夢を叶えるために…スペシャル短編集!
3,貴女の聲
著 : トーカ@浮上停止
ご覧になるには、最新版の「Adobe Flash Player」が必要です。 また、JavaScriptを有効にしてください。
「…まぁ、そーゆーことがあり今に至るワケなんだけど…」
目の前でじっと話を聞いてた二人。
「へぇー。じゃあさ、そのダイア?ってのはフィースの師匠的な?」
そのうちの一人のローズが首をかしげて聞いてくる。
「うん。まぁ、そんなこと…になるのかな」
「フィースってぼっちだったんだ…」
「おいエレキ哀れむように言うのやめろ」
「違う、ガッカリしたんだよ」
「なんでだよ」
軽い漫才的な流れを断ち切るようにローズが言った。
「しばらく会ってないの?」
「んー、そう…だな。」
「どれくらいあってないっけ?三年?もっと?」
隣に居たエクリと顔を見合わせる。
「「三年!?」」
「そんなに旅するもんなのかな?」
「いや、ローズ達みたいに目的を確実に持ってるワケじゃないから…。“終わり”が無いんじゃないかな?いわゆる『自分探しの旅』ってヤツ?」
「終わりが無いって…大変そー。」
「でもエレキ、案外そんなこともないぞ。気が済むまで自分のしたいことが出来るんだから。」
「おお〜。なるほど〜」
エレキが納得したようにポンっと手を叩く。
「あっ、そーだ。フィースにエクリ、ちょっと今から外に出ない?」
ローズが言う。
私もエクリもよくわからずに頭に?マークを浮かべる。エレキもよくわからないようだ。
少し間を空けて「うん」と頷き外に出た。
「…ここは?」
連れてこられたのは、ローズの家を出て少し進んだ場所にえある道。
「え、ここに何があるの〜?」
エクリは辺りをキョロキョロ見回した。
何の変哲もない道だ。
「ここは…私とエレキが出会つた場所なんだよ」
「あ、そーか。何処に行くのかと思えば、ここに来たかったワケか〜。」
エレキがふむふむと頷いた。
「え!?こ、ココ!?」
「道で会うって…普通、じゃないな…」
「ま、正直な話私も何でエレキとここで会ったのかわかんないんだよね。ただぶつかっただけだし。」
「強いて言うなら“運命”ってコトだよね!」
ローズも笑ってうん、と返事する。
「他の人には何の変哲もない道でも…私とエレキにとっては特別な場所なの。なんとなく…だけど、さっきのフィースの話を聞いてたら、ここでなら何かある気がして。」
それは、運命か否か。
「え…?あれ…」
それはわからないけれど。
「…フィース、ダイア…じゃない?」
「え…?」
向こうもこちらに気が付いたようだ。驚いた顔でこちらを見ていた。そしてすぐにその人物はこちらに近づいて来た。
「…フィース…!?フィース…なの!?」
「ダ、イア…」
「え!?このポケモンが!?」
「ローズの言った通りになっちゃったね…!」
ローズとエレキも驚いている。
「ダイア…」
「フィース…なん貴女
変わったのね」
「え?」
ダイアの意外な言葉に皆驚く。
「きっと貴女を変えるような…大きな出来事があったのでしょうね。
「…うん」
すると、ダイアはローズとエレキの方を向くと言った。
「ローズとエレキ…ね?ありがとう。星の停止を食い止めてくれて。」
「あっ、はっ、はいっ!」
「あ…どうして僕とローズの事を…?」
「うふふ。それはね…見てたからよ。」
「「見て…?」」
ダイアの言葉に二人とも首をかしげる。
「うん。見てた。遠い、遠いところから。
私も何かするべきだと思った。…けどね、大丈夫かなって。皆を見てたら、任せて大丈夫かなって期待したの。」
「え、なんでなんでー?」
相変わらず無邪気にエクリが問いかける。
「フィースならやってくれるんじゃないかな、って。そんなフィースか選らんだ二人なら…力を合わせて、皆で危機に立ち向かってくれるかな、って。
そしたらね、ホントにやってくれた。食い止めてくれた。
本当に、ありがとうね。みんな。」
ダイアはにこっと笑った。
「フィースに任せてよかったな!」
「そうだよダイア!フィースすっごく変わったんだよ!脱ぼっち!」
「おいコラ…エクリ、私はぼっちじゃないからな」
ダイアがうふふ、と微笑した。
「変わってないコトも、あるんだね。安心した。」
「よーーーーーし!!!ダイアのおかえりパーティーを帰ってしなきゃね!」
「は!?エクリあんた急に…つか何処で!?」
「未来世界(むこう)!!ローズとエレキもホラ行くよーー!!ダイアより先に帰って先に準備しなきゃ!!」
「えっ、私達も!?」
「てゆーか今から準備!?」
ローズとエレキがエクリに無理矢理連れて行かれる。
「私達も行こっか、フィース」
「あっ、うん」
「これからも…」
「?」
「これからも続けてくれる?私の役目」
隣を歩くダイアは私の方を見ず、真っ直ぐ前を向いて私に問いかけた。
「やめるつもりは、ないよ」
私は、はっきりそう言った。
これが私の答えだ。
「そう言ってくれるの、待ってた」
するとダイアは、私の方を向いて目を見て言った。
「私の聲…届いた?」
「うん、届いたよ。
ー貴女の聲。」
遠いところから見守る、貴女の私に向けた聲(メッセージ)が。
ちゃんと、届いたよ。
受け取ったよ、貴女の気持ちー。
* * *
〜今回のあとがき〜
アローラ!!現在更新速度低下中のトーカです。理由?ハイ○ューが面白すぎるせいかな((赤葦研磨くにみん愛してる
…話戻しますね。ようやく2章終わりました!短編集をここで一度区切り、次回からは夢かなSM編を執筆するに当たって、重要な話(になると思う話)を書こうと思っています!
Cruel worldはどんな話にするかとかがなんとなく決まってるので、そちらの方もまた近いうちに更新出来たらなぁと。
今回の話の「ダイアのフィースに向けたメッセージ」がどんなものかは、読者様のご想像にお任せします。
次回作は早めに作成する予定です!それでは、また次回更新時にお会いしましょう!
2017.1.29 11:31:58 公開
■ コメント (4)
※ 色の付いたコメントは、作者自身によるものです。
17.2.5 18:19 - トーカ@浮上停止 (0914) |
LOVE★FAIRYさん、アローラ!トーカです。 そう…そう…ようやくなんですよ…(笑)今すごくスッキリしてます← ありがとうございます!次回作も来ていただけると嬉しいかぎりです。お時間あるときにそちらにも遊びにいきますね! ではー。 17.2.2 23:04 - トーカ@浮上停止 (0914) |
トーカさん、こんにちは! あすぺふです。 ダイヤ帰ってきたー! あまりにも唐突で現実のことなのかどうかが心配……。 ダイアがフィースに会ってすぐに変化に気がつくくらいフィースの変化したところもあるんですね。 また、未来世界(むこう)、聲(メッセージ)という当て字(?)が素晴らしいです。 そして、最後のメッセージ、いろいろな解釈がありそうですね。 次回のSM編の前置きも楽しみです! 17.1.31 13:58 - (rev01cni) |
アローラ! ようやく2章が終わりましたか。 とても素敵なお話でした。 次回作楽しみにしています。 あと、私のSMの話にて、予告編更新しました。 是非とも読んでみてください。 17.1.29 12:54 - LOVE★FAIRY (FAIRY) |
展開早すぎましたね、やっぱり…(笑)ダイアが帰って来て終わり、というのは最初から決まっていたことなので、取り合えずそれにどう繋げようか悩みましたねー。
宛字は私がやってみたかったんですよね!憧れてた←
それでは!