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トレーナーとして…2

著編者 : まさる

プロローグ「入り口の壁」

著 : まさる

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少女は、言った。

「私は、見学する。」

「え、何で?
お前の方が強いじゃん。」

「ちょっと、気分が乗らなくて…」

「そう…」

新人トレーナーの少年ゴウは、ポケモンジムの扉の前に立った。

「たのもー!」

扉が開き、
腰の曲がった老爺が中から顔を出した。

「さぁ…入りなさい…」

「あ、あぁ…」

ゴウと少女は、老爺に案内され、
ジムのバトルフィールドに向かった。
老爺が名乗る。

「私は、ジムリーダーのランジィだ。
二人ともジム戦かい?」

「いえ、私は見学です。」

「俺は、マサラタウンのゴウ!
ジム戦を申し込みに来た!」

「そうか。
元気があってよろしい。
では、始めるか…」

ランジィは、バトルフィールドの向こう側へとぼとぼ歩き出した。

「あの爺さん、バトル出来るのか?」

「ジムリーダーを甘く見ない方が良いわよ。
あの年で現役なら、かなりの腕前よ。」

「分ぁかってるって!」

「…」

少女は、無言で客席に移動した。
気づくと、ランジィがバトルフィールドの向こう側に着いていた。

「私が審判をやるわ!」

両者がモンスターボールを握る。

「頼むぞ!コラッタ!」

「行け!イーブイ!」

両者は、ポケモンを出す。

「では、始めるぞ。」

「バトルスタート!」

少女の掛け声を合図に、両者はポケモンに指示を出した。

「コラッタ!電光石火!」

「コォラッタァーーー!」

コラッタは、イーブイに向かって全速力で走った。

「イーブイ!影分身!」

「イッブッイ!」

「イッブッイ!」

「イッブッイ!」

イーブイが叫ぶと、次々と分身が現れ、
その分身が叫び、また分身が現れる。

「コォラッタァーーー!」

コラッタは、迷わず最初から居たイーブイに突っ込む。
しかし、そのイーブイは、分身と入れ替わっており、
コラッタは、分身をすり抜け、勢い余って、転倒した。

「イーブイ!スピードスター!」

分身が次々と消え、残った本物のイーブイがコラッタにスピードスターを浴びせた。

「コラッタ戦闘不能!
よって、勝者、ジムリーダーランジィ!」

ゴウは、コラッタに駆け寄った。
ゴウは、コラッタを抱き上げ、ランジィに軽く頭を下げ、
ポケモンセンターへと走っていった。
少女がランジィのところに歩み寄る。

「完全に素人じゃの…」

「…」

「どうなるか見当もつかぬわい…」

「私…彼のことが気になるんです…
ああいう普通のトレーナーって、どう成長するのかなって…」

「君は、普通じゃないのか?」

「はい。」

「私には、普通が何か分からない…
人間は、不平等じゃ…
じゃが、他と違うという点においては、
皆、平等なのかもしれん…」

「…」

「君は、ジム戦はしないのかい?」

「バトルは、控えているので…」

「そうか………うっ…」

ランジィは、胸を押さえた。

「大丈夫ですか?!」





「お預かりしたポケモンは、元気になりましたよ。」

ゴウは、ジョーイさんからコラッタの入ったモンスターボールを受けとる。

「ありがとうございます。ジョーイさん…」

ゴウがポケモンセンターを出ると、少女が待っていた。

「スゲーな。ジムリーダーって…」

「貴方が弱いだけよ…」

「え…」

「はっきり言って、今の貴方には、才能の欠片も無いわ。
何を伸ばせば良いのかも分からない…」

「ぇ…」

ゴウは、いきなりそんなことを言われて、言葉が出なくなった。

「な、何だよ…いきなり…」

ゴウは、なんとかそれだけ言って、
その場を去った。
その時、ゴウにあるのは、怒りではなく、混乱だった。

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2018.2.12  11:27:08    公開


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