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思い出リターンズ!

著編者 : 窮爽

第3話  偽物の正体

著 : 窮爽

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すみれがありかの偽物と戦っている一方で―
「皆さん!起きてください!」
ありかの大声が基地中に響き渡る。その大声に飛び上がって驚くメンバーもいた。メンバーたちがあわてながら階段を下りて、ありかのもとに集まる。
「な、何ですか!?何があったんです!?」
「実は―」
ありかは森で起こっていることや事情などとメンバー達に話す。そこで仕切っていたのが―
「…事情は分かった。リン、お前はありかと森に行け。…俺はあの馬鹿を―!」
玲はそういいかけた瞬間、ありかの背後にいた人物が襲いかかるのが一目で分かった。玲はありかをこっちに寄せ、その人物の腹部にけりを入れる。その人物は…大都だった。大都の表情は無表情だった。
「…やっぱり偽物だったか。…ありかとリン、言った通りに森に行け。俺はこいつを相手にする。」
「…分かりました。リンさん、行きましょう。」
「は〜い!」
2人はそういうと、ありかはチルタリスを繰り出した。2人はチルタリスに乗り、森へと向かった。
「…ったく、あの馬鹿はいつこいつをすり替わったんだか…お前たちは町をパトロールしろ。…何があってもおかしくない。」
玲がそういうと、メンバーたちはうなずき、それぞれの役割を行う。玲は偽物のほうを見る。偽物は相変わらず無表情だ。
「…バリヤード、テレポートだ。」
玲はそういいながらバリヤードを繰り出す。バリヤードはテレポートを繰り出した。たどり着いたのはひろばだった。偽物はモンスターボールを投げる。出てきたのはカメックスだった。カメックスは無表情。
「…一気に終わらせる。バリヤード、雷だ。」
バリヤードは雷を繰り出した。すると偽物は指をさす。するとカメックスは気合球を繰り出した。気合球は雷を押していく。そして、バリヤードに気合球がヒットする。
(・・・大都のポケモンは確かに強い…特にカメックスはな。…だが、こいつのカメックスは…桁違いに強い…!)
玲もそう感じていた。やはり、同じポケモンでも桁違いに強い。
「バリヤード、サイコキネシス!」
バリヤードはサイコキネシスを繰り出す。そして、カメックスを浮き上がらせ、地面にたたきつける。偽物は指をさす。すると、煙の中から突然ロケット頭突きが繰り出せれた。そして、バリヤードにヒットする。かなりの威力だ。バリヤードはその場に倒れる。玲は舌打ちを打つと、バリヤードを戻す。すると―
「これは困りますね。大都様に化けて、悪さをするとは…」
後ろから聞き覚えのある声が聞こえてきた。玲は振り返る。そこにはサイトがいた。
「玲様、ここは私に。」
「…分かりました。」
玲はそういうと、後ろに下がった。サイトは前に出、ほほ笑みながらモンスターボールを手に言った。
「困りますね。町で悪さをされては…このサイト、リキアスタウン、ジムリーダーとして、お相手させていただきます。・・・ダストダス!」
サイトはそういうと、ダストダスを繰り出した。偽物は指をさす。カメックスは水の波動を繰り出した。
「ダストダス、ヘドロウェーブです。」
サイトは強気な微笑みをしながら指示する。ダストダスはヘドロウェーブを繰り出した。水の波動とぶつかり、ヘドロウェーブは水の波動を押し、カメックスにヒットする。しかし、一切表情を変えない。
「ダストダス、ダストシュートです。」
ダストダスはダストシュートを繰り出した。偽物はまた指をさす。するとカメックスはハイドロカノンを繰り出した。ハイドロカノンとダストシュートはぶつかり、その場で爆発する。
(・・・ハイドロカノンと互角だ……さすがサイトさん。ジムリーダーだ。)
玲は感心するような想いと同時にこんなことまで感じていた。
(・・・相変わらずバトルの時のサイトさんは…何気に怖いな…)
玲は背筋がゾクッとする。が、それをすぐに振り払う。
「ダストダス、気合球です。」
ダストダスは気合球を繰り出した。カメックスは攻撃の反動で動けない。そして、気合球がカメックスにヒットする。そして、煙が舞い上がる。煙が晴れた先には表情を変えずに立っているカメックスがいた。感情のない、そんな表情…そして、ドタ!カメックスは表情を変えずにそのまま倒れた。捨てられた人形のように。そして、偽物はカメックスを戻す。そして、ピジョットを繰り出してきた。
「・・・まだまだ御もてなしをしなければならないようですね。ならば、お勧めの御もてなしをして差し上げましょう。」
サイトはそう言った。この時、玲は思った。
(・・・目がマジだ…)
玲はひそかに”偽物、殺られるな”と思っていた。サイトの眼と笑顔はある意味怖かった。すると、偽物は誰かに言われたかのようにうなずき、ピジョットにより、乗った。ピジョットはその場から飛び立つ。玲はモンスターボールを構えるが、サイトは止めた。
「これまでにしましょう。攻撃してもかわされるだけです。」
「…そうですね。」
玲は納得し、ピジョットが飛んでいく様子を見ていた。すると、サイトは言った。
「では、私はこれにて。おそらくリーグから連絡があると思うので。」
サイトはダストダスを戻し、礼をしながら言った。
「助けていただき、ありがとうございました。」
「いえ。礼には及びません騒ぎがしたので様子を見に来たのです。光景を見て、その場には居られなかったのです。それでは。」
お礼を言う玲にサイトは微笑みながら返し、お辞儀をしてその場から立ち去り、屋敷へと戻って行った。そして、礼は基地へと戻って行ったのだった。しばらくして、ありかとリンが帰ってきた。2人のほうでも偽物を逃がしたらしい。そして、すみれはポケモンリーグ本部に戻り、分かり次第連絡するといっていたらしい。
「…しかし、あいつは一体何なんだ。まるで人形のようだな。」
「そうですね…誰かが操っているような…そんな感じです。」
メンバーたちは机を囲み、話していた。
「…相手は僕達を偽物にすり替えて、何が目的なんでしょう。それが分かれば相手の行動も少しは分かるのに。」
直人が眼鏡を光らせながら悔しげに言う。
「…大都さんはどこにいるんでしょうか…?」
「…分からないが、あいつは馬鹿でも仮にはリーダーだ。…あいつのことだから力ずくでしようとするだろうな。」
「玲〜、それ慰めになってない〜。」
心配するありかに玲はそういう。それにリンが頬を膨らませて言う。
「…とにかく、あいつらのことを調べないといけないようだ。・・・今日の10時から各地に分かれてパトロールを行うことにしよう。…振り分けはそれまでに決めておく。あと、各地の街にジムリーダーがいるはずだ。ジムリーダーの話を聞いたり、協力してもらうのもいい。」
「そうですね。そのほうが効率的にいいし、何があるかわかりませんからね。」
玲の提案に直人が眼鏡をあげながら賛成する。そうして、メンバーたちは仮眠をとった。一方でポケモンリーグ本部では―

「…すみれさん、分析のほうは?」
「あと少し。…安藤さん、このことを各地のジムリーダーに話して、警戒を強めるように連絡していただけるようオペレーターの方に言っていただいてもよろしいですか?」
「はい。わかりました!」
綾太はそういうと部屋から出ていく。今いるのはポケモンリーグ本部のすみれの部屋。部屋でパソコンの分析を待っていたのだ。すみれは回転椅子を背中がパソコンのほうに来るようにくるっと後ろに回った。足は足組みをしており、そして腕組みをする。
「…でも、なぜ偽物が…しかも…催眠術を受けず…たぶん、状態異常にはならないようになってると思うけど…」
すみれは頭を悩ませる。すると、ガチャと扉が開く。綾太が帰ってきたのだ。
「OKをもらいました。これから知らせるそうです。」
「・・・相変わらずの仕事の速さですね。」
そんな綾太にすみれは苦笑しながら言う。綾太は仕事がいつも早い。驚くほどなのだ。例えば、コピーをするときなども“えっ、まだでしょ?”というぐらい早く戻ってくる。そんな風に話していると―
「分析完了。  タダイマカラ  分析結果ヲ発表 シマス。」
コンピューターの分析が終わったようだ。2人はパソコンを見る。
「マズ、アレノ正体ヲ 言イマス。 アノポケモン ト ニンゲン ハ コピーデス。」
『コピー?』
コピーという言葉に首をかしげる2人。コンピューターは説明する。
「アレハ ソノ人ト ポケモン ノ データ ヲ 元ニ作ラレタ コピーデス。ソノ データ ト ソノ人 ト ポケモン ソレゾレノ血液  ヲ  合ワセテ  作ラレタ コピーデス。 例エルト、 ミュウ2 ノヨウナ物デス。」
要するにその作る人間やポケモンのデータと血液によって作られたコピーなのだ。…作り方はミュウ2と同じような生み出されたものらしい。(劇場版と同じ)
「それで、その性能は?」
「ソレハ  状態異常 ニナラナイコト。 睡眠ヲ取ラナイ 事。 痛ミヲ感ジナイ 事。 感情ガナイコト。実際ノ強サヨリ、何倍モ 強ク、 知能ガ高イ事。 言ワバ実際ヨリ、能力 ガ 比較的 ニ 高イトイウ事デス。ミュウ2ガ作ラレル時ヨリモ性能ガ高イノデス。」
その説明に2人は驚いた。何に驚いたというよりは全てに驚きを感じていた。
「ということはその本人では勝つのは難しいということになりますよね?」
「ハイ。 勝ツニハ  ソノ人 ヨリモ 強イ 方デナイト 勝ツノハ 難シイ ト思ワレマス。」
綾太の問いかけにコンピューターは答える。
「で、それを作った人は?」
「ソレハ 分析デキマセンデシタ。 デスガ、言エルノハ  コピーヲ作ル ダケデモ カナリノ 技術 ガ必要 トナリマス。 シカシ、ミュウ2ヲ作ルヨリモ ハルカニ 難シイ。 ソノ作ッタ人物 は カナリ の技術 ノ持チ主 ダト思ワレマス。 コレデ、分析結果ハ終ワリデス。」
コンピューターはそう説明する。2人は腕組みをして考え込む。そして、すみれは言う。
「血液のことだけど…手に入れるには全国総合病院本部で手に入れないといけないということになる。…血液はどれぐらいの量が必要なの?」
「量ハ  ホンノ チョット デス。 1滴トモ満タナイホドデ十分デス。シカシ、ソレヨリ多ケレバ 多イホド 性能ハ高クナリマス。」
コンピューターはすみれの問いかけに答えた。
「・・・盗まれたというニュースはなかった…ということは全部標準通りで作られている…ホントにちょっとなら、盗まれても気づかない。盗みのエリートがやればね。」
すみれは腕組みをしながら推測する。綾太はこういう。
「では、今からこのことを知らせましょうか。」
「そうね。ナビ、続けてよろしく。」
「ハイ。」
そうして、すみれは基地に連絡を取り、今のことを説明した。データを送る。基地のほうでは午前10時に各地の街や周辺をパトロールするらしい。すみれはこのことを伝えてほしいと頼んだ。そうして連絡は途切れる。そして、2人は眠りに就いた―


「…偽物だとばれましたか…これからどんどんすり替えようと思っていたのに…残念なことです。実験台が増えることを楽しみにしていたのに。…1人では足りませんね。…コピーたちはまだまだ暴れたりない。それに・・・まだまだ出てきていないコピーたちもいるのですから…」
ある怪しげな城のようなところに白衣を着、腰まである長い髪の毛を一つにまとめ、メガネをかけた男がいた。男が呟きながら開けた部屋にはフェンドルのメンバーにそっくりなコピーが大量に力なく座っている。人形のように足を広げて。そして、隣の部屋にはそれぞれの手持ちに分けられたポケモンのコピーが大量に置かれている。モンスターボールと一緒に。そして、研究室のようなところにはありかと大都のコピーと2人の手持ちのコピーが装置から伸びている線のようなものにつながれている。男は装置の画面を見ていた。それは、コピーから見た映像だった。大都のコピーの映像は玲とサイトと2人のポケモンが。ありかのコピーの映像はすみれとありかとリンとすみれのポケモンが映っている。
「ふむ…チャンピオンとジムリーダーですか…これはまた厄介ですね。…帰して正解だった…ジムリーダーと四天王、そしてチャンピオン…ですが…全国にいるその人たちを作るのはまた作りがいがあって面白いですねぇ…特にチャンピオンの方々は…そのチャンピオンの方々のコピーを作れば…そのコピーたちがチャンピオン…ふふふ…これはまた面白い…また、あのコピーを忍び込ませますか…」
男はそういうと、置かれているパソコンを操作する。そして、bO1とキーボードを打つ。すると、ポケモンのコピー専用の充電室からゾロアークのコピーがつけられている線を取り外し、出てきた。
「bO1、アルペス島にある全国総合病院本部に行き、このリストの方たちの血液を標準通り分けてもらってください。…黙ってですが。」
男に言われるとゾロアークのコピーはフーディンに化ける。そして、テレポートを繰り出し、そこから立ち去った。
「…ルイさんは見事に散ってしまいましたからねぇ…ひそかに研究を積み重ねていた私が、新しい方法で世直しと行こうではありませんか…ククク・・・」
男は不敵な笑いをすると、自分の部屋に入って行った―

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2011.3.28  20:34:58    公開


■  コメント (3)

※ 色の付いたコメントは、作者自身によるものです。

大都は丈夫ですから大丈夫!だと思います。(えぇ・・・
すみれ「…よくそんなこと言えるわね。」
おっと、元リーダーさんのお怒りだ♪仲間思いだねぇ〜。
すみれ「……」(怒
ちょっ!冗談―ぎゃーーー!!?(何があった…
えー、コメありがとうございました!それでは!

11.3.28  22:28  -  窮爽  (monoraru)

こんばんは〜
出ましたねぇぇ!!卑怯者がぁぁぁぁ((イライラ中
よくリーダーが捕まった後に内密にやっていた事を
披露・・・というか実行する。
あぁそれにしても、大都の本体は大丈夫なんだか・・・
超心配だけど、すみれやリンなどの新キャラ、それから
ありかなどに託すしかないですね!!
では、頑張ってください!!!!

11.3.28  22:15  -  papiko  (papiko)

はい。嫌な予感がしますねぇ〜。
すみれ「…展開早くない?」
ノンノン♪早くないよ。安心♪
それでは!

11.3.28  20:35  -  窮爽  (monoraru)

 

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