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　気がついたときにはぼくは知らない部屋で寝ている。ここはどこだろう、と思い、起き上がろうとすると、激痛が走る。思わず、痛っ、と叫ぶ。すると、ナースのタブンネがやってくる。

タブ「大丈夫ですか?　意識が戻ったのですね。丸三日意識がなかったのですよ。」

　ぼくはナースを見て、ここが病院であることが分かる。しかし何があったのか覚えていない。

ぼく「何があったのですか?」

タブ「あなたが大怪我をして倒れているのを見つけたパトロールの方が救急車を呼んでくれたらしいですよ。」

　ぼくはあの日、チェリーが狙われていたのを思い出す。

ぼく「チェリー、フォッコのチェリーがどこにいるか知りませんか?」

タブ「チェリーさんですか?　……あぁ、三日前くらい、ちょうどあなたが運ばれた日に行方不明になった子ですね。ニュースでやってました。」

　ぼくは、ゼナが自分で言っていた通り、チェリーを連れ去ったと確信する。信じたくない。でも同時に、ぼやぼやしていたらチェリーの身が危ないとも考える。そして、ぼくは決心する。今より強くなって、チェリーを連れ去ったあのゼナを必ず倒して、チェリーを救う、と。

　こうしてぼくの旅は始まった。だが、それは同時に、ぼくが想像していたのをはるかに超える複雑な話に自ら飛び込んだことになっているとはこのときのぼくはまだ知るはずもなかった。

***作者から***

　今のところすべてウィズの一人称視点で書いているので、もはやウィズという名前を忘れそうです。そもそもウィズという名前をつける必要があったのか?と思うときもありました。でも便利なので。多分。（というよりそう信じたいです）

　そして、会話文についてのアドバイス、本当にありがとうございました。

　次回は独立してアップする必要があるのかさんざん迷ったくらい短いです。すみません。

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