動かさなかった。

『どうした?食欲無いのか?
じゃ、食べてやるよ!』

『ちょ、ちょっと。
自分のがあるんだからそれを食べてくださいよ!』

『大丈夫だよ。
床に入ったヒビは船が意外に丈夫だったからすぐに直ったし。
ま、あいつには逃げられたけどね。』

『や、その…』

『分かってるよ。バトルのことだろ。』

『はい。
な、なんで火炎放射が効かなかったんですか?
あ、見切りとか?それとも、催眠術?』


やっぱり、分かってない。


『どっちでもないよ。
それにエルレイドが何かしたわけでもないよ。』

『バシャーモに何かしたんですか!?』

『おっと、私は何もしてないよ。』

『え、じゃあ、何で?』

『シノブ君が分かってないからだよ。
バシャーモのこと。』

『え、そんな。
お、俺はポケモンの言葉か分かるのに。』

『たとえ、ポケモンの言葉が分かっても、
心が分からなければ駄目だろう。
それに。』

『それに?』

『たとえ、ポケモンの言葉が分からなくても。
ポケモンとの深い絆があれば言っていることはなんとなく分かる。』

『それで、どうしてなんですか?』

『あのとき、バシャーモは何回も火炎放射を出していた。
だから、バシャーモは限界でもう、火炎放射を出すことは出来なかったんだよ。
だけど、シノブ君が火炎放射を出すように指示してたからなんとか火炎放射を出し続けたんだよ。
でも、流石にあの威力の火炎放射は出せなかった。
だから、エルレイドに火炎放射が効かなかったんだ。』

『じゃあ、俺はバシャーモに無理をさせてたってことですか。』

『あぁ。いくら、ポケモンが強くてもトレーナーが的確な指示を出せなければ意味がない。
シノブ君はポケモンを強く育てる天才かもしれないでもそれだけでは最強にはなれない。
自分も強くならなくちゃいけない。』

『自分も強く…』

『さ、早く食べよう。早くしないと冷めちゃうぞ。』

シノブはやっと手を動かし始めた。










第15話 ダイチとは

ピーンポーン

俺はこの音で目を覚ました。
時計を見るとまだ4時だった。

『誰だ?こんな時間に…』

扉を開けるとミツルがいた。

『おはよう!特訓してやる!』

『え。』

『さ、行くぞ!』

ミツルは俺の手を掴んで走り出した。

『ちょっと、待って下さい!
まだ、着替えてませぇ〜ん!』





〜しばらくして〜


はぁ〜。なんとか、着替えさせてくれた。


『よし、始めるぞ!』

『あの〜、ミツルさん。』

『なんだ?』

『さっき、特訓するって言ってましたよね。』

『あぁ。』

『ポケモン達、置いて来ちゃいましたけど大丈夫なんですか?』

『あぁ、ポケモン達は疲れてるだろうから寝かしといてやれ。』


俺も疲れてるんだけど…


『ちょっと待ってろ!』

ミツルはカバンから細長い筒の様な物を取り出した。

『何ですか?それ。』

『これは吹き矢だ。』

『え、何で吹き矢なんですか?』

『バシャーモが火炎放射を出す時の気持ちを体感するためだ。』

『それと吹き矢とどういう関係があるんですか!?』

『両方とも敵に向かって口から飛ばすだろ。』

『まぁ、そうですけど…』

その時、俺はあの事を思い出した。

『そう言えばミツルさん。
あの赤い服の男とは知り合いなんですか?』

『え、あ、あぁ。
あいつのことか。
そうだけど。』

『彼はどういう…』

『彼の名前はダイチ。
アース団のメンバーだよ。』

『アース団?』

『アース団っていうのは元々、
マグマ団っていう組織と、
アクア団っていう組織だったんだ。
ダイチは元々マグマ団のメンバーだったんだけど。
2つの組織は敵対してて、
マグマ団は海は人やポケモンの住む場所を奪うから邪魔だと考えていた。
でも、アクア団は海がなければ陸地は乾燥し全て砂漠と化し人もポケモンも死んでしまう。
だから、もっと海を広げる必要があると考えていたんだ。
それで、マグマ団は大地を広げるというグラードンを、
アクア団は海を広げるというカイオーガを復活させるために、
危険な実験を繰り返したり、
いろんな研究所の研究データを盗んでいたんだ。
でも、ダイチはアクア団のカイトと仲が良くて、
いつも一緒にいた。』

『それでマグマ団とアクア団は、
どうして、アース団になったんですか?』

『それは私のライバルが説得してマグマ団とアクア団を合併させたんだ。
それっきり、悪さをしなくなったよ。』

『へぇ〜。
じゃあ何でダイチさんはあんなこと…』

『さぁ、分からない。
あ、なんならアジトに行ってみる?
この船ミナモシティ行きだよね?
確か、アース団のアジト、ミナモシティにあったはずだから。』

『あ、はい。』

『そうだ、忘れてた。
出てこい!ジバコイル!』

ミツルはジバコイルをモンスターボールから出した。

『ジバコイル。
吹き矢が当たらないように飛んでくれ。
大丈夫、針じゃなくて粘土をつけておいたから。』

ジバコイルは色々な方向に飛び回った。

『さ、やってごらん。』

『当たるかな…』

俺はジバコイルに吹き矢を向けた。
一瞬、感覚が無くなった。
矢はジバコイルの腹のど真ん中に命中した。

『え。』

俺の後ろで彼はニヤリと笑った。










第16話 下船、そして…

『疲れた〜。』

俺はベッドに倒れ混んだ。
特訓で疲れたので朝食の時間まで寝ることにする。



しばらくして…

誰かに起こされた様な気がした。
でも、まだ疲れが残っていたので起きなかった。
すると、凄い熱を感じたので目を開けると、
大きく開いた口が見えてその奥に炎が見えた。

『わぁ!』

俺は慌てて起き上がった。
間一髪で火炎放射をかわすことができた。
しかし、マットレスの半分は灰と化していた。

『何するんだよ!バシャーモ!
火炎放射使わなくたって起こせるだろ!
何々…
起こそうとしたら突き飛ばされた?
俺にそんな力があるわけないだろ!
それより、どうしてくれるんだよこのマットレス!
弁償しなきゃいけないじゃないか!
何々…
任せてとけ?』

すると、バシャーモは窓から飛び出してニトロチャージでどこかに飛んで行った。

しばらくして…

バシャーモはバケツを持って帰って来た。
そして、バケツの中の水を灰と化したマットレスにかけた。

『や。
水をかけても戻らないから…』

しばらくして…

『たく…結局弁償するはめになった。
何でここのマットレスこんなに高いんだ?
お前、今日のおやつ抜きな。
え、でもさすがに朝食抜きは酷いって?
あ、そっかもう9時か…
え、お腹ペコペコなんだ!早く何かたべさせろ!?
俺の方が腹減ってるよ!朝から特訓してたんだから。
それに、朝食バイキングは予約してないから船を降りてから食べるんだ。
大丈夫、あと10分くらいでミナモに着くから。』

『まもなく、ミナモシティに到着致します。
お客様は下船の準備をお願い致します。』

『ほら。』

俺は荷物をまとめてロビーに行った。
すると、ミツルに会った。

『あ、ミツルさん。』

『やぁ、シノブ君。
あ、そうだ。
ねぇ、朝食食べた?』

『いいえ。疲れて寝ていたらマットレスが燃えちゃって…』

『え、何で?』

『まぁ、色々あって…』

『そう…
で、おすすめの店があるんだけど。
一緒に行かない?』

『はい。』

俺達は船を降りた後、美術館に向かった。
すると、美術館の前に人だかりができていた。

『なんだ?』

近くにいた人の話によると立てこもり事件が起こったらしい。

『さてはミナモカレー独り占めするつもりだな!』


それはないだろ…


『アース団め!まただ。
最近、どうしたんだ?』

『え、アース団が立てこんでるんですか!?』

『そうだけど…』

『何でアース団はミナモカレーを狙ってるんだ?』


だから、違うって…

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2016.10.22  08:36:30    公開
2017.7.25  21:36:26    修正


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