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　どれくらい歩いただろうか。十度くらいの傾斜の山道を進んでも進んでも目には同じ景色しか映らない。

ルラ「うっ……臭……。」

　前を歩いている（跳ねている?）ルラがそう言った瞬間、耐えられないほどの異臭がする。今まで鳴いていた鳥ポケモンの鳴き声が聞こえない。また、いつのまにか道もなくなっている。ぼくたちを歓迎しないような雰囲気を醸し出している。

　しばらくすると、その異臭は消えた……かと思うと、

ルラ「うっ……何これ……。」

　ルラがそう言うと今度は体が痺れる感じがする。いよいよぼくたちを歓迎しないような空気が漂う。それでもぼくたちは道なき道を進む。

　すると、今までと景色が変わる。目に飛び込んできたのは……今にも崩れそうな建物だ。

ぼく「ここ……が……?」

　その建物の近くで見上げてみると煙突が見える。ぼくはこの建物が工場だと分かる、と同時にここがゼナのアジトであることを確信する。

ぼく「やっと……辿り着いた!!」

　ルラとぼくは知らなかったが、午前十時頃に登り始めたのに、すでに午後三時半を回っていた。

***作者から***

　本っ当にすみません!　チェリーの安否確認を入れようと思ったのですが、都合により次回に回します……本当にごめんなさいm(_ _)m