空の見えない街中で!
十冊目 マーシュさんと私
著 : 李亜
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がちゃり。
家の扉を開ける感覚。そっと中に入ると二つの像と、皆お馴染みガイドーさん。そして何より、特色の三つのパネルが見えた。ああ・・・面倒だ。
「話とか良いんでおいしいみず下さい」
「嬢ちゃん結構酷いね」
おいしいみずゲットー。
早速分かれ道です。どうしましょう。左右に光るパネルが無慈悲です。
あんまり戦いたくないので、トレーナーの死角を通りつつ適当にパネルを踏んでいった。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・えーっと。どういうことだろう。
今、マーシュさんの前にいます。戦ったトレーナーは二人。使った回復アイテム数個。
要はあれです。最短ルートを爆走したようです。嘘でしょ。
あたふたしていると、マーシュさんが見かねて自ら寄って来てくれた。羽のような形の袖はそのままにお辞儀をされる。優雅です。
「あらトレーナーさん。ひゅんひゅんワープしながらここまできはったんね。
・・・ほな、はじめましょか。うちマーシュ。使うんはフェアリータイプ。
うちのポケモンたち、ふんわりはんなり強いんよ?
・・・用意は出来とりますか?」
「・・・はい!お願いします」
これから始まる戦いに、がくっと震えが襲う。武者震いってやつかな。抑える意味も込めて唾を飲む。意気込む私を見てマーシュさんは、くすり。
「元気のええ子やね」
「対戦宜しくお願いします」
「対戦、宜しゅうお願いします」
一匹目。
「クチート、いらっしゃい!」
「やった!頑張って、リドヒェン!」
「くちぃっと!」
「ッテェーッル!」
マーシュさんはクチート、私はリドヒェンことテールナーで始まった。相性が良い。
「お先、失礼しますわ。クチート、かみくだく」
「私のリズのすばやさを舐めないで下さい!リズ、ニトロチャージ!」
炎がリドヒェン・・・私は親しみを込めてリズと呼んでいます・・・を包み込む。激しい音と共にクチートが吹き飛んでいった。映っているモニターで黙視出来る限りでは、ひんしの状態のはず。
「・・・お疲れさん」
マーシュさんがクチートを引っ込めた。一匹目は難なくクリアかな。
二匹目。
「バリヤード、いらっしゃい!」
「ゲンガー、お願い!」
「ばりぃ・・・?」
「んがー!!」
このゲンガーは、ふらふらミラクル交換していたときに偶然送られてきた子。私らしくなく名前をつけていないのはその影響です。
なんといってもこの子の見所は。
左腕のリングに指を翳す(かざす)。
「ゲンガー、メガシンカ!」
「げげん!」
「 ! 」
ゲンガーに持たせたゲンガナイトと、私のリング・・・メガリングが共鳴して、高い音を奏でる。ゲンガーから放たれる爆風に少し興奮する。メガシンカの瞬間って何度見ても嬉しい。
・・・しばらくして風が止むと、ゲンガーは新しい姿でその場に着手していた。
「やった!ゲンガー、ヘドロばくだん!」
パワーアップしたゲンガーが、タイプ一致のわざを見舞う。相性も抜群に良い。
二匹目も無事クリア。
三匹目。
「もう後がないわ、宜しゅう、ニンフィア!」
「ならこっちは!出てきて、ティアラ!」
「ふぃぃ〜あ」
「くちぃ」
私が出したのはティアラ、クチートの♀です。
くっ・・・ニンフィア・・・・・・・・・なでなでしたい・・・。可愛いよ!
でもここはジム、ましてや人のポケモン。とったらドロボウ! なんとか平静を保つ(たもつ)。
「ティアラ、アイアンヘッド!」
「甘いわぁ。ニンフィア、マジカルシャイン!」
今回ばかりはすばやさは負けた。目映い(まばゆい)光がティアラを包む。ばしっと言う音が聞こえ、少しティアラが後ずさったが、まだまだ。ここからが勝負よ!
硬質な輝きを放って、硬化した頭の口で襲いかかる。がすっ。鈍い音が響いた。
完全勝利。圧勝だった。
「あんな・・・・・・・・・明日晴れやったら、それだけで笑顔になれるのにねえ。
・・・ほんまお見事やわ。ほなこれ、フェアリーバッジ言いますねん。ほんま綺麗なバッジ」
「・・・綺麗ですね」
「やろ?・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
いきなりバッジを見つめて黙り混むマーシュさん。
「あ、あの・・・?」
「・・・・・・・・・ああ、堪忍。見とれてて渡すん忘れてた・・・・・・・・・」
てへっ、とはにかみながらバッジを渡される。
紫色のバッジ。マーシュさんの袖と似た形のそれをバッジケースに仕舞った。
「あとこのわざマシン。うちからの贈り物やさかい、大事につこおてな」
手渡されたのはピンク色のわざマシン。No,99、マジカルシャイン。マーシュさんが使っていたものかな。
「あー、どないしよ?そのわざマシンやけど、どんなわざか忘れてん。堪忍してな」
案外マーシュさんはおっちょこちょいなのかも知れない。
「うちのファッション、ちょっと不思議やろ?ポケモンになりとうて自分でデザインしとるんよ」
「へえ・・・すごいですね」
「ふふふ。でもね、ポケモンと気持ちが重なりあうのってポケモン勝負で追い込まれた時なんよ。あれって一体なんやろね・・・・・・」
じゃあ私は、マーシュさんにポケモンと気持ちを重ねやすい環境を作れたのかな。だったらちょっと嬉しい。
「あっ。ええっ?」
「どうしたんですか?」
「ううん、なんでもないんよ」
不思議な人です。
パネルにのって戻ろうとすると、
「あんさん」
「はい?」
「あんさん・・・セレナはんか。セレナはん、実は結構強かったりしはります?うちの子をみーんな、一撃ですもん」
意外な質問にくすりと笑って、
「そんなことないですよ、マーシュさんとおんなじくらいです。
相性、考えましたから」
「本当なんかなあ」
2014.8.13 07:05:03 公開
2014.8.13 13:30:32 修正
■ コメント (2)
※ 色の付いたコメントは、作者自身によるものです。
14.8.13 13:37 - 李亜 (1783) |
私のラティアス(BW2)と同じニックネームのティアラ。 そっかあ…私マジカルフレイムぶっぱ(この表現あってるのか?)だったからわかんないや← では!(=゚ω゚)ノ 14.8.13 10:09 - 不明(削除済) (sksc) |
えっと、えっと・・・(ggる
あっ、おお・・・!
完全にわかの私です。マジカルフレイム?なんぞそれ??って人です。
とりあえず今再プレイ中のbwの進み具合だとテールナーの状態かなー、と思いテールナーの項目をggりました。Google先生様々です。
名前がおんなじ!正直適当だったのですがwリドヒェンのみ私のxy理想パーティーのなかのマフォクシーさんから。ゲンガーはもう何かめんどくさくなってGTSという逃げ道へ。クチート・・・チ・・・てぃ!!!的な感じでクチートはティアラさんになりましたワーパチパチ