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私のトレーナー

著編者 : 窮爽

9ターン目 情報を集めて

著 : 窮爽

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〜珀哉〜

「え!?また今度ですか?」
「はい。申し訳御座いません」

私は大爆発が発動した直後、ポケモン達をボールに戻し、一気に走って逃げた。
その先で待っていた部下のサーナイトのテレポートでアジトに戻ったのだ。
今はそのアジトの廊下を部下と歩いている。
私の『セレビィはまた今度捕まえる』という発言に部下は驚いていた。

「…ですが、相手は四天王全員居ましたから、不利だと思ったので。情けないですね」
「あ、いや!仕方が無いですよ!相手は四天王4人全員…それにポケモンレンジャー。珀哉さんの判断は正しいと思います!」

私が少し悲しげな笑みをして言うと、部下は慌てて慰めるように言った。
私は『…ありがとうございます』と微笑んで言った。
…人って単純ですね。猫被っていたって、全然気づかないのですから。
…さあて、この事をボスに伝えなければ…ま、ボスには大いなる信頼を得てますから、多少は許されるでしょうけど。
私はそんな事を考えながらいつの間にか目の前にあるボスの部屋の扉を3回ノックした―

〜レパルダス〜

何処まで飛ばされたのかしら…
あれから30分後、未だに想現真を見つける事が出来ていない。
私は試しに港の方へと向かった。そこの港は今日は人が少なく、海の無いの音だけが響いていた。
私は桟橋の端まで行き、

「サメハダー!ドククラゲー!ママンボウー!ペリッパー!」

と、叫んだ。皆、ここの港で知り合った友人なのだ。
すると、海面からサメハダーとドククラゲ、ママンボウが顔を出し、空からはペリッパーが降りてきて、桟橋に着地した。

「おう!レパルダスちゃん!どうした?」

そう一番に尋ねて来たのはサメハダーだった。
続いてドククラゲ、ママンボウ、ペリッパーと同じように尋ねてきた。

「ねぇ、私のトレーナーみなかった?…今はちょっと事情があって子供なんだけど」
「あー、あのいっつもカリカリしてる奴かい?オレは見てないけど…サメハダーはどうなんだい?」
「俺も見てねぇや。ママンボウはどうだ?」
「アタイも見てないけど…ペリッパーは?」

私が尋ねると、ドククラゲ、サメハダー、ママンボウは顔を顰めて答えた。
ペリッパーは『うーん…』と、考え込み答えた。

「それなら見たかもー」
「本当?」

私が確認するとペリッパーは『うんー。多分ねー』と答えた。
私は追究する様に尋ねる。

「ねぇ、何処らへんで見たの?」
「えっとねー、僕ちんが飛んでるとー、ずぅーっと向こーうの方でねー、ラプラスが泳いでたんだけどー、上に誰か乗ってたと思うんだよねー」
「それっていつ?どれぐらい向こう?」

ペリッパーの話に私は更に詳しく知ろうと尋ねた。
ペリッパーはまた再び考え込むとこう答えた。

「えっとねー、20分前ぐらいかなー。それぐらいにねー…ずぅっとなんだけどー…もう分からないくらいずぅっと向こーうかなー」
「って、お前20分でここまで来たのかよ」

そこにサメハダーが口をはさんだ。ペリッパーはまたまた考え込み、

「えっとねー、僕ちんはー、高速移動を覚えてるからー、取り敢えず皆と会いたかったからー、高速移動で来たんだよー。丁度、僕ちんがここに来た時にー、レパちゃんが呼んでたからー」
「なるほどー」

ママンボウが納得したように言う。…ずぅっと向こう…
私はペリッパーに声をかける。

「…ねぇ、ペリッパー」
「んー?なーにー?」

ペリッパーはいつもの調子で首をかしげた。
私は真剣なまなざしをペリッパーに向けて尋ねた。

「私を足で掴んで、貴方がラプラスを見たってところまで高速移動で飛べる?」
「んー、問題ないよー。連れてって欲しいのー?」

ペリッパーの質問に私はコクリと頷いた。
ペリッパーは『OKー』と答えると、私の背中を足で掴んで飛び上がった。

「んじゃー、皆行ってくるよー」
「レパルダスちゃん、見つかると良いな!」
「それを祈るわ」

サメハダーの言葉に私はフッと微笑んで言った。
そうしている内にペリッパーは『高速移動ー』と言いながら凄いスピードで私と連れて海の向こう目指して飛んだ。
風も強く顔や体中にぶつかり、眼もやっと少し開けれるぐらいだった。
…居ると良いんだけど…
私はそう祈りながら海の向こう側を見ていた。

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2011.8.10  18:56:31    公開


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