古代の地下迷宮
BF40 研狂者
著 : キノコ13
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今回も少々きつい表現があるので苦手な人はブラウザバック推奨
僕らは雑談しながら荷物を整理した。いろんな物を拾いすぎたせいか、歩くのにはちょっと重すぎる量にまで達していた。
「これは取っておきたい」とか「思い出思い出」とか「これは役に立つ」とかで、なかなか整理は進まなかったけど、なんとかしてマシにはなった。
「よし、準備はできた!」
でもなにか忘れてる気がする。気のせいか、
僕たちは40階へと向かった。どんな強敵が待ってるんだろう。そんなことを考えながら40階へたどり着く。
「あれ?」
なにもいない、強敵どころか敵もいない。なんでだろう。
僕はようやく起きた。
「あれ?」
ここは僕が寝始めたところじゃないし、他のみんなもいない。まぁいいか、進もう!
と少し進むと、壁になにかの違和感を感じた。なんだかここだけヒビが入っていて他のところと比べて新しい気がする。試しに一回叩いてみて、もし他のところと違う音がしたらもう少し詳しく調べよう
トントン
まぁ予想通りの音。次は問題の壁だ。
ガシャーン!
壁は物凄く脆かったらしく、すぐに壊れてしまった。
ー少しぐらいいっか
みんなはどっかに行ったし、少しぐらいはいいかな。
狭い通路の先には大きな扉があった。
その扉を開け、中へ入るとその大きな扉は音をたてずに閉まった。しかも、内側からその扉を開けることはできないようになっている。
僕は周囲があまりにも暗かったのでライターに火をつけ、あたりを照らした。その瞬間、僕は必死に叫ぶのを抑えた。幸い『叫ぼう』という考えよりも『気づかれてしまったら僕も殺されるかもしれない』という考えが先に来た。
周囲にはたくさんの大小さまざまな大きさの瓶の中に入ってる頭が大量に棚に並んでいた。まるでコレクションかのように。
吐くのを耐えながら進むとブツブツと念仏のように何かをつぶやきながら作業をしている何かがいた。片手には『保存剤』と書かれたラベルが貼られてる瓶にもう片方の手で何かを大きな瓶の中に詰めている。よく見るとそれの隣には出口があり、そこへ向かうことを第一目標にした。
出口へ音をたてずに、向かい、あと数メートルのところで
…トン…
気が抜けてしまったのか足音を立ててしまった。それはその音に気づき、こっちへ向かってきた。僕は本能的にとっさに隠れ、それは音の方向を見、何もないことを確認したあと、作業場へと戻っていった。
一歩一歩出口へ近づいていく。もうすぐ出口のところで作業音がなくなった。
苦しくなるほど心臓の鼓動が早くなった。おそるおそる後ろを見ると
それはいた。
それは釜のような腕を大きく振ったが、僕はギリギリでそれを避けた。すこし距離をとり、それに高電圧の電気を流した。しかし、それはただ少し怯むだけで、一歩一歩こっちへ近づいてくる。僕は焦りと恐怖で何もできずにいた。ただ後ろへ下がり、彼の振り下ろす釜をただ避けるだけ。
彼はまた釜を振り落とした。それに対応し、後ろに下ろうとした。しかし、壁という最大の障害物が邪魔をしてきた。壁のせいで僕はこれ以上後ろへ下がれない。
僕は彼の釜が頭に食い込むのを感じた。そして抜かれるのも感じた。目と目の間になにかの液体が流れるのを僕は感じた。幸い、僕が死ぬには至らなかった。しかし死をすぐそばまで迫っていた。彼は苦しそうに唸り声をあげるのを聞くと、狂ったように、勝ち誇ったように笑い。もう一度、今度はとどめを刺すために、釜を大きく上げた。
ーここで死んではいけない
そんな声が頭の中で響いた。
僕は最後の力を振り絞り、今までにないほどの電圧をそれに送り込んだ。
それはあまりの高電圧のせいで体制を崩し、そのまま動かなくなった。
僕も体力が限界だったらしく、そのまま倒れた。
「シヤ? …大丈夫?」
僕らはシヤを置いてきたのをようやく思い出し、シヤが通ったであろう道を進むと、シヤが大量の血を頭から流して、倒れてた。
「死んだんじゃない?」
マメツブは小さい声で言った。
それとほぼ同時にシヤが起き上がった。
「大丈…夫」
頭の傷がまだ痛むせいか、シヤは少し苦しそうに言った。
「良かった〜 一瞬死んだのかと思ったよ〜」
キッサが本当に呑気に言った。
「じゃあみんな揃ったことだし先へ行こう!」
「休憩とったほうがいいんじゃない? シヤの状態も良くはなさそうだし…」
僕の言ったことに対してウルルが冷静に言った。
「僕は大丈夫だよ」
シヤは言った。
「ほんと?」
「うん…まぁ、まだちょっと痛いかな」
結局僕たちはしばらくの休憩を取ってから出発した
2024.4.19 01:48:57 公開
2024.4.20 01:02:54 修正
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