空の見えない街中で!
著編者 : 李亜
二冊目の小説の…あれ?何か書いてある*Ruby Sapphire
著 : 李亜
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最初っから、知ってたんだ。
きみが堕ちた仲間だって、分かってた。でも言えなかった。優しさのつもりが、とんだ偽善だったのかもしれないや、ごめん。
きみは悪魔の血を継いだ人間だけど、こっちの血の方が濃かったみたいだね。
ぼくはきみより長い、永い時間を生きてきた。でもまだ死にそうにないよ。嫌になって、自分で死のうとも思ったけど、それでもたまたま見たきみの姿が離れなくて。ちょっと命を削ってきみと同じ年齢位まで容姿を幼くした。
まだまだ腐るほどある寿命だ、多少減ったって大丈夫。
悪魔と呟いたきみに驚いた。
ついに気づいてしまったという焦りと安堵を悟られないよういつも通り手を差しのべた。けどきみは分かってたんだね、手を握ろうとしなかった。
自分の存在を自覚すると、ぼくらはちゃんとした天使に、悪魔になれる。
天使と悪魔は反対の存在。互いを消し合いどちらも消えてしまう。ほのおとみずのような関係。
…本当にごめんね。
ぼくもきみに触れたかったんだ。
もう、我慢できなかったんだ。
きみも、ぼくと同じように暗い闇を漂っているのかな。
赦されないよね。赦してくれなくていい。
願わくば、きみに幸せな来世が訪れますように。
2014.11.23 19:52:18 公開
2014.11.24 18:31:43 修正
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