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創世記
(4) 総力決戦
著 : may
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そのポケモンの名は、ロイといった。明らかに他とは一線を画す気配に、q陣営は圧倒されていた。が、皆やるしかないと決意していた。
「おうおう、お前らよくもやってくれたな、あん?」はっきりとした小物臭とは裏腹に、強者の匂いもプンプンしてくる。
「俺様はフラワー様の傘下、アムラ軍団団長 ロイだ!こいつらの借り、返させて貰うぜ!」
倒れたアムラ軍団の構成員を指さしながら忌々しそうにこちらを睨みつけるロイ。そして目にも止まらぬスピードで飛びかかってくる。斥候舞台の情報では、彼は荒々しい見た目に似合う肉弾戦が得意であった...はずだったのだが、戦った限り彼は指揮官タイプであった。
「くっ! こいつ、肉弾戦タイプじゃないです、ウィドさん!」
ムイがウィドへと叫ぶ。それを聞いて、ウィドが全軍へと叫ぶ。
「手下どもを狙え!」
指揮官タイプなら、指揮する手下を潰してしまえと考えたのだ。が、そこまで現実は甘くなかった。
「ひゃははは!無駄無駄ぁ!」先程と同じセリフだが、何かが違った。
"攻撃が、通っていない....!?"
それこそがロイの能力であった。配下のゴーストポケモンを肉弾戦を主とする格闘タイプにチェンジさせる、掟破りの能力なのだった。
それをムイが報告した時、q陣営の指揮ががくんと下がるのが分かった。圧倒的な絶望感のためだ。勢いが消え始め、重症の者も出ている。何か打開策がなければこのままやられてしまう... そう思った時、白い龍が舞い降りた。
2020.8.5 21:32:05 公開
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